以前のブログで、店頭の情報発信(メディア化)についてとりあげました。

店頭をメディアとして機能分類すると、けっこういろいろなことが見えてきます。


ちなみに店頭のお客様への「接点」となるコンタクトポイントっていくつあると思いますか?


これって意外と、みなさん作っていないことが多いですね。

定番棚と催事島陳列、ゴンドラエンド、レジ回り、POP、店内放送、チラシ、DM・・けっこうわかっている人でも、10-20ぐらいは言えるのですが、30以上だとちょっと難しくなります。


ちなみにある大手広告代理店は、だいたい30-35くらいを出してきています。


ざっと挙げてみましょう。


・店外サイン・のぼり

・入口周りの山積み大量陳列

・店内かご入り陳列

・買物かご内チラシ

・DM、チラシ

・お得様限定セール

・店頭イベント・実演・推薦販売

・店内フロントエンドの大量陳列

・レジ横陳列

・一列占拠陳列

・店内掲示チラシ

・トイレ内POP

・店内ポスター

・店内サイン

・棚上トップボード

・フロアシート

・特定商品専用什器

・サイドネット

・クロスMD

・定番棚POP

・定番棚スポッター

・定番棚ショーカード

・コーナー陳列POP

・手書きPOP

・ゴールデンゾーン

・定番棚上段・下段

・副通路エンド

・店内アナウンス、CMソング、BGM

・モールスケープ

・商品パッケージ

・店内映像

・商品パンフ、リーフレット

・割引クーポン、ポイントプラス

・応募型プレゼントキャンペーン

・テスター、サンプル、色見本

・増量パック、試供品

・店舗オリジナルパック

・商品購入特典、おまけ

・商品購入による地域、社会貢献

・接客

・スタッフのユニフォーム

・スタッフの名札

・専門知識

・PB

・薬相談カウンター

・調剤待合室

・キッズルーム


まだまだありますよ。


・携帯販促

・メルマガ

・ステップメール

・提携カード

・フリーペーパー

・ローカルテレビCM

・ローカルラジオCM

・各種セミナー、健康フェア

・サブクラブ

・ネット連動企画

・SNSへの情報発信


まだまだ、


・社長執筆の書籍

・オープンバックヤード

・アウトオブハウス*店舗ファサード、つくり自体

・照明(ライティング)

・エコバッグ

・ギフトラッピング

・社用車

・店外朝礼

・駐車場

・店外清掃

・地元祭事への参加

・スタッフの口コミ力



なんてのもあります。


まだまだありますよ。こんなもんまでコンタクトポイント?というのがミソです。


コンタクトポイントって細分化するほど、面白いですね。


まさに、


「小さく考えよ」です。


ちなみにあるドラッグストアのトップは、かるーく「60」以上コンタクトポイントを挙げています。

すごいですね。


しかもコンタクトポイントを「AIDMA」分類し、商品特性ごとにあてはめていこうとしています。


まだこれは途上ですが、できるとすごい。


これがリテールマーケティングの強みです。コンビニはけっこう前から取り組んでいますね。


たとえば、


オーラルケアカテゴリー商品で、


口臭予防と、美白機能に優れた歯磨き粉を20代の男女にアピールする場合、

どのコンタクトポイントをつかうと一番効率よく浸透させることができるでしょうか?


この商品は粗利益率も高く、20代の来店動機を高める戦略的商品です。ただし、20代からすればちょっと価格帯が高い。売れ数は、カテゴリー内で中から下です。


こういう条件下で考えます。


英国テスコには、「商品DNA」という考えがあって、この商品は、どんな特性があって、どの時期にどの対象にどうアピールすればいいか、ロジックができあがっています。


あるオーガニックのダイエットビスケットのPBは最初、店舗のどの位置において、どうアピールするのか?フリーペーパーをつかうのか、サブクラブをつかうのか、SNSをつかうのか?こういうことを実績値を踏まえて手を打つわけです。


コンタクトポイントを機能分類して、そこにKPIを設定する。


これを専門的かつ科学的にみる人材を育成することは、これからのリテールマーケティングにとってはとても重要です。


インストアプロモーションのことを「ISM」と言いますが、「ISM」の合理的かつ効率的な展開は、コンタクトポイントの機能分類が不可欠です。