ただいま編集部には続々と4月以降のチラシが届いていますが、その一部をご紹介します。

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これはクスリのアオキさんのチラシ。
4月以降も客数が落ちないよう、A級の商品に絞って「激安」を打ち出しています。

花王のニュービーズは3月では税込199円でしたが、4月は税込238円になっています。しかしレジクーポン40円がついてますのでなんと3月より安い198円に。

同社は、税抜き表示を大きく、税込みを小さく表示しています。

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カインズさんは日経一面広告で総額表示維持を宣言。コスト見直しを図り、実質値下げを行っています。

面白いのは、カインズさんが税込み表示オンリーなのですが、スーパー部門のベイシアさんは税込みと税抜きの併記という点。

税込み表示のほうを大きくしていますが、これは他スーパー企業との比較対照の中で考えているのではないかと推察します。

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ちょっとわかりにくくなってしまっているのが、MrMaxさん。

この天然水、一体一本いくらなのかぱっとみてわかりません。

どうやら税込みで1本81円のところケース買いすると税込みで一本77円でお得ということなんですが、77円って結局どこにも書いてありません。

こういう現象もこれからいろんなところで出てくるかもしれませんね。

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極めつけはヤオコーさん。はやくから税抜き表示を表明しましたが、税抜きを堂々大きく打ち出しています。

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税込みは、なんと小数点第二位まで表示。

以前、ブログでも、書いたのですが、

本体価格は「企業努力」、税は「為政者の意思」。これを明確にしなければならないと考えるのは、実は商人道のひとつ。ヤオコーさんの反骨精神がみえます。

お客様にとってどちらが便利か。これをまず考え、利便性を優先して総額表示にするのもチェーンストアの矜恃です。

一見してわかりますが、カインズさんの場合、価格の末尾が0、8と、種類が少なく、レジで税を足してびっくりすることもなく、お客様は安心して買物ができます。

これはある意味、チェーンストアの王道でしょう。

税抜き表示の場合、価格の末尾はバラバラです。プライシングというチェーンストアの技術政策からすれば、マイナスです。

しかし、ヤオコーさんの反骨精神もわかります。だから小数点第二位まで表示するという方法をとったのではないか…。これはあくまで私の見たてです。

上場以来増収増益を続けるエクセレント企業が売上をかりに落としても貫く反骨精神。

これもまた商人の矜恃と思うのですが、皆さんはいかがでしょうか?

こちらのレポートは、5月20日発売の月刊MD6月号にて!



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