この写真にあるのは、セルフで血液をとって、血糖値を自己診断するというキットです。
糖尿病の患者さんには、病院から貸し出されますが、まだ糖尿病と診断されていない人々、
たとえば、遺伝的に心配な方や、予備軍を自覚し始めた方がこれらのキットを利用します。
セルフで血液をとり、数値をはかって記録するというものです。
そして、数値変化によっては、医療機関に受診するというものです。
食事の記録とも併せて医師に提出すれば、医師の診断時に重要な判断材料となります。
ドラッグストアの店頭ではこのようなキットを売っていますが、キット一個あたり1万円以上します。
ですが、そこは市場の原理、多くのユーザーがつかうようになれば、市場価格は下がります。
こういうキットを手軽な価格で提供するのもドラッグストアチェーンの大きな役割だと思います。
高血圧、高脂血症、糖尿病は、万病のもととして、注意すべき症例です。
このように医師にかかる前から、数値のセルフモニタリングができれば、セルフメディケーションが進みます。
医師も重要疾患になる前にきてもらうことが可能となりますし、
ドラッグストアにとっても、調剤部門があれば、受診勧奨後のリターンが見込めます。
大事なことは、このようなセルフモニタリングをどのように啓蒙していくかということです。
もちろん価格もあるのですが、
使い方がわからないとか、安全なものなのかといった不安を取り除いたり、
いかに糖尿病が万病につながっているかという啓蒙も大切でしょう。
最近は若年化が進んでいるそうです。
また、この針は一回しか使えないもので、医療用廃棄物として扱うため、このあたりまで含めたサービス提供モデルも考える必要があります。*家庭で捨てるのか、ドラッグストアが回収するかなど
「セルフメディケーション」(自身でなおす、自身で病気にならない体作りをおこなう)という言葉がお題目にならないように、今一度、ドラッグストアにおけるサービスの在り方というものを考えることは重要ではないでしょうか。
すくなくとも、セルフメディケーションに対して、
「総論賛成」=国家財政負担を減らすためにセルフメディケーションを進めましょう!
でも、
「各論反対」=自分たちの報酬(利益)を減らすのはけしからん!
というジレンマに陥る愚は避けたいものです。