1940年フロリダのアル・カポネ(トム・ハーディ)の大邸宅にはファミリーと呼ぶ一族の家族たちが集まって賑やかな会食が催されていた。今のように会食が断罪されない時代です。中でも小さな子供たちを集めては鬼ごっこしたり(笑)長いテーブルを囲んだ今日の良き日感謝祭のルーツを喋り出す。前年に所得税法違反で懲役11年の刑期を終えて出所している。しかし15歳で罹患した梅毒による脳障害認知症がかなり進行していた。あちらこちらで糞まみれなのです。妻のメエはギャングのボスではなく夫フォンスの妻として支えている。ジョニー(マット・ディロン)が「アル」と呼ぶと「その呼び方は絶対にしないでフォンスと呼びなさい」ときつく言い渡していた。

 

 

医師の診断ではもう長くないとりあえずこれ(葉巻)をこれに代替えして(笑)咥えさせることだ。配下の出納部は調度品・絵画・骨董品など売ればしばらくはしのげると切り出していた。業者がやってきて積み込み始めます。だが一つだけどんなことがあっても手放せないという作品があった。認知症を患ったカポネに見える世界を描いているので見ている私はほとんど面白くない(笑)一つ一つ毟り取られいく中でかってのボスの口癖は「俺には1000万ドルの隠し金がある」「アンタッチャブル」のカポネはロバート・デニーロ、ネスがケビン・コスナーでシカゴ駅階段の乳母車落ちの名シーンが焼き付いているし“GF”のようなヒューマンを期待したらガッカリですよ(笑)

 

 

 

すっかりボケてしまったおっさんの独り言をまだFBIと獲物に群がって来るのはひょっとしたらという仮定法なのですね。トム・ハーディの演技は凄いんだけど悪く言えば見どころはそれだけですね。『マリー・アントワネット 』  『インセプション』  『ダークナイト ライジング』  『裏切りのサーカス』  『欲望のバージニア』  『チャイルド44 森に消えた子供たち』  『レヴェナント: 蘇えりし者』  『ダンケルク』そして強烈な印象に残るのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ですね。晩年のカポネというヤクザの果てという哀愁を引き出せるのは昔だったら間違いなくアル・パチーノですね。あの男が惚れる後ろ姿のカッコよさはトムくんまだまだですな(笑)    (☆2.65)