■『DV(ドメスティック・バイオレンス)』をイメージしたとき、何が思い浮かびますか? | 精神科医名越康文監修カウンセリングルーム~メンタルケアサロン『ピュアラル』のピュアブロ(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)

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精神科医名越康文監修カウンセリングルーム
メンタルケアサロン~ピュアラル
(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)
のカウンセリング・メンタルトレーニングに関する
メンタルサポートブログです。

皆さま。こんにちは。
ピュアラル・代表カウンセラーの小高千枝です。



『DV(ドメスティックバイオレンス)』をイメージすると
強そうな男性が女性や子どもに対して暴力を振るう
イメージを持たれる方が多いかと思います。



実際に、こういったケースは
夫婦間や恋人同士(デートDV)における男性から女性への
暴力が多いパターンが通常ではありますが



お互いにDVをしあうケース
女性から男性に対してDVをするケース
また、同性愛者の間において発生するケース
様々なケースがあることも皆さんの心に留めて頂きたいと
思います。


私のクライアントさまには男性からのご相談も増えております。
加害者として更正をしたいというケースだけではなく
被害者としてのご自身の在り方を見つめなおすため。。。


そして、ピュアラルがサポートをさせて頂いております
特定非営利活動法人・性暴力被害ゼロネットワーク『しあわせなみだ』
代表の中野さんより
『性暴力に遭う属性』についてのニュースレターが届きました。


非常に興味深い内容です。
この場をお借りし、皆さまへお伝えさせて頂きます。


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    「若い女性」以外を考えることへの「抵抗」
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「若い女性」以外を性暴力に遭う属性として考えようとすると、
ちょっとした「抵抗」が起こる場合があります。なぜでしょう。

性暴力はすべての人が遭う可能性を有しています。
しかし多くの人が性暴力被害者像としてイメージするのは
「若い女性」です。

「しあわせなみだ」では、性別、年齢、国籍などを問わず、
すべての性暴力をゼロにすることを目指して活動しています。



性暴力は、性による支配とコントロールであり、性的人権を
侵害する行為です。「性に対する暴力をなくす」ことだけに
着目すれば、どのような属性を持った性暴力当事者でも、
取り組みはそれほど変わらないはずです。

それでも時に、属性別に性暴力ゼロを考える必要性が
生じることがあります。例えば「障がい者」「高齢者」
「男性」「セクシュアル・マイノリティ」といったものです。

属性別に考える一つの背景として「若い女性」以外を性暴力に遭う
属性として考えることに対する「抵抗」があります。

ここでは2つの「抵抗の理由」を挙げます。

☆1)男女差別を背景にした性暴力の構図が成り立たなくなる

特に「男性」を性暴力に遭う属性として考えた場合、性暴力
被害者を支援する団体や支援者から、抵抗が起こることが
あります。


性暴力の分野で活動する団体には、「女性の権利」を活動理念に
掲げているところが少なくありません。性暴力は「男女差別に
基づく上下(支配)関係」の構造で捉えます。男性を性暴力に
遭う対象として考えることは、これを崩すことになります。


「男性vs女性」という分かりやすい構図を主張できなくなる
ことは、「女性の権利」を訴えてきた団体や支援者からすれば、
自らの活動の信念や価値観を問い直さねばならないことです。


このため、女性以外の性を被害者像として位置づけることへの
抵抗は、少なくありません。


☆2)他の被害者と一緒にされたくない

特に「障がい者」「セクシュアル・マイノリティ」「ホームレス」
等を性暴力に遭う属性として考えた場合、女性の性暴力被害者
から、抵抗が起こることがあります。


性暴力は、力の「ある者」から「ない者」に対する、性による
支配とコントロールであるため、社会的に「マイノリティ」と
呼ばれる立場にある人々は、性暴力に遭うリスクが高くなります。


そして私たちの社会には、マイノリティに対する差別や偏見が
あります。


このため、同じ「性暴力被害者」として「女性」以外、特に
この社会から差別や偏見を受けている方を位置づけようとすると、
「私はその人たちとは違う」という抵抗が起こります。

現状では、強かん、わいせつ、DV、セクシュアル・ハラスメント等
性暴力に遭い、公的機関や相談機関に届け出る圧倒的多数は、
女性です。


しかし、男女差別だけが性暴力の原因のすべてではない限り、
女性以外も性暴力に遭います。そしてある意味では女性以上に、
困難な状況に置かれます。


だからこそ、「女性以外も性暴力に遭う」ことを伝えるために、
あえて、属性別に性暴力を考える必要性が生じます。

性暴力被害者を支援する立場にある者自身が、世間一般の持つ
「性暴力被害者=若い女性」というイメージから脱却できない
状況を創り出さないために。


「性暴力ゼロ」という、性的人権を擁護するための活動が、
結果として他の人権差別を助長することにならないために。
「しあわせなみだ」はこれからも、すべての性暴力をなくす
ためにできることを考えていきたいです。


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一言で『被害者』と言っても
それぞれの立場や「性」が意味するものがあり
各々の視点から問題を解決するにあたっては
視野を広くもち
各々の立場にたって物事を見定めていかなくてはいけないものです。



臨床の現場におきましてもよくぶつかる壁です。
同じ問題を抱えているクライアントさまであっても
同じ解決方法が通用するとは限りません。


そして、属性別に考えていかなくてはいけないことも
常日頃から感じております。



皆さまはどう感じられましたでしょうか。。。






最後までお付き合い頂きましてありがとうございました花(セキセイインコ)







メンタルケアサロン~ピュアラル
代表カウンセラー  小高千枝




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