いささか旧聞に属するのですが、
イケアのカタログアプリ楽しいですね。
わたしは電車の中で、ちょうど読む本がきれてしまったとき、イケアのカタログをぱらぱらめくっちゃいます。
むかしは、カタログをいつ配るの?なんてイケアブロガ―の方々のブログをチェックしてから、店舗に行ったものですが、もうそんな時代じゃないということですね。
コストコもそのうちクーポンがアプリになるのかも?
それにしてもイケアのカタログってよくできていますよね。
基本的にはイケアの商品ですべてコーディネートしてあるのですが、
必ずしも、イケア商品にこだわらなくてよいというか、
イケアの商品で揃えなくても、インテリアのインスピレーションをもらえます。
実は、これってけっこう大事で、メーカーさんのつくるカタログは基本的に自社の商品パーツの仕様しかありませんね。
B2Bならこれでいいかもしれませんが、消費者向けであればただの商品の羅列なんて見る気しないですよね。
見ていて楽しい、なにか生活が変わるかもしれない、発想のヒントになる・・そんな気持ちにさせるカタログだとアプリにしたとき実に楽しいです。
わたしは、イケアのカタログで、「コーディネーション」を勉強させてもらっています。
一流のチェーンストアは、この「トータルコーディネーション」技術が素晴らしい。
「コーディネーション」の定義は、
「ある軸で揃えられた単品の集合体が、個々の単品のときよりも価値が発揮できる状態」のことを言います。
簡単に言えば、
一点豪華主義で、10万円のジャケットを着ていても、色も形も素材もばらばらな上下で揃えてしまえば、
コーディネートされたトータル3万円の上下には勝てないということです。
雑誌も同じようなところがあって、
ひとつ素晴らしい記事があっても、全体の構成がばらばらであれば、その記事も目立ちませんし、
雑誌全体の印象も薄まります。
また「ト―タルコーディネーション」されていると、
継続的な購買が促されます。
なにかひとつ壊れてかけたり、シリーズ廃番になっていても、代替品でも全体を壊さないピースが見つかるのです。
これも大事なポイントです。
長年愛用していた商品で急に廃番になって困ったことはありませんか?
わたしもそのときはよく、食い下がって、
「似たようなものがないですかね?」と聞くのですが、
大体、「ないです」と言われます。
そのブランドは次は絶対買わないですね(笑)。
イケアのデザイナーさんたちは、自由な発想を競い合い、年間50-60もの商品を立案するそうですが、
採用されるのは、1-2点。
制約条件はただ2つ。
「トータルコーディネーション」と「フラットパック」です。
*フラットパックは、イケアの最大の特徴で、「折りたたみ梱包」のこと。折りたたんで持って帰ることができるかどうかという「仕様」です。これは物流効率にもかかわってきます。
カタログアプリもいいのですが、
最近は、教育ツールとして利用しているパターンも多いと聞いています。
本日、弊社にいらっしゃった介護や医療系の教材ツールをつくっている会社の方に聞きますと、
ある病院と大学に頼まれて看護師さんのキャリアアップアプリをつくっているそうです。
看護師さんは現場で大変忙しい方たちです。なかなか集合教育ができません。
でもOJTだけではだめで、体系的な座学も不可欠です。
看護師さんもコミュニケーション能力のさらなる向上を目指し、心理カウンセリングの講習などを積極的に行っています。
これを受けている人と受けていない人で患者満足度も変わってくるということを、KPIとして比較検証する事例も出てきています。
そこで、普段の体系的な座学の事項についてのバックアップとメンテナンスは、モバイルやスマートフォンアプリで行うことにしました。
どうしても実地研修が必要なものは、ライブで行います。
こうすれば、OJT、座学、双方効率のよい運営ができますよね。
実は、月刊MDもこの発想を水面下で進めています!
パイロットケースをきちんとおこなって、もうすぐリリースします。
どうぞご期待ください!