本日、あるドラッグストアグループの方針説明を聞きにいってまいりました。
会場はメーカーさん、ベンダーさんがずらり。
ドラッグストア事業における新しい組織人事も発表されて、新しい部門トップには長い名刺交換の列ができていました。恒例の風景です。
事業方針では、
まさにチェーンドラッグのセオリーの推進があがっていました。
すなわち、月刊MDでも主張していますが、
「セルインからセルアウトへ」
「ハイ&ローからEDLPへ」
「プロモーションから定番主義へ」
「坪当たり粗利、営業利益の向上」
このチェーンでは、5000SKUを超える期間限定特売をおこなっていたそうですが、それを1500SKUに絞るそうです。
これまでメーカーさんも、特売(山積み、セルイン)に対する販促協力金という成功体験があるために、
「定番中心のセルアウトベースによるリベート契約」というステージに突入したときに、かなりのメーカーさん、ベンダーさんも逡巡すると思います。
実際、海外のトップチェーンはセルアウトベースですから、歴史的に体力のあるメーカーさんしか生き残れませんでした。必然的にメーカーはグローバル化します。
日本の流通でもしだいにこのチェーンストアのロジックに移行しつつありますが、いまは過渡期です。
反発もあるでしょうし、日本流の製販協働のあり方を模索して次のステージにむかう動きもあるでしょう。
多くのメーカーさん、ベンダーさんの姿を見ながらそんなことを考えておりました。
もちろんこれは流通にとっても試練です。
定番主義、EDLP化、坪当たり粗利、営業利益主義は、店舗フォーマットとその評価方法の「標準化」がベースに必要です。
そのうえで、地域における競争力を高め続けなければなりません。
その店舗の価値を認めてくれるのは「お客様」しかいないわけですから。
店舗のブランドづくりは「お客様」の評価(客数)にゆだねるしかないのです。
いまや多くのDgSが舵をきりつつある「セルインからセルアウトへ」の転換。
フォーマット、サプライチェーン、取引・・すべての制度設計を整合性と合理性をもって動かす必要があります。もちろんそれだけではありません。
店舗にはネットにはない、利便性、楽しさや面白さ、ライブ感がなくてはならない。
月刊MDもその大きな流れの中で、製配販ともにウィンウィンとなるようなロジックを展開していきたいと思います。