先週末の福岡にて取材した日本薬局学会のシンポジウムですが、
月刊MDでもご登場いただいた昭和大学客員教授の中島宏昭先生がとても興味深いお話をされていました。
それが、表題の「プロフェッショナル」の意味です。
プロフェッショナルの語源は、
「プロフェス」。
これは、告白する、宣言する、誓約する、明言するという意味があります。
医療の世界では、
「自分の利で考えるのではなく、患者の利のみで動くことを宣言する」
という意味だそうです。
そういう宣言をした専門職能集団を「プロフェッション」、そして個人を「プロフェッショナル」というそうです。
実にわかりやすいですね。
どうしてもゴルゴ13と比較してしまうのですが、
ゴルゴは、依頼人の「利」によってすべての行動が決せられています。
精神と身体を極限まで鍛え、あらゆる事態を想定した判断ができるのは、
依頼人の期待に100%応えるための努力です。
自分の利で動くことは「死」を意味します。
なるほど。
医療はそうした高い倫理観がなければ、仕事などできないということです。
卑近ですが、プロの編集者に置き換えれば、
読者の「利」によってのみ行動を決せられるということですね。
経験上、独りよがりの思い込みは、間違いなく受け入れられません。
すべては「他者」の厳しい目があればこそ、自分の技術や考えというものが磨かれるわけです。
某局の番組で「プロフェッショナル」という名前を冠した番組がありましたが、
そこで選ばれている人は、その意味でほんとうにプロなのかなあと考えてしまったわけですが、
まあ、他人をとやかく言う前に、自分ができているかどうかですね。
反省反省・・。