今日は『建国記念の日』である。
ならば玄関先に国旗を掲揚しようと思ったのだが、生憎の雨である。
このまま止まなければ、今日の掲揚は見送りかもしれない。
ところで、私が子どもの頃は、『建国記念日』と「の」を入れずに呼んでいたような気がする。
それがいつの頃からか、「の」が目立つようになってきた。
この『建国記念の日』、もともとは『紀元節』である。
紀元前660年の1月1日、初代天皇「神武天皇」が即位した(とされている)。
この旧暦である1月1日をグレゴリオ暦に換算すると2月11日にあたるので、この日を『紀元節』 (1873年=明治6年制定)として祝うことにしたのである。
ところが第二次世界大戦後、この『紀元節』はけしからんと廃止となったのだが、時が経ったからだろうか、名前を変えて復活することになった。
それが『建国記念の日』 (1966年=昭和41年制定)である。
ただ、日付は『紀元節』と同じ2月11日。
ならば、『建国記念の日』などとまだるっこいことを言わず、『建国記念日』とストレートに言えばいいのだが…。
神武天皇の即位日が歴史学的に確実な史実とは認められないので、「記念日」と言い切ることを避け「記念の日」としたらしい。
そして、
「建国をしのび、国を愛する心を養う日である」
といかにももっともらしい説明を加えた。
だが、いつ建国したかを有耶無耶にして、どうしのんでどう愛せと言うのか?
きっと気を配る先があったからだろうが、心のこもっていない官僚的な物言いは、どうにも心に響かない。
それに、例え歴史学的に認められないとしても、国が国の祝い事の日をそれなりに決めてもいいではないか。
そして、
「建国記念の日」
などと曖昧に言うのではなく、
「建国記念日」
と言い切った方がわかり易いではないか。
その方が喜びをより分かち合えそうで、盛り上がれそうではないか。
それに、これは日本の中のことである。
外のことならまだしも、中のことをとやかく言われる筋合いはない。
てなことをあれこれ考えていたら、今宵無性に日本酒が飲みたくなった。
今年は皇紀2686年(西暦+660年)、神武天皇の即位した皇紀元年まで遡るのは大変だが、時をかけ想像を膨らませてみる。
そんな日本の建国をしのびながら飲る一杯には、きっと長く熟成された味わいがありそうである。
「神武天皇の御東征」 野田九浦筆
