今回は、「マインドコントロール解除後の問題」についてご紹介していきたいと思います。

"マインドコントロール"にかかってしまったとき・"マインドコントロール"から解除をするときには、当然のことながら数々の問題が付きまといます。
ですが、"マインドコントロール"から解除された後にも、大きな問題が付きまとうのです。

"マインドコントロール"の解除に成功したならば、一見すると一段落したように思えてホッとするでしょう。
ですが、ある意味では、ここからが"本当の苦悩の始まり"なんだといっても過言ではありません。

"マインドコントロール"や"洗脳"から解放されたならば、今度は自分自身が今まで経験してきたことであったり、自分を"マインドコントロール"していた人間に対する"否定感情"に苛まれることが非常に多くなります。

そして、そういった状態に陥ってしまった時にこそ、周りにいる家族・友人がしっかりと支えになってあげる必要があります。
ここで、もっとも可能性のある事柄について三点ほど挙げてみます。

①自己否定感情・悲観主義
今までに自分が費やしてきた時間・情熱・信頼のすべてが、何の意味もなかった・・・などと否定したり、反社会的運動に参加をしてしまった自分に責任を感じてしまったり、また、カルト集団に身を委ねてしまった自分に対しての怒り・悲しみ・喪失感を覚えた挙句、一人で苦しんでしまいます。
②今後の自分の生き方に対する大きな不安
"マインドコントロール"や"洗脳"から解放された人は、今までとは違う"新しい生活"を始めていきます。
その"新しい生活"をしていく中で、また振り出しに戻り、一からすべてを再構築していかなければいけません。
そのことに対する適応力があるのかどうか、自らの人生を軌道に乗せて普通に仕事をして、普通に幸せな時間を送れていくことが出来るのかどうか、非常に大きな不安が襲い掛かるのです。
③依存心を克服する際の困難
カルト集団に属していた人間ならば、そこでの生活においてすべての物事に"明確なルールづけ"がなされていて、ただただそのルールに従って動くだけの生活をしていたのだと考えられます。
ですが、現実の世界においては、行動のすべてを自分自身で決めていかなくてはいけませんよね。
それが出来ないがために、朝起きた後にパジャマから何に着替えて何をするのかすら、簡単に決められない状態になってしまうことも多いといいます。

このように、一度でも"マインドコントロール"にかかってしまうと、非常に長い時間をかけて大変な作業を行わなくてはならないのです。
自分に被害が及ぶだけではなく、周りの人間にも迷惑が掛かってしまいます。

被害にあわないように、心を強く持ち、誰よりも自分自身を信じることが大事なのかもしれません。
今回は、"マインドコントロールに関する事件"についてご紹介したいと思います。
マインドコントロールの歴史にも書かれているように、"マインドコントロール"に関連する事件というのは、かなり昔から数多く起こっているのです。

最近の事件としては"オウム真理教"などが有名ですが、今回はもう少し前に遡っていきます。
その事件とは、ずばり、"MKウルトラ計画"です。

ご存知の方・ご存知ではない方いらっしゃると思いますが、MKウルトラ計画とは、CIAが行ったとされる洗脳実験の総称を指します。
1950年代前半~1970年代にかけて盛んに行われたとされています。

その明確な時期を特定できない理由として、MKウルトラ計画に関する資料の大半をCIAが破棄してしまったことが挙げられます。
ですが、その悲惨な実験内容の全貌は、元関係者からの証言などにより徐々に明らかになっていくのです。

CIAがこの洗脳実験を行った目的の一つとして、"忠実に任務を実行する人材の確保"があります。
たとえば、ある人物を"マインドコントロール"下に置き、その人物に暗殺を命ずることで、その任務だけを遂行させます。
その後、任務以外のことは一切忘れてもらうようにプログラミングをすることで、情報漏洩が許されない点に関しての記憶を取り除き、ただただ命令に従うだけの"ロボット状態"にしてしまうのです。

もしこのような"暗殺ロボット"を生産することが可能であれば、一般人を誘拐し、こっそり"マインドコントロール"をかけることで記憶喪失状態を作り、"暗殺ロボット"状態になった一般人に任務を遂行させる、あるいは諜報活動を行わせることなんかも可能になるわけですよね。

この実験において、CIAは極秘で、実験対象を一般市民にまで広げていたのです。
数多くの一般市民をも巻き沿いにした挙句、たくさんの被害者を生み出したこの実験は、アメリカにおける"戦後最大の人災"などと呼ばれることになりました。

