オールブラックス×フランスという決勝カードにこの1週間わくわくしているのですが、




週末は、地元の友人たちと真面目な論議も。




ウォール街から飛び火した「反格差デモ」。




フェイスブックやツイッター時代にあって、今風の伝播をしています。

でもこの現象の本質は、わたしには理解できていません。


しかし、米国も欧州も実は大変な状況であることは間違いありません。

もちろん、日本も同様です。

米欧、そして中露といった外交知略に長けた国々が、死に物狂いで、自国利益最優先の経済戦略、そしてこれはそれと表裏一体ですが、自国の不満のガス抜きを仕掛けてくるでしょう。

そのなかで、政府財政は悲惨ですが、民間資産が豊富な日本をターゲットにすることは明白です。

先日もある株系雑誌が、「日本の富裕層の実力」と称した特集をやっていました。

のんきな特集だと思いますが、しょうがありませんね。日本のマスコミの多くは、意図的かどうかわかりませんが、世界で起こっている事の本質を解説はしません。

なぜか。本質を知られると困る人たちがいるからです。

まあ、この問題はここでは取り上げませんが、

そういう中で日本も増税や年金引き上げの議論がはじまりました。




わたしの手帳に15年前くらいでしょうか。




あるベストセラー本に書かれてあったひとつの分類表がはってあります。




ざっと羅列しましょう。




・仕事による安定、終身雇用制度



・年功序列



・一生に仕事はひとつ



・65歳まではたらく



・タイムカードを押す



・学校



・卒業証書、資格、免許



・古い知識



・会社の年金プラン



・政府の年金プラン



・政府の医療保障



・会社ではたらく




これらは、産業時代の考え方という分類です。



これが情報時代になるとこうかわります。



・仕事による安定、終身雇用制度→フリーエージェント、ヴァーチャル企業



・年功序列→実力主義



・一生に仕事はひとつ→多くの仕事につく



・65歳まではたらく→早期引退する



・タイムカードを押す→働きたいときに働く



・学校→セミナー



・卒業証書、資格、免許→使える才能



・古い知識→新しいアイデア



・会社の年金プラン→自分で管理するポートフォリオ



・政府の年金プラン→政府の年金プランは不要



・政府の医療保障→政府による医療保障は不要



・会社ではたらく→家ではたらく



ご存じの方も多いでしょう。




ベストセラー「金持ち父さんと貧乏父さん」の一節です。




この本が出た当初、たぶんわたしは社会人になりたてだったと思いますが、




なんとなく感じるものがあって、歴代の手帳にこの分類表のコピーを貼っていました。




その当時は、出版、雑誌という「情報」をあつかう仕事なのだから、こんなふうに働き方が変わっていくのだろうと、




漠然と考えていたのですが、




よかれ悪かれ、この分類表は実に現在横たわる問題の本質をついた項目が書き出されています。




ただし、この「金持ち父さんシリーズ」もそのあと続いた「大富豪に教わった・・」などシリーズは、




お金に仕事させることが大事とは書いてありますが、かんじんのそこに至るまでの「稼ぎ方」は書いてありません。




「ノウハウはセミナーで」ということなんでしょうが、




わたしも、上記項目に至るまでは「稼ぐ力」が必要と書きつけています。




以前、村上龍さんの言葉を引き合いに出しましたが、




「他人のアドバイスに依存する者は路頭に迷う」・・。




これは私流の解釈ですと、「他者に依存する者は路頭に迷う」。




政治的にいうと、他者に依存する大多数の人間の不満をいかに少なくするか・・。




これはマキャベリにも同じ内容が書かれています。




この不満を封じ込めるために為政者は戦争などを仕掛けます。




戦争ができない場合は、自分がひっくりかえされます。




いまもむかしもこの本質はかわりません。




逆に言えば、他者に依存する大多数の人間がいることをいいことに、でたらめをやってきた為政者たちへの反乱がはじまっているのかもしれません。




いまの表出している「反格差デモ」がそうであるかどうかはわかりませんが・・。



「埋蔵金」という言葉を世に広めた元大蔵官僚の髙橋洋一氏が書いた本などを読んでいますと、

他者依存でものを言えない大多数を意図的につくりだす構造こそが、政治の本質であることをあらためて痛感します。