マクガフィン探索記 -5ページ目

2012.11.23のこと。そのに。

そわそわしたまま入場。

階段を下り、物販コーナーを抜け、だだっ広い会場内へ。


そこで一旦再整列ということに。


そしたらそこで既にクロークあるっていう!!

そしてロッカーの方に行く階段は封鎖されているっていう!!!!!

ぎゃああああああーーーー!!!大失敗!!!!



クローゼットさんに謝り、コミさんとトキオがクロークに荷物を預けてライブ装備になるのを見ながら、どうしようどうしようばかり頭を巡る。ボーッとしたまま何故か二枚着てたうちのダウンジャケットを一枚一緒に預けた。

クローゼットさんはまだライブ装備は持っていたから大丈夫だったけど僕は閃ブレの筒は持ってたけど本体はリュックの中だった。


三人が再整列したとこに並ぶ。


行くしかない。
取りに戻るしかないのだ。

コミさんが言う。
「入場10時だからまだ間に合うよ!」

その時はまだ9時ちょいだった。

「ちょっと僕、ロッカー行ってきます!!」
そう告げて走り出した。あ、正しくは早歩き。会場内は走ったら怒られるからね。


そして一旦外に出て物販コーナーを抜け…ようとしたのに何故かマキシマムザホルモンの物販列に並んだ。


だって、Tシャツ欲しかったんだも~ん☆



いやあ、これが失敗。
まだ人数少なかったとはいえ、時間かかることには変わりない。
欲を出してはいけないね。

並びながら時間を見る。

『9:34』


焦った。

頭の中はもう「失敗した。失敗した。失敗した。失敗した。失敗した。失敗した。失敗した。失敗した」




速攻でシャツ買って、ダッシュ!


次々となだれ込んでくる人の流れをただ一人逆流する。

階段を上がって入口に来るも入場の流れが怒涛すぎて出る余裕など全くない。
一瞬、言葉を失うがそんな時間さえ惜しい。

すぐに視線を走らせる。

すると何故か厚着のままのモカさん。

「あれ、何してんの?」

「僕、ロッカー、あっちで、急がないと」

「俺も一回出たいんだよね」


それぞれ違う係員に声をかける。

ドア近くにいた係員に尋ねたら何とも困った顔で「ええー、いー、ああー」とか一青窈みたいなこと言うから「もらわねえわ!」って言ってたらモカさんが「山ちゃん、こっち!」と呼んでくれて外へ。


「モカさんもロッカーですか?」
と振り向いたらモカさんは既に違う方へと歩いて行ってたから気にせずダッシュ!

速攻でロッカーに戻り、Tシャツのライブ装備になり、ロッカーに鍵をかける。

500円再び!!

しかしそんなことには構ってらんない。
てか実はそんなこともあろうかとホルモンの物販時に500円玉を崩してもらっていたのだ。

俺ってば策士!狡猾ゥ!!

って「フハハ!」なんつって、したり顔で100円玉投入してたけど勝手に勘違いして結果的にクロークと同じだけのお金使ってる事実に気付いて真顔&シロメ。


そして再び入場!

さっきの一青窈的係員がちょうど脇のドア開けてたからそこから潜り込む。

階段を下りるとそこまでホルモンの物販列並んでて「ひええ」


少し前より遥かにごった返している物販コーナーを抜けて会場へ。

すると既に列がなくなっている。


マジかよ!!!!



もう走った。普通に走った。


そこで電話が鳴っていることに気づく。
コミさんだ。

「いまどこ!?」


その電話を頼りにコミさんたちとなんとか合流。

ホールを二つぶち抜いた会場は驚くほど広かった。でも全然まだ人入ってなかった。おかげで助かった。

「いやー、もう俺『山ちゃん…山ちゃん…』てずっと言ってたよ」

コミさん心配かけてすいま…せっんー!
あ、いやいや、本当に感謝してます。マジガチマジ。


簡単に説明すると会場はまず「ぴ」と「あ」で二つに区切られていて、前方ブロックは大きく四つに分けられていた。

中央寄りのブロック、人二人くらい通れる分の隙間を空けて外の方のブロック。
それが「ぴ」と「あ」で二つずつ。

コミさんたちが取っていてくれた場所はその外側ブロックの横柵最前だった。


ステージ側からすると左に45度くらいの角度。

目の前が開けているため、すごく見通しがいい。
ステージ中央辺りが真ん中ブロックに少しかぶってるだけで、そこから上手側までは何の障害もない。


うひーー!!最高じゃないっすかー!!


そして僕ら四人に祭さんとハラくんを加え、六人でわくわくしながら開演の時間を待った。

2012.11.23のこと。そのいち。

注:前回までの一年前の記事とは違い、昨日のことです。
  日記的に書きたくなっただけなので専門用語・ヲタ友などは説明なしで書いていきますが気になる方は気にしないでください。もしくはお調べあそばせ。



11/23、ももクロちゃんにとっては意味のある日。

4年前、あーりんとあかりんが加入した日。
3年前、未来へススメ!ツアー延長戦ファイナル。
2年前、代々木公園にてフリーライブ。
1年前、シングル『労働讃歌』発売日&Zepp Sendaiにてライブ。


今年、ぴあ40周年記念ライブ出演&MUSIC STATION出演!


