月刊MDではただいま「店舗のコミュニケーションポイント(CP)」というテーマをシリーズ化しようとしています。
これは、店舗内外における「マーケティングツール」を整理するものです。
「コミュニケーションポイント」というネーミングは、
店舗内外におけるあらゆる「お客様との接点」を再整理して、機能と目的を検証するためのきっかけにしてみようという考えによるものです。
ISM(インストアマーチャンダイジング)における各要素や店舗CI、サービス活動もすべて網羅し、
これらを用途機能、ロケーション別に分類します。
一例をお見せします。
たとえば、「柱廻り」。
最近は、視認性を高めるために柱のないドラッグストアも多くありますが、
柱もCPのひとつです。
韓国のドラッグストアオリーブヤングさんの例から、
アピールブランド(重点販売商品など)を柱全体でCI化しています。
でもこれだけでは百貨店とかわらないわけで、
コーポレートカラーとも合わせた商品開発というのも、同企業ならではですね。
店舗CP用語では、柱廻りを含む「多箇所プロモーション」になります。
意外と日本のドラッグストアでは見かけない手法です。
セルフかつ一発で、自分のサイズと商品サイズがわかります。
駅の柱も、何分でその駅につくのか、どこの車両に乗ったらエスカレータがあるのか、表示していますよね。
ナビタイムなどができるはるか以前からアナログですが、柱のCPが確立しています。
海外チェーンは、こういうセルフサービスの開発はやはりすぐれていますね。
このH&Mの例は、CP用語でいえば、まさしく「柱まわりの活用」になります。
これは、セルフのコスメシミュレータ。
「つけま」でも「アイライン」でも「チーク」でも色から形まで試せます。
気に入った顔は、自分の携帯に送れます。プリクラみたいですね。
iPhoneのアプリにもある「髪コレ」みたいなものですが、
これは、お店の商品と連動している点ですごい。
ちなみにサムスン製です。
遊び心満点ですが、こういうの、それこそ、日本のドラッグさんでもアプリと連動するサービスなんかはじめてみるのも面白いですよね!
ちなみに月刊MDでは、店舗CPをざっくり、
1)コスト
2)オペレーション
3)ストアロイヤルティ
4)セルフサービス
5)CRM
6)販売数量増減変化
6つの指標で、◎、○、△、×を判断します。
ちなみにセルフコスメシミュレータは、
1)×2)○3)◎4)○5)○6)△
ただし、これらはあくまでもこういう判断があるよ・・という程度の区分けです。
なにをKPI(重点指標)にするかは、各社各店舗の志向、想定ターゲットによって異なります。
セルフコスメシミュレータは、導入費用を考えれば高いですが、
他の企業にはないストアロイヤルティが確立できると思えば、それは企業の志向なのです。
これをつかってどう店舗の商品をひもづけて、販売数量を増やすか。
ここに「声掛け」を組み合わせてみるか・・そうすると2)のオペレーションのポイントが下がるなあ・・。こういう思考を持ってもらうことが「CP」の目的です。
ですので、あくまでも参考程度に月刊MDの「店舗CP」をお使いいただけると嬉しいですね。
このCPシリーズ、目下7月号の第一弾に向けて作業中です。
ブログでも少しずつ紹介していきます。
ちなみにCPは、インストアとアウトオブストア、サービスの3分野合わせて120程度の項目があります。