月刊MD編集長(2代目)のブログ



世界最大規模のドラッグストア「ワトソン」。




なんとアジア・欧州で本年末に1万店舗体制になるそうです。


もっともワトソンの店舗名で展開しているのは、2700店ほど。あとは欧州を中心に買収した地域ブランドを尊重した店舗名になっています。

月刊MDでも、ASワトソンのインターナショナルバイイングトップであるマリーナさんを香港本社にてインタビューして以来、大きな関心をもってウォッチングしています。




最大の注力市場である中国へは、先週上海に1000店舗目をオープン。




2016年までに中国で3000店舗にする計画があるそうです。




ワトソンは単に出店立地戦略に長けているだけではありません。




中国事業を展開するワトソン・チャイナは現在ハウスカード会員が2000万人を超えているそうです。




ポイント会員制度という仕組みを通して、顧客それぞれの好みに応じた最新商品やトレンドを事前告知し、ターゲットにとっての「お得」な商品を計画的に購入できるようにしています。







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顧客にとっての好きなブランドの最新情報をその人にいち早くお届けする・・これがトレンドに敏感な都市部の若い女性を惹きつけました。




ネット、モバイル、SNS活用も中国のリテール企業ではパイオニアかつリーディングカンパニーになっています。




もっとも増加しているコアターゲットは女子大生。




日本のドラッグストアもかつては、20代前半の彼女たちがドラッグストアの情報発信を面白がり、牽引してくれました。




いまはちょっと弱くなっているのが現状です。これは日本のドラッグストアの持つ共通の課題ですね。




ワトソン・チャイナではやはり日本のスキンケアブランドの人気が高くなっています。




全ワトソン売上中15%が日本ブランドというのも、まだまだ日本メーカーの底力を示すデータのような気がします。




ちなみにワトソンの供給パートナーである資生堂さんや花王さん、ロートさんの製品は対前年比200%の売上になっています。




今後、デジタル・ターゲット・マーケティングを中国市場でどのように展開しているのか。




中国ではウォルマートや日本の総合スーパー企業もハウスカードを起点とした、宅配、ネットショッピングサービスを仕掛けており、




差別化の舞台は、「物量」「立地」から「CRM」「ブランディング」の優劣に移行しつつあります。




月刊MDはこのあたりの戦略テーマもウォッチングしてホットな情報をお届けしたいと考えています。




来年3月には「上海ガールズコレクション」も開催され、アパレルから雑貨、コスメまでスポンサーラインナップが予定されいますし、各社、より若い世代へのアピールの舞台として期待しているそうです。







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でもワトソンさんの強みは、「水」などベーシックアイテムのシェアの高さも忘れてはいけません。




もっとも廉価で品質が高いブランドとしてマインドシェアを獲得しています。




商品開発力とブランディング戦略の妙も、学ぶべきところ大です。。