吾輩は猫である。名前は・・・・もう、有る。
今、いる家の次女が、”りく”とつけてくれた。
吾輩の記憶で一番古いものは、公園の草むらの中。時は丁度二週間前。
それ以前の記憶は一切残っていない。母の温もりも、兄弟との交わりも、全く覚えていない。
気が付いた時、ただただ、腹が減って、喉が渇いて仕方がなかった。でも、それを解決する
術を全く知らなかった。
それに、右目がなんかおかしい。腫れぼったい感じがするし、あまりよく見えない。
生まれつき、こんなふうになっているのか、どこかで怪我をしたのか、病気にかかっている
のかはわからない。
そんなことを思っていると、目の前に、ペロという名前の黒猫の幽霊が現れ、
「もうすぐ、こんなの形の生き物や、

こんなのや、

こんなの、

を連れた家族が来るから、とにかく、その家族について行け。
それが、お前が生きていける唯一の道だ。」と言われた。
他にあてもないので、ちょっと犬たちが煩いが、まあ、生きていくには仕方なかろうと考え
付いて行くことにした。
やままぐ家というこの一家は、吾輩を病院に連れて行こうとしたが、診療時間が過ぎていた
ということで、近くのペットショップでミルクと離乳食、トイレの砂を買ってくれた。
でも、その日は、本当に腹が空いていたのに、食べたくても、身体が受け付けず、ずいぶん
辛い思いをした。それでも、とりあえず、建物の中で暮らせそうな予感に安堵し、いつしか
眠りについた。
翌日になると、朝一番で、病院に連れて行かれた。そこで、吾輩は生後一か月であること。
体重が平均450gのところ、270gしかないこと。右目は結膜炎であると診断された。
ここで、先生からミルクをもらったが、昨夜と違い、存分に飲むことができた。
ウチに帰ってくると、離乳食もどうにか食べることができた。どうやら、昨夜は、ミルクも
フードも温めてなかったため、食べにくかったかもしれない。
以降、適度に温められた食料を与えられ、吾輩は順調に体重を増やし、一日平均15gづつ、
増えている計算になる。
おかしかった右目も良くなってきている。
やままぐ家に来た当日の写真は、

今日撮った写真は、

違いがわかるかな?
数日前、風邪をひいたが、思い切り痛かった注射と苦い薬のおかげで、順調に回復している。
これも、あの時のペロという黒猫幽霊のおかげだが、ペロとは一体、何者だろうか。
いつか、やままぐ家の親父に聞いてみることにする。
今日はここまで。