■支援者としての在り方のみつめなおし~支援者の評判が悪い3つの理由 | 精神科医名越康文監修カウンセリングルーム~メンタルケアサロン『ピュアラル』のピュアブロ(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)

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精神科医名越康文監修カウンセリングルーム
メンタルケアサロン~ピュアラル
(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)
のカウンセリング・メンタルトレーニングに関する
メンタルサポートブログです。

皆さま、こんにちは。
ピュアラル・代表カウンセラーの小高千枝です。




女性支援活動をはじめ、8年ほどの歳月が過ぎております。
エイズ・HIVの認知撲滅活動、DV・モラハラ被害者支援活動が
最初でした。



「性」の問題は公にはされてはいないものの
深刻な問題として高校生、大学生へ働きかけていきました。
早めの教育が大切。
ただし、押し付けではなく「人」として生きて行く中で
当たり前のこととして受け止めてもらえるよう
同じ目線で、同じ時間を過ごし、心の通い合いから生まれた
「性」に対する理解。



個人カウンセリングやグループセッションを通し
DV、モラハラ問題への取り組みと同時進行で行って来たことは
今となってはとても必要な時間であったと感じます。




支援者として視野を広く持ち、試行錯誤しながら
活動をして参りましたが




支援者は偽善者であってはなりません。
自分たちが支援をする目的を明確に持つこと
また、順応性をもち、臨機応変にケースによって対応をすること
何よりも自己満足の世界に浸ってはいけないこと




こういった感覚を養うに至ったことも
当事者の方々との出会いによる学びも多く
それぞれの立場をどう「支援活動」に活かすことができるか?
を考えながら進んできたことも影響していると思います。




とは言いましても
まだまだ全ての現場を理解しているわけではなく
理解することも難しいと感じております。
しかし、何もせずに眺めていることよりも
自分の出来ることをやる。サポートする。
そういったスタンスでこれからも意味の在る支援活動を
していきたいと感じております。



また、ピュアラルがサポートさせて頂いております
性暴力被害ゼロネットワーク・特定非営利活動法人
「しあわせなみだ」
代表の中野さんよりニュースレターが送られて来ました。





この場をお借りしまして皆さまへお伝えさせて頂きます。


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支援者の評判が悪い3つの理由
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性暴力に遭った方の大半が、二次被害(性暴力に遭った後の
周囲の不適切な対応でさらに心身の傷を深める)に遭っています。
二次被害の加害者で、大きな割合を占めるのが、実は「支援者」
と呼ばれる立場の人です。このため、支援者全体に対する性暴力
当事者からの評価は決して高くなく、「分かりあえるのは当事者
同士だけ」と、外部からの関わりを拒否する方もいます。
どうしてこのような状況が生まれているのでしょうか。
3つの理由を挙げてみます。



☆1.性暴力に関する正しい知識や情報を「持っていない」、
   もしくは「持ちすぎている」

知識や情報を「持っていない」のは、公的機関(警察・自治体等)
で性暴力当事者に関わる方に、多いのではないでしょうか。


公的機関の職員が、その職業に就こうとした理由は様々です。


その中で「性暴力に遭った人を支援するため」に公的機関を
選んだ人は、ほとんどいないでしょう。さらに、公的機関では、
定期的に部署異動があります、ある部署で一人前になるだけの
経験を積み重ねる頃には、他の部署に異動になり、また一から
やり直しになります。このため、当事者にとっては、「あてに
ならない」「何を話しても通じない」ということになります。


逆に「持ちすぎている」のは、被害者支援を名乗る団体で、長年
活動している人かもしれません。ベテランであり、職務に誇りを
もっているがゆえに、当事者の状況を大まかに聞いただけで、
「こういうものだろう」という道筋をつけます。当事者が意見を
述べると、「分かっていない、こちらに任せておけばいい」と、
対応に絶対的な自信を持ち、誘導しようとします。


