毎日新聞から転載 今春卒業就職率は... | 人間力コミュニケーション基礎評論・講師 菅原藤理です。

 今春卒業した大学生の就職率は94.4%(4月1日現在)と、前年に比べて0.5ポイント上昇し3年連続で改善したことが、文部科学、厚生労働両省が16日公表した調査結果で分かった。高校生は4年連続増の96.6%(3月末現在、前年同期比0.8ポイント増)で、96%を超えたのは1992年度(96.9%)以来。景気回復による企業の採用拡大や官民連携による個別支援強化が要因とみられるが、2万2000人余りの学生が就職できなかったと推計され、両省などは支援を続ける。

 大学生は全国の国公私立62校、4770人を抽出して調査し、推計値を出した。大卒者56万3200人のうち就職希望者は40万5600人で、このうち就職者は38万3400人。就職希望率は71.5%で前年より1.2ポイント上昇した。男女別の就職率は女子(95.2%)が男子(93.8%)を2年連続上回った。文科省は「女子の就職志向が一段と高まってきたことが一因」と分析している。

 文系理系別では、文系94.0%、理系96.4%で「理高文低」が続いている。地域別では北海道・東北92.8%(前年同期比1.4ポイント増)▽関東96.4%(同0.6ポイント増)▽中部95.4%(同0.4ポイント増)▽近畿93.8%(同0.6ポイント増)▽中国・四国92.8%(同1.0ポイント減)▽九州90.8%(同0.2ポイント増)。

 大学以外では短大94.2%(前年同期比0.5ポイント減)▽専修学校93.0%(同1.1ポイント減)▽高等専門学校100%(前年も100%)だった。

 高校生は高卒者全員(105万1000人)を調査。就職希望者(18万8000人)のうち就職者は18万1000人で、男女別の就職率は男子97.5%、女子95.1%。都道府県別では、福井、石川両県が99.8%とトップで、富山、新潟、山形(いずれも99%台)の各県が続いた。

 文科省は厚労省、経済産業省と連携し、1~3月に未内定大学生・高校生への集中支援を実施し、約4万人が就職した。6月末まで支援を続ける。【三木陽介】