きのうは赤坂サカスの中華で新年会でした。
赤坂のビル群に囲まれて、久しぶりにおいしい紹興酒を飲みました。
さてさて、こちらは医薬品卸企業のメディセオさんの医薬品専門物流センターです。
出荷総額は約2000億円という巨大なセンターですが、こういう物流センターには小さな工夫がたくさん詰まっています。
これは医薬品のピックアップカートですが、指示通りの商品を積まないとエラーになり赤ランプがつきます。正しいときには緑ランプ。商品は入荷時に形状、個数、重量がスキャンされて商品マスタがつくられており、情報が一元化されています。
ちなみにバラ商品のピックアップ棚は、定位置管理が普通ですが、ここはフリーロケーション方式。つまり空いているいるところに保管します。これは定位置管理に比べると、在庫数が増え、作業工数が約3割減ります。でもどこに置いたかわからないのでは・・と思うでしょうが、先ほどの一元化されたマスタ管理とカートの組み合わせによって、正しくナビゲートしてくれるのです。
このセンターからは調剤薬局、医療機関、ドラッグストアに届けられますが、その誤配率は0.1%以下。
物流センターは膨大な作業工数です。だからちょっとした工夫で、大きな効果が生まれます。
これはパルタックさん考案の段ボールカッター。通常7回で段ボールをカットしなければならないところをこれは4回で段ボールを開けることができます。たかが3回減だと思いますが、1日段ボールはどれぐらいカットすると思いますか?仮に300個だとして、2100回のタッチ数を1200回のタッチ数に減らすことができます。3000個なら・・おわかりでしょう。
こういう小さな工夫が、巨大な物流センターを支えているんですね。
ウォルマート創業者のサムウォルトンは、「小さく考えよう」という言葉を残しています。
巨大な物流センター運営も店舗の売場もまずは「小さく考える」。そして成功したことを横に広げます。そうすると大きな効果につながります。うまくいかなかったことは「しない」ようにすることがこれまた、成功例を広げることよりも大切です。
たったひとつの商品でもどうすればもっと売れるようになるのか?どう運べば物流コストが少なくなるのか?いつも同じ作業だけど、どこかに工夫できるところはないか?
小さな工夫の精神がやがて大きな成果につながります。これが小売流通業の基本。規模の大小は関係ありません。