店舗の売場後方にあるスペースを「バックヤード」といいます。
オフィスだったり、スタッフの休憩ルームだったり、在庫保管場所だったり、食品スーパーなら加工スペースだったりしますね。
店舗は最大限売場面積がないと効率が悪いですから、必然的にバックヤードは小さくするほうがいいです。でもスタッフルームがあまりも小さすぎると窮屈ですよね。ドラッグストアはとくに小さくて、若い学生アルバイト女の子は困ることもあるそうです(笑)。
北陸のクスリのアオキさんは、スタッフルームに畳敷きがあったりします。店舗は郊外が多く、外で休憩する場所がないため、パートさんもほぼ1日店舗にいます。ときには足を投げ出してくつろぎたいですよね。スタッフの皆さんにゆっくりしてもらう心遣いが表われています。こういう店舗は従業員の士気も高くなり「スペース効率」よりもよい成果を生むでしょう。
これは四国松山道後温泉近くにあるレデイ薬局道後緑台店のスタッフルームです。ぺたぺた貼ってあるのは、業務指示ではなく、ここでアルバイト経験をした学生さんやこの店舗に配属された新人さんの「サンクスレター」です。
いつごろからかこういう慣習ができたのか不明らしいのですが、「レター」にはお世話になった店長さんやスタッフの皆さんへの気持ちがつまっています。もちろん女の子だけではなく男の子も。
「とうとうわたしもこの手紙をかくことになってしまいました・・(中略)なんにもできなかったわたしを見捨てずに育てていただきありがとうございました」というフレーズには思わず涙せんが・・。
メールやツイッタ―全盛期にこういう手紙をかくって大切なんだなあと思いました。また閉まっておくのではなくてオープンにすることが大事ですよね。売場はもちろん利益の源泉であり、スタッフの生活の糧ですが、業績や成績だけでなく「人を育てる」という組織文化もそこにはあるわけです。
ちなみにレデイ薬局さんは四国を中心とした数百店舗規模のチェーンですが、こういう慣習はなぜか道後緑台店だけだそう。もちろん業績もトップクラスです。
こういうのって全店舗でやろうということをかんがえないのがいいのかもです。
1店舗でひっそり続けられるあたたかな店舗オリジナルの伝統・・いいですよね!