元FOXのアンカーであるタッカー・カールソン氏とロシア大統領のウラジーミル・プーチン氏との会見がついに実現した。(以下敬称略)


この模様は当日、著述家の山中泉さんが時間差通訳するYouTubeで見させてもらったが、大変見応えのある内容であった。


プーチン大統領(左)とタッカー・カールソン(右) 時事通信より



2時間を超える質疑応答は、対ウクライナ戦争を中心として多岐に渡ったが、プーチンは全ての質問に対して見事に答え切ったように見えた。


どこかの首相のようにメモを見たり誤魔化したりはぐらかしたりすることがなかったので、ストレスを感じることもなく、むしろ清々しささえ感じたほどであった。


また、いままでは西側の報道一色だったものが、月の裏側でも見るように違った一面が見えたことはとても意義があったと思う。



それにしても、プーチンの誠実さが際立っていた。


カールソンから繰り出される悩ましい質問に対しても、はぐらかすことなく、誤魔化すことなく、真摯に答え切る姿は、プーチンの好感度を引き上げた筈だ。


真偽のほどはわからないが、多くの点で納得できたのだから、説得力も半端なかったことになる。


そして、特に私が印象的に思えた点が以下である。



①2022年4月にロシア・ウクライナ両国は和解の調停にサインしたが、英国のジョンソン元首相が飛んで来て、停戦の合意を反故にするようウクライナに圧力をかけてきたこと。


この圧力がなければ、1年半前に戦争は終わっていた。



②米ドルを政治的な理由で武器化したことが米ドルの信用を落とし、結果的に世界的な非米ドル化が加速したこと。


ロシアに米ドルを使わせない結果が、中国元での決済を推し進めることになり、米国は自分の首を絞めることになった。



③BRICSは今年、(サウジアラビア・UAE・イラン・エチオピア・エジプトが新たに加盟して)10カ国となり、世界経済におけるGDPは G7を抜いたこと。


(イランは別として今まで西側寄りだった中東諸国がこぞってBRICSに加盟するなど)陽が昇るように(自然の摂理が如く)BRICSの時代になる。



④西側のリーダーたちはロシアは簡単に打ち負かせるという幻想を抱いてしまったこと。


これは愚劣な考え方であるが、それよりも問題は西側のリーダーたちの傲慢さにあるとプーチンは断言した。



などなど、他にも歴史や宗教や隣国中国の話など満載だったが、どれも非常に興味深い内容であった。


それは、普段あまり接することのない西側以外の考え方が新鮮だったのか、プーチン自体が魅力的だったのか。


そういうことを知るためにも、これからもG7陣営だけでなくBRICS陣営、さらにはグローバルサウスのことも知る機会を増やして欲しいものである。(誰に?)


そして、今回の会見ならびに動画配信が実現したのもタッカー・カールソンの行動力だけでなくイーロン・マスクの協力あってのことだろうが、こういう時間の制約がなく検閲もなくノーカットの動画こそが本来の報道というものではないかと改めて感じた。


最後に、4時間もの時間を割いて通訳された山中泉さんに、慰労を込めて感謝の意を伝えたい。


✳︎山中泉さんを間違って中山泉さんと記載しているとブロガーさんからご指摘がありました。

お詫び並びに訂正いたします。

また、ご指摘いただいたブロガーさんには心より感謝いたします。