ドラッグストアの店舗では、なにがどこにあるのか。
これをうまくお客様に伝えることは永遠の課題ともいえます。
お客様はどこになにがあるのか、すぐに目的のものの場所を知りたいという欲求と、
「こんなところにこんなものが・・」
というトレジャーハンティング的欲求の2つが混在します。
ですから、ドラッグストアの店舗は、
とくに郊外ロードサイド型の店舗は、
わかりやすさ8割、トレジャーハンティングの要素2割くらいがちょうどよい配分かもしれません。
これはサンキューさんの事例ですが、
化粧品カテゴリーだけ、「電球色」になっています。
これもなかなかの工夫ですね。
「電球色」はお肌を美しく見せる色でもあり、
店舗に入った途端、あのあたりが化粧品売場というのがはっきりわかります。
まあ、サンキューさんの場合は、小商圏型でリピーターが多いので、なにがどこにあるというのは、常連さんであればわかるのではないかと思うのですが、それでも1週間に一度の来店頻度でも、ぱっとわかる工夫は有難いものです。
これもサンキューさんの事例ですが、
サンキューさんでは、「歯磨き」という中分類があって、
ここに見えるように、「オーラルビューティ」「歯周病予防」「歯ブラシ」「口臭予防」といったサブカテゴリー(小分類)があります。
通常は、「オーラルケア」というくくりで、まとめてしまうパターンが多いのですが、
サブカテゴリーをこのようにわかりやすく打ち出すということは、今後のドラッグストアにとって重要な施策のうちのひとつだと思います。
実は、このサブカテゴリーボードと棚割りはまだ必ずも一致していないのですが、
いまの段階では、「サブカテゴリー開発」と「育成」がメインテーマなので、大体このあたりにこのような機能が揃っているなというお客様の認識を向けることができればいいのです。
歯磨きだって、トラベル用や、会社携帯用まであります。
また最近は、口臭予防のためのさまざまな商品、食品も含めて開発されています。
ちなみに、歯間ブラシや洗口液など歯磨き前後の習慣化だって、ある調査では20%程度の普及率、
また歯の美しさが見た目の「美」や「清潔さ」に直結していると考えている人は9割を超えているのに、実際、気を付けている人は6割程度という調査報告もあります。
ドライマウスや歯周病は重大疾患につながるというエビデンスも多く出ています。
つまり、「オーラルケア」のサブカテゴリー開発だけでも、まだまだ大きな市場開発余地があるということです。
このサブカテゴリー開発と育成は、2012年のMD政策の要であると思っています。
そしてこの領域こそ、製販協働で取り組み、最大果実をお互い得られるビジネスチャンスが生まれます。