長いこと住んでいたマレーシアには、秋も、冬も、春もなく、ただ夏だけがある。


だから、季節の移り変わりを感じることはなく、旬もなく、食欲が変化することもなく、ただただ時が過ぎていく。


しかし、枯葉が落ちたり、果物の王様と言われるあの「ドリアン」は、年に2回収穫時期が来るから不思議なものである。



ここは日本、春夏秋冬がしっかりある。


そして今、涼風が心地いい季節になった。


食欲が増し、胴回りも太くなり出した。


いつものベルトの穴では息苦しくなり、隣の穴への移動が余儀なくされることになる。



そんなことにならないために、ウォーキングを始めた。


①毎日1万歩以上は歩く。


②早足に歩く。


③坂道を嫌がらずに歩く。


この3点をまずは目標に。



毎日同じようなルートを歩くのだが、面白いことにいつも同じ景色という訳ではない。


街中は長袖姿が主流になり、木々の葉はやや赤味や黄味が加わり、商店街のポスターやのぼりは秋冬用に様変わりと、街は日々変化している。


そして、私のウォーキング経路では建て替え工事をよく目にするようになった。


足場を組み、灰色のシートで囲まれた覆面家屋をあちらこちらで見かけるのだが…


覆面の前の姿がどんな姿であったか、なかなか思い出せない。


あまり目立っていなかったのだろうが、それでも、いつも通っているのに思い出せないとは我ながら情けない。


しかし、記憶なんてそんなものかもしれない。



街は新陳代謝を繰り返すように変化している。


その流れで、古いものが取り壊されたら、もう元には戻らない。


新しい建物ができ、古い建物は消える。



それは、人間も同じかもしれない。


死んでいく人もいれば、生まれてくる人もいる。


人間界も絶えず変化している。


そして、一度死んだら、全て終わり。


消えてなくなる。


だから、生きているうちが、花。


そして、健康であれば、まだ花は輝いている。



私の場合、幸いにもまだ花は散っていないので、美味しい食材が増え出したこの季節、食欲のなすがままに楽しんでみようと思っている。


栗ごはん  AJINOMOTO PARKより