若かりし頃、真冬の旭川に行ったことがある。
確か気温はそれまでに体験したことのないマイナス10℃を超えるもので、寒かったというよりは痛かったという記憶が残っている。
サバイバルゲームはエアソフトガンを使って撃ち合う、大人の戦争ごっこである。
私はやったことがないが、親しい友人が以前ハマっていて、何が面白いのか尋ねてみたところ、
「風の音が聞き分けられるようになるのが楽しい」
という答えが返ってきた。
サバイバルゲームをしていると、自然の音か、人が動く人工的な音か、聞き分けられるようになるというのだ。
マレーシアのインドレストランでは、多くの人がスプーンやフォークを使わずに右手で食べている。
私も何度かチャレンジしてみたが、食べ物を指で口に運ぶ楽しさに加えて、指が熱さだけでなく辛さも感じるような新たな発見があった。
五感とは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚を指し、動物やヒトが外界を感知する機能である。
現代のように科学が発達する前は、ヒトは五感をフルに生かして、猛獣やら腐敗やら毒やら危険から身を守ってきたに違いない。
しかし、これからの時代はいままで経験したことのない新たな危険が蔓延るだろうから、五感だけでは到底立ち向かえる筈もない。
遺伝子組み換え食品、ゲノム編集食品、昆虫食、指向性エネルギー兵器、新型感染症、新型ワクチン、ナノチップ、特殊詐欺、放射能汚染、電磁波、ゲリラ雷雨、グリホサート、残留農薬、発癌性物質、上下水道汚染、危険薬物、奴隷化、戦争兵器…
挙げていけばキリがないが、頼りにしたい政府やマスコミの信用が失墜してしまっている以上、「知らぬが仏」などと呑気なことを言っている場合ではなく、「知らぬは罪」くらいの意識を個人個人が持って立ち向かうしかない。
それには、溢れる情報の中から本当に正しいと思われる情報を選び抜く選別収集力、危険を感じる取る危険察知力、危険を回避する危険回避力、それらを総合した洞察力を身につけることであろう。
洞察力が身につけば、五感だけでは見抜けない物事の本質を見抜く感知能力、すなわち第六感が鍛えられることになる。
PASIEKA/GETTY IMAGES
騙され、惑わされ、踊らされて馬鹿を見ないためにも、いや命を奪われないためにも、これからは第六感のスイッチはいつもオンにしておくべきであろう。
時の流れに身をまかせる時代はとっくの昔に終わり、いつの間にか日々サバイバルの時代に突入してしまった。