このため、当事者にとっては、「否定された」「勝手に話を進められた」
ということになります。


☆2.目的の違う人が支援者として位置づけられている

例えば、警察の主な目的は、治安維持のための、犯罪の防止や
取締りです。このため犯罪被害者からは、犯人の逮捕につながる
あらゆる情報を得ようとします。性暴力に遭った方に対して、
犯人を逮捕するために、直接的な表現で詳細を尋ねることも
少なくありません。



医師の職務は、傷病の予防や診療 そして公衆衛生の普及です。
このため傷病を抱えた人からは、回復につながるあらゆる情報を
得ようとします。性暴力に遭った方に対して、想定しうるあらゆる
傷病を治療するために、具体的な状況を確認しようとすることも、
少なくありません。



性暴力に遭った方の気持ちを尊重して、「話したくないことは
話さない」とすれば、犯人逮捕や適切な治療を妨げる可能性が
あります。当事者の気持ちとは、利害が対立(矛盾が生じる)
します。


性暴力当事者が、「常に自分の立場に立ってくれる」と認識して
話した相手が、「支援」以外を目的とした関わり方をするため、
当事者にとっては「興味本位で色々なことを聞かれた」「被害を
思い出し辛かった」ということになります。


☆3.支援者自身が性と向き合えていない

すべての人は性の当事者です。ですから、性暴力当事者と向き合う
ことは、自分の性と向き合うことです。このため、他の多くの
支援は「子どもに対する大人」「女性に対する男性」「若者に
対する高齢者」等、客観性を保つことができますが、当事者への
支援は、主観的な要素が多分に盛り込まれることになります。


特に当事者を支援する立場にある人は、自身も何らかの性暴力の
経験を有していることが少なくありません。性暴力の経験が、
支援者を志すきっかけになっているからです。


自分の経験に伴う感情を、自分自身でコントロールできる状況に
置けない段階にある時、他人から同様の経験を聞くことは、
相手との境界線を保てなくなったり、相手をコントロールして
自分を正当化しようとする危険性があります。このため、当事者に
とっては、「自分を受け入れてもらえなかった」「支援者の
やり方を押し付けられた」ということになります。


これらの理由は、二次被害を正当化することにはなりません。
二次被害をなくすために、できることを挙げてみます。


☆「誰のため」「何のため」を忘れない


支援者、そして支援者の所属する組織は、「誰のため」
「何のため」に性暴力当事者に関わっているのか、役割を
深く認識しておく必要があります。それが当事者の気持ちを
優先できない可能性がある場合、事前にそのことを当事者に
説明する、当事者に寄り添える立場の人に同行してもらう等、
双方が納得し、安全・安心が確保された状況で、関係を
構築しようとする努力を怠らないことが求められます。

☆自分の存在自体が二次被害になることを自覚する


性暴力当事者にとっては、自分に関わる人が「当たり前の日常」
を送っているだけで、圧倒的な権威や威圧を感じることが
あります。支援者は、それを自虐的に捉えるのではなく、
「そういうものか」と自覚しておくだけで、対応が変わります。

☆答えは性暴力当事者自身にあることを信じる


「性暴力被害者支援」と身構えて、「何かをしなければ」と
肩に力が入り、「すべてをやってあげよう」と一から十まで
手取り足取りすることは、当事者を「定められた支援の枠」に
あてはめることです。この世には、まったく同じ人生を歩んできた
人は一人もいません。まったく同じ性暴力に遭った人も、一人も
いません。自分の中に性暴力をどのように位置づけ、これからの
人生をどのように歩んでいくかは、当事者が考え、決めること
です。そしてすべての当事者には、その力があります。
本人のことを一番知っているのは、本人なのです。


素晴らしい支援をされている方、性暴力当事者の深い信頼を
得ている方も沢山います。そこまでは至らなくとも、
「性暴力や性暴力当事者へのちょっとした先入観」から抜け出す
だけで、二次被害は相当減るのではないでしょうか。


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メンタルケアサロン~ピュアラル
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