そんな特別な日なんですねー。



で、もちろん幕張メッセにて行われるぴあフェスに行くわけなんですが、どの時間に行こうかなと悩んでいたのが22日金曜。

ももクロの出番は一発目の12時。開場は10時。物販開始が9時。

普通に考えたら10時に行けばいいじゃんと思うでしょうが、ことももクロに関してはそんなわけない。


ってなわけでどーしよーかなーって思いながら仕事してたんですね。金曜。

で、とりあえずクローゼットさんが朝イチで行くっていうからご一緒しようとしてたらコミさんが徹夜するってんで「参加します!」つって夜から行くことに。
そしたらヨピさんが車出してくれることになり、ぱんややんやあって金曜のうちに幕張。

全員揃ってちょっと下見に行くと既に並んでる。
大体50人くらい。


で、ヨピさんは物販命でももクロのライブでは距離を超越してる方なんですね。
もうね、意識がものすごく高い。
それこそちょうど2年前の代々木公園フリーライブの時からのファンなのに「メンバーからの認知などされなくても構わねえ」「楽しみに行ってんじゃなくて応援しに行く。その上でこっちも楽しませてもらえるんだから幸せ」「ももクロちゃんたちが喜んでくれるなら何だってする」「ファンを観に行ってんじゃねえ、ももクロを観に行ってんだ」等々の発言もあり、多少言葉は乱暴だけど尊敬に値する、ももクロ愛に溢れた、個人的にはすごく影響された方でして。


そんなヨピさんだから最前狙いで深夜から並ぶことには全く興味ない。
まあ、一言で言ってしまうと最前なんて自己満足でしかないんですよね。
ももクロを近くで見たいっていう。

ヨピさんは「人がいっぱい入ってももクロちゃんが喜ぶならそれだけでいい」「変なとこに金使うくらいならCDや物販や生写真買ってやれ」って人なので。

だから「そんなにまでして前行きたいかね」って言ってた。
前日からわざわざ車出して来てるのに。
僕は「まあまあ」なんて苦笑いしてた。

まあ、そう言う本人も並ぶという行為は大好きだしw
並ぶために並ぶって感じ。


だから別に前の方はたいして狙っていない連中だったのでとりあえず飯食いに。


で、まあ出来るなら前行きたいメンバーで3時前頃から並ぶ。
クローゼットさん、コミさん、トキオ、僕。

ヨピさんはttmさんやモカさん、岐阜から来るノムクロさん&カナメさんと合流してから5時前から並んでた。物販買うために。


で、列に並んでたら女性二人がやって来て
「ノートに名前書きましたか?」

まあ、事前に知ってたんですが、個人的に並んでる人に番号を書いてもらってた人がいたんですね。

トキオ「あ、書きます」

つってトキオがみんなの分書いてくれたけど僕は俯いてました。

初対面の女性となんて喋れないからな!!!



まあ、寒いっすよ。
みんな寝てないっすよ。

クローゼットさんは仮眠取ろうとしててトキオはベルバラ読んでた。
僕とコミさんは観たばかりのヱヴァQの考察話してた。

コンビニにおでん買いに行ったらコンビニ間違って売ってなくてカップラーメン買ったり、帰ってきたら列移動してて走ったり、空が明るくなるにつれて知ってる人たちがやって来てだべったり、意味もわからず移動させられてメッセの色んなところを見て観光気分に浸ったり。

まあ、こういうのも楽しいんですよ。
普通の人に言ったら「馬鹿じゃねえの」って鼻で笑われるけど。


コンビニ行く時、コミさんと話してて自分なりの答えが出た。

前に行きたいんじゃない。
苦労したいんだ。

苦労してももクロを観たいんだ。

そんなね、あっさり余裕で簡単にももクロ観ていいのか?という問いが自分の中のどっかから聞こえてくるかのよう。
「さみーさみー」言いながら長時間並ばないとももクロ観てはいけないかと勝手に思っているのかもしれない。

僕らはももクロ観るために苦労したいんだ。
それは自ら買って出るものだ。

いや、まあ、僕のマゾヒスティックで勝手な自己満足です。




そしていよいよ入場時間が近づく。
わくわく。わくわく。


で、そうなると徹夜組はどうしても荷物の問題が出てくる。
防寒のために厚着だし、ももクロ観るために閃ブレやら色々装備品もあるし。

もちろん開場内にはクロークあるからそこに預けられるのはわかってる。
でも、入場してクローク預けて、からだといい位置が取れないかもしれない。
最前は狙ってないけどせっかく6時間並んだんだからちょっとでもいいとこ行きたいって欲が出てくる。

うーむ。


って、とりあえずメッセにトイレ借りに行ったらなんとロッカーがある。


これだ!

列に戻ってみんなに「ロッカー確保しとけば中で再整列した後にでも荷物預けとけば入場時に時間をロスしなくて済むよ!」って熱弁を奮い、同意をいただいたのでとりあえず一番大きなロッカー(500円)に僕とクローゼットさんのリュックを入れて確保ぉ!


