国の借金が1000兆円を超えて、国民一人当たりだと800万以上の借金を抱えているとか。

いつも、この手の報道を見て腹が立つのですが、なんで国民一人当たりに換算するのでしょう。

国の借金は政府部門の負債です。政府部門に関わる議員、公務員約400万人を母数にしてもらわないと意味が通じません。

ちなみにその場合は一人当たり約2億4000万円の借金を背負っています。ただしこれは議員から末端の役人までの一律平均。給与体系別で割合を考えれば、議員などはだいたいひとり20億円くらいの負債でしょうか。2世議員などは金持ちですからほんと20億くらい国庫に入れて欲しいですね。一人ひとりに個人補償をつけさせるのもいい。それぐらいの覚悟でやらないでどうする。

税金をとって、その差配をもって公共サービスの充実と安定を図り、そして税金なのですからムダを削り、注力すべきところには厚く。効率化を図れるところは大胆に改革し、公共サービスの生産性を高める…これが政府の役割です。

その努力を怠り責任をあたかも国民全員、一人当たりに換算するこのレトリック。まあ財務官僚あたりが考えそうなことです。だから消費税増税はやむを得ないでしょと。

マスメディアも政府関連記者クラブ運営費は税金から出してもらっていますからまあ大本営発表を流すだけです。

民間企業なら、負債が増えれば入りの努力の一方で支出を減らす努力を行います。赤字になれば真っ先に削るのは経営者の給料です。

もちろん公共サービスの中には、市場原理、経営の本道がそぐわない部門がいくらでもあります。教育などはその代表でしょう。ようは差配のバランスです。

ここまで負債が増えたということは、端的に言えば差配が下手くそ。つまり経営者失格ということです。

官僚の制度設計能力も年々劣化、政治に真の国益を考える国士も不在です。

国の借金報道を見るたびに、いつも暗澹たる思いになります。





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