CIAがもっとも力を注いだとされる実験は"幻覚剤LSD"の研究ですが、それ以外にも、生物学・脳内インプラント・催眠療法・薬物療法・電気ショックになどよる実験が多々行われていました。
主な対象者とされたのは、売春婦やその顧客、囚人、そして大学生たちでした。
被害者の大半は知らぬ間に被験者にされていたと証言しており、その被験者数はなんと数百万人にも上ると言われています。

そして、この実験により生み出された技術は研究をされ続け、その技術を応用して悪用するカルト集団を多く輩出してしまったことも事実なのです。
人間が人間である限りは、誰しもがその影響を受けてしまう可能性のある"マインドコントロール"。
とはいえ、周りにいる人間すべてが関わりを持っているわけではありませんよね。

"マインドコントロール"を受けるまでには、多少なりとも何らかのきっかけがあったり、偶然タイミングが合ってしまったり・・・といったことなどが考えられます。

ですが、仮にマインドコントロールをする側とバッタリ出会ってしまったとしても、なんとかしてその攻撃から逃れなければいけません。

ならば、"マインドコントロール"を受けやすい人の特徴はどんなものなのか?
次のような点を専門家が指摘しています。("人間であれば誰でも受ける可能性がある"ということを前提とします。)
①"私は騙されないだろう"と根拠もなく自信過剰に思っている人
②大きな失敗・離別などにより心が弱っている状態の人
③"マインドコントロール"に関する知識が浅い・無い人

"私は騙されない"と過信してしまうタイプの人なんかは、特に無防備になっています。
"誰しもがマインドコントロールにかかってしまう危険性があるんだ"という"警戒心"を常日頃から持ち合わせていくことが非常に重要であると思われます。

そして、人間が一番"マインドコントロール"にかかりやすい状態といえば、ずばり、心が弱っている時なのです。

生きていれば、大きなことに挑戦した結果失敗することだってあるでしょうし、大切な家族・ペットを亡くす悲しみだって、何度も経験するものですよね。

苦しみ・悲しみから逃れられない運命に立たされているが故に、心が弱っている状態というのも必然と出来てしまうものなのです。
他人からの愛情・好意にはめっぽう弱いため、心が弱っている時なんかは特に"人のぬくもり"に飢えてしまっています。

ですが、こういった時には"他人のぬくもりに流されやすい"だけでなく、"正常な判断が出来ない"時期でもあるのです。
要するに、心が弱っていればいるほど他者からの影響を受けやすく、判断力もおぼつかなくなってしまうため、"マインドコントロール"を受けやすい状態となります。

"今自分は落ち込んでいるな""心が弱っているな"などと感じた時ほど、警戒心を強めなければいけません。
更に、こういった"マインドコントロール"を受ける危険性を少しでも減らすために、常日頃から知識を蓄えておくべきなのでしょう。

一通りの知識を習得するだけでも、"マインドコントロールの予防"が出来ていくと思われます。
"マインドコントロール"のためならば、操作をする側はどんなに悪い手段を使ってでも攻撃してくるものです。
魚谷さんによるマインドコントロール解説にも書かれている通り、"マインドコントロール"に至るまでには非常にさまざまな方法が使われます。

しかし、方法はさまざまであっても、"基本の形"というものが必ず存在します。
今回はその"基本の形"について、大きく四つに分けてご紹介していきたいと思います。

①思考操作
思考操作というのは、マインドコントロールをする側のリーダーのことは"絶対"であると相手に刷り込ませることや、集団が持つ理念・思想をまるで"唯一"の心理で"正しい道"であるなどと思い込ませることを言います。
②感情操作
感情操作というのは、たとえば何かに対して極端な罪悪感を抱かせたり、集団の中で起きたことに対して最高の喜びを見出させたりすることを指します。
教団・教祖が何らかの失敗をした際には、当事者である彼らの責任ではなく、自分の失敗だと信じ込ませたうえで深い罪悪感を抱かさせるようにすることもあります。
③情報操作
情報操作というのは、集団にとって余計な情報すべてをターゲットに遮断させることを言います。
マインドコントロールを受けた人が、"テレビをつけるのが怖い""何も見ないようにしている"などとよく口にしますが、それは、マインドコントロールをする側の主張が"唯一無二"であり、その他の情報はすべて間違ったものであるとされてしまっているからです。
そういったものに"惑わされてしまわないように"、外からの情報を完全に遮断させるのです。
④行動操作
行動操作というのは、行動という行動すべてを完全に支配してしまうことです。
過酷な労働をさせることで、考える時間すら奪ってしまう・・・これもカルト集団などに多々見られるやり方なのです。

