1992年 小生は欧州に出向く機会を得たんだ。当時のフィールドノートにその時感じたメモがある。やはり、埋もれてしまうので備忘録としてここにも残しておこう…恥ずかしいけど
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■今回の研修で舞台となったオーストリアとドイツのアルプスの山村は、双方とも似たような歴史を歩んでいる。地方の産物を巡る争いや、文化や宗教的な歴史、さらに第二次世界大戦では、オーストリアはドイツに併合されての参戦等(シネマ:サウンド・オブ・ミュージックの時代)、歴史文化の背景まで国境を引けないくらいの繋がりがある。
■そして、永続的な出来事として、環境問題が地方の歴史文化を確実に変えているようである。
■家畜の過剰放牧による山林の伐採。また、工業大国への輝かしい道を歩んだ行く末は、大気汚染を誘発し、森林の枯死や不自然な空間を産出した。まさに「国栄えて、山河滅ぶ…」である。これらの出来事は同時に人々の肉体的にも精神的にも不健康な影響を与え始め、緑を失った絶望からの脱出を試みるために、様々な政策が展開されている。

■鉄器文化の栄えたシュトウーバイタール地方の森林や、ツークシュピッツェ(ドイツ最高峰)から見下ろす森林は、殆どがドイツトウヒ類の単純植林の様相である。林内も寂しく、小動物の痕跡や小鳥類の気配もあまり感じられないほどであった。これまで“自然の豊かな地方”と先入観があったが、改めて“緑の豊かな地方”と言い換えた方が正しいのかもしれないと感じた。
■経済学の中に、『共同体主義で長期的な展開で結果を生み出す“ライン型経済”』と、『個人主義的で短期間に富を得ることだけを考えた“ネオアメリカ型経済”』と呼ばれるものがある。
■前者は、すべての人々が平等に成長(救済)できるように、また、富み(恵み)を得られるように、長期的に修正の効く経済社会であるが、後者はその正反対である。今回の視察地でのヒヤリングや環境の整備を目の当たりしたことは、まさに“ライン型経済”の真髄を垣間見るようなものであった。
