【トクリュウ(匿流)】

「トクリュウ」とは、「匿名・流動型犯罪グループ」の略称。

SNSなどで強盗や特殊詐欺の実行役を募集する闇バイトなど、素性を知らない者同士が離合集散を繰り返す特徴がある。

「ルフィ」などと名乗る男らが関与した広域強盗事件を契機に、警察庁が暴力団や「準暴力団」などに分類できない犯罪グループの呼称として打ち出した。

同庁や警視庁は今秋、専門の対策部署を立ち上げるなど組織改編した。

(用語解説・ニュース : 時事通信 2025年12月5日)



12月15日、外務省海外安全ホームページから次のような注意喚起のメールが届いた。


【広域情報】

匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)を含めた犯罪組織による海外における闇バイトに関する注意喚起

(加害者にならないために)


●海外における闇バイトに応募し、犯罪組織等に「かけ子」として海外で特殊詐欺に加担させられるケースや意図せず違法薬物(大麻等)の運び屋として犯罪に加担してしまい、現地警察に拘束又は保護される事案が引き続き発生しています。


●万が一、海外における闇バイトに応募してしまったと感じた場合、一人で悩み、抱え込むことなく、家族等の近しい人や外務省、警察等に助けを求めてください。


●海外における闇バイトに応募した結果、特殊詐欺や違法薬物の密輸等の犯罪に加担してしまった(加担させられた)と感じた場合には、現地の日本大使館・総領事館にも遠慮無くご連絡・相談をしてください。


以上の内容は、「被害者にならないため」のメールではなく、「加害者にならないため」のメールである。


つまり、「嘘つきは泥棒の始まり」という戒めのように、悪事の第一歩を踏み出さないようにするための警告である。


そして、悪事に手を出してしまったと感じたら助けを求めよ、さらば逃げ場はあるという助言でもある。



マレーシアにいるときは「トクリュウ」を身近に感じることはなかったが、日本に帰国するや「トクリュウ」らしきところからの誘いが頻繁に入るようになった。


それもその筈、警察庁や警視庁が対策を強化し、加害者にならないよう外務省が注意喚起しているくらいだから、「トクリュウ」の勢いは増しているのだろう。


ならば、こちらもこちらで、

「被害者にならないために」

一層の自己防衛が必要となる。



私の自宅には固定電話があるが、かかってきた電話には一切出ないようにしている。

(知り合いからは携帯電話やLINEに連絡が入る)


今までかかってこなかった携帯電話にも、最近怪しげな電話番号からかかってくることがあるが、これまた出ないようにしている。

(確かなところからは留守録に用件を入れてくれるので、敢えて出る必要はない)


また、「3000万円受け取ってもらえないか」とか、「決済情報が確認できない」といった、いかにも危なそうなメールが近頃入ってくるようになった。


これらのメールは大抵が迷惑メールに仕分けされるが、間違ってもクリックはしないようにしている。


流行りのランサムウェア(身代金要求型ウイルス)的なものに感染しないとも限らないからだ。


などなど、注意は怠らないようにはしているが、油断は大敵。


想定外の新たな技を繰り出してくる可能性は大いにある。


ならば、つけ込まれる隙を見せないこと、そして何よりも完全無視して相手の土俵に乗らないこと、それが肝心ではなかろうか。


やれやれ。