よしよし、これで何の憂いもないな。としてやった顔でした。

その時までは。




さて、いよいよ入場開始。

今回は「ぴ」と「あ」にブロックが分かれていたので途中から列も分かれる。
ステージに向かってばっさりと半分に区切られ、「ぴ」が下手側で「あ」が上手側。
僕らは四人とも「あ」ブロック。


わーい、入場ー!っつってたらアルェェーー!?

ロッカーある方とは別の建物!!

な、なんだってーー!!?


逸る気持ちと焦る気持ちの間で僕は「コレだよコレ…」なんてわくわくしてた。


ごめん、嘘。

空白のほにゃららロク

ライブが終わり、握手会待機。

区切られたブロックにおとなしく収まっていたファンが散らばってラゾーナは今まで見た中でダントツのカオス模様。

遠いし、ゆっくり行こうよ、なんて話してたからのんびり握手会の様子を見てから並ぼうと思ったら握手券に書かれている文字によって何回かに分かれてた。Aとかだったかな?
僕らは一回目のブロックだったからちょっと急いで列に並ぶ。

聞いたら複数枚持ってる人もそのブロックでしかループできないとのこと。


結局握手会の様子を観察すること能わず列に。


この並んでる時が一番緊張したなー。

緊張しては落ち着いて、落ち着いては緊張してた。

この時点でも僕はまだ握手できると思ってなかった。
田舎者だからしゃーない。



で、握手なんですが……

ふはは、ほとんど記憶にないっていうねw


だってさ!角曲がったらそこに、すぐ側にれにちゃんいるんだよ!?

仕方ない!仕方ないよ!!



まぁ、それでも微かに憶えていることを書き連ねようか。


順番はれにちゃん→しおりん→夏菜子→杏果→あーりん……だったかどうかは未確認!


最初はれにちゃんだったのは間違いない。

いきなりあの全力の笑顔が目の前にあって「うわっ!近っ!かわええ!!」ってなった。

「昨日も行ったよ。元気になって本当良かった」
って内容を言おうとしてたけど言えた気がしない。

でも「ごめんね。ありがとう」って言ってくれた。

謝ることなんてないよ!れにちゃん!!




で、しおりんだったと思う。

もうね……かわいくてね……かわいくて…………

はふぅん…!か、かわえええええええええええええええ!!!!!


ってなってね、何話したか全く記憶にない。

あの笑顔は今でも焼きついてる。多分一生忘れない。

顎上げて「むふふー」って笑うやつ。
笑うんだけど歯は閉じてるやつ。
あ、「歯茎キレイだなー」って思った。
本当にすげえキレイだった。歯茎。



そして夏菜子と杏果。

二人まとめてしまって誠に申し訳ないのですが……記憶にないのですw

しおりんの笑顔で完全に意識ぶっ飛んじゃったんです。



杏果がえらいソフトタッチだったことくらいしかマジで憶えてない……ごめんなさい。




そんなどっか行っちゃった意識をつなぎ止めてくれたのがあーりん。

ぎゅっ!

って手を握られて、ハッと現世に還ってきた我が意識。

そしたら目の前であーりんがしっかりとガン見してくるんすよ!?
あーりんが僕の両目を!!!


「うわあ!あーりん!」

悲鳴のように声を上げた。

あーりん、ムフフと笑って「はい!あーりんです!」って言ってくれた。

で、それだけではがされたんだけど流れていく僕の手を両手でぎゅっ!と最後の最後まで握っててくれた。

「また来るよ!」

「待ってるねー」


あーりんに手を振って見送ってもらい、人生初の握手会は終わった。


なんかもう放心状態。
それなのについさっきまでのこと思い出してテンションガン上がりしててわけわかんなかった。


誰かに話したかった。

ももクロちゃんと握手したんだ!!って。


でも森田くんとO氏はループしに急がなきゃだったからフタコトミコト会話して僕は駅へと向かった。

残念ながらこの日、バンド練習があったのだ。



背後の賑わいを感じながら立ち止まり、右の手の平を見てにやけた。

頭を両手でこねくり回しながら飛び跳ねたい気持ちだった。


僕はももクロちゃんと握手をした。







そしてバンド練習が終わり、ドラムの中村と飲みに行った。

そこでひたすらももクロの話を一方的にした。

ここ二日であった奇跡みたいなことを全部。

得意げに。自慢げに。



この上ないくらいイイ気分だった。

そして僕は帰りの電車で乗り換えもない15分の距離で寝てしまい、気付いたら何故か乗り換えしないと行けない駅にいた。

焦って駅員さんに尋ねた。最寄り駅まで行けますか、と。

駅員さんは半笑いで首を振った。


仕方ない。
改札を抜けてタクシーに乗り込んだ。

最寄り駅を告げると「そこまで行ったことはない」と言われた。

「仕方ないので行ってください」と僕は告げた。

カーナビをセットしてタクシーは走り出した。


僕はiPhoneを取り出…………せなかった。

そこに黄色いカバーのiPhoneはなかった。


なかった。



日付は11/14になっていた。