"マインドコントロール"をどのように進めていくのか。
その過程において共通していることと言えば、どういった方法でも、他人の人格を"じっくりと確実に"変えていくということですね。

ここで更に、もっとも一般的な学説とされる"マインドコントロール"のステップをご紹介いたします。
こちらは大きく分けて三項目になります。

①解凍
まず、今まで培ってきたとされる価値観を"破壊(解凍)"することで、新たな価値観を植えつけるための準備に入っていきます。
睡眠不足・栄養不足に陥らせることで相手の思考を鈍らせ、プライバシーを奪って苦痛を与えるのです。
このような環境下に置くことにより、価値観のすべてを崩すための基礎を築きます。
②変革
今までの価値観を全否定することで、新たな価値観を植えつける作業に入っていきます。
マインドコントロールをする側の思想・理念を植えつけるための"教材"を詰め込んでいくのです。
③再凍結
変革によってもたらされた新しい価値観を、もっともっと確実なものにするための作業に入ていきます。
そのために、今まで関わってきた友達・家族とは完全に別離させてしまいます。

"マインドコントロール"に至るまでの手順を知ることで、被害を受ける可能性を少しでも減らすことが出来れば・・・と思います。
"マインドコントロール"そして"洗脳"という二つの言葉が同義語だと思っている方、結構多いのではないでしょうか?

ですが、この二つの言葉、それぞれちゃんと違う意味を持っているんですよ。

"マインドコントロール"の和訳は"洗脳"ではなくて、"洗脳"を英訳すると"ブレインウォッシング"になります。
"マインドコントロール"というのは、ただ単に"人の心を操ることが出来る状態にすること"を意味します。
心理学などを応用させたテクニックを使って、自分を共感させるよう、相手に仕向けるのです。

一方の"洗脳"ですが、こちらは更に暴力的な要素が加わるとされています。
洗脳をする際には違法薬物(LSDなど)を使うことも多々ありますし、更なる手段としては、暴力をふるうことで相手を無理矢理服従させるケースもあります。
"洗脳"に関しては、その被害を受けるまでの過程において、犯罪行為と同等のことが多々行われています。

こうして見ると、"マインドコントロール"のほうがまだマシなのかな?なんて思いがちですが、実は洗脳のほうが、解除されるまでの過程が比較的楽であるとも言われているのです。

"洗脳"を受けた場合には、それまでの暴力的な環境から逃れることさえ出来れば、そのことだけで心理状態の回復が見込めるケースが多いという説があります。

逆に、"マインドコントロール"を受けた場合には、自分自身が"今までずっと"他の人間にコントロールされていた・・・という事実を受け入れること自体が非常に困難になるのです。
心の隙間に入り込まれ、今までの人生において培ってきた"価値観"をすべて変えられてしまったならば、元通りに戻す作業が大変になるのは容易に想像出来ますよね。

けれど、"洗脳"においてもやはり大変なことは多く、特に"強烈なトラウマ"が残る可能性もあります。
共通して言えることは、"マインドコントロール"と"洗脳"のどちらにおいても、精神的な回復にはかなり長い時間をかけなければならないということです。

それでは、このような"マインドコントロール""洗脳"を受けないために、どんな風にして身を守ればいいのか?

それについては、各々が培ってきた"根本的な価値観"であったり、各々が現在どのような精神状態に置かれているのかによっても変わってくると思います。
それを考慮したうえで、専門家はいくつか気をつけるべき項目を挙げています。
(更に、"誰しもが他者からの攻撃を受ける可能性がある"ということを前提としています。)

・知識の習得・違和感を覚え次第その場から離れる
・"あなただけ""特別"などという言葉には要注意
・まず相手の専門性を疑う・重要な判断を即決しない
・見ず知らずの人間との会話では常に一歩引く

マインドコントロールをする側は、私たちがある程度の知識を得ているということは百も承知である、と考えられます。
ですので、常に自分自身が"マインドコントロール"にかかってしまう可能性を想定したうえでの"警戒心"を持つことが非常に大切になってくると思います。

物事を客観的に見る姿勢も重要ですよ。