この試合の前にレンジャーズがダンディー・U相手に引き分けたため、セルティックはこの試合勝てばレンジャーズとの勝ち点差を3に広げることができます。

 

現在最下位のダンディーはキャプテンでキープレーヤーのアダムが欠場。新監督のセルティックOBマクギー氏の下、残留を目指します。

 

セルティックは前のボデ/グリムト戦での惨敗のショックから立ち直ることができるか。スタメンは左WGに前田、右WGにジョタですが、前回のブログでも言ったように、前田にサイドは厳しいですし、ジョタは右よりも左の方が活きるので、どうせ2人を使うなら左右逆の方が良かったのではないでしょうか。

試合のハイライトはこちら。

 

 

 

セルティックの攻撃は右WGのジョタを軸としたものですが、ダンディーの5バックはなかなか堅かった印象です。先程ジョタは右よりも左の方がいいと書きましたが、右でのジョタはカットインからのシュートができず、選択肢がクロス一択になってしまっていたので、やはり良くない気がします。

 

また対峙するダンディーの左SBカーですが、個人的に好きなタイプです。左右両方のSBをこなし、タックルは深く鋭さがあります。決して足下は上手な方ではないですが、しっかりとクロスは上げきれる、古き良き英国流のSBではないでしょうか。

 

セルティックが圧倒的に支配していましたが、26分にそのカーが獲得したCKからCFマレンが決めて、なんとダンディーが先制。ダンディーはこの日初めてのシュート。

 

前回のボデ/グリムトの勇敢な戦いぶりと比較すると、ダンディーはボールを奪ってもほとんど攻撃に人数を掛けず、ほぼ引き分け狙いのような消極的な戦い方をしていました。なのでこんなチームが勝てるわけないと思いながら見ていたのですが、なんとゴールを決めてしまいました。サッカーは何が起こるか分からないというのを初めて心から実感した気がします。

 

まさかの失点にもめげずクロスを供給し続けるセルティックは34分、CKの流れからジョタのクロスのこぼれ球に反応したCFジャコマキスが同点ゴール!ボデ/グリムト戦とは違い、失点後早い時間帯で同点にできたのは大きいですね。

 

体をひねりGKの逆にボレーを叩き込んだジャコマキスラーションを彷彿とさせるゴール。

 

さらに38分、左サイドの前田の高速クロスがGKに弾かれたところ、再びジャコマキスが決めてセルティックが一気に逆転。ただこのゴールは前田が生み出したものという見方もできるので、監督が今後も彼のサイド起用に味を占めないかが心配です。

 

ジャコマキスはセルティック加入後、初の1試合2得点。

 

さらにその3分後には、PA内でジャコマキスが相手右SBキャンベルに肘打ちされる明らかなファウルがありましたが、これはPKとはならず。これがPKであればジャコマキスの前半だけでハットトリックという偉業もあったのではないでしょうか。

 

 

後半もダンディー陣地で圧倒的に、そして優雅にパスを回し続けるセルティック。

 

しかし60分、久しぶりにダンディーにチャンスとなるFKを与えると、MFマクギンのプレースキックからCBスウィーニーに頭で決められてまさかの同点。1点目と同じセットプレー、さらにはシュート2本で2失点と、さすがに不運では片づけられない失態だと思います。

 

68分、この日先発の前田旗手の両日本人が揃って途中交代。旗手に関してはレンジャーズ戦の衝撃から少しずつ活躍度が薄くなっていっている気がします。フィジカルで競り負ける部分は工夫が必要ですし、シュートやサイドチェンジなど、もっと自分を魅せるプレーを積極的に披露していってもいいと思います。

 

また最近あまり調子の上がらない右SBラルストンに関しても同様に、前半戦と比べるとより確実性を意識した脇役的なプレーに終始している印象で、打てるときはもっと打っていっていいと思います。SBであれど、結局一番スポットライトが当たるのはゴールです。彼も左SBのスケールズも、そうやって結果を出してきたことが今の地位に繋がっていると思うので、今後もあまり保守的なプレーに入らず、どんどんチャレンジしていってほしいです。

 

後半開始時の勝利濃厚の雰囲気はどこへ…結局レンジャーズとの勝ち点差は広げられず1ポイント差のままか…と失望していた中での86分、カウンターから、ラルストンのクロスにジャコマキスがダイビングヘッドで合わせ、セルティックが土壇場での勝ち越しに成功!!!

 

ジャコマキスはこのゴールでなんとハットトリック、彼にとっては出来過ぎな展開ではないでしょうか。

 

この日のダンディーは5バックでも、5人全員が内へ絞ることによってあえて両脇を空けて、セルティックにクロスを出させることにより中で弾き返すという戦い方だったと思うのですが、ジャコマキスは見事にその戦術をぶち破ってくれました。彼はほとんど中央から離れないためプレー範囲は狭いですが、ボールが彼の元にこれば必ず仕留められるという特別な能力があります。この日の3点は全てそれを証明するものでした。まだ日本人選手に比べるとサポーターからの信頼度は低いようですが、これでサポーターからも、そしてチームメイトからも信頼され、よりボールが集まるのではないでしょうか。そうなったら彼は今以上にゴールできると思います。

 

ジャコマキスのハットトリックでドラマチックに試合終了。個人的に今季のベストマッチの1つ。

 

 

 

ジャコマキスのこのゴールにより、セルティックはレンジャーズとの勝ち点差を3に広げることができました。得失点の両方でもレンジャーズに勝っているので、これで1試合分の余裕が生まれたということになります。

 

さらに今後リーグ戦を戦う上で、セルティックはレンジャーズよりも圧倒的に選手層が厚いというのもアドバンテージになりそうです。毎試合のように3,4人スタメンを変えてきたポステコグルー監督の采配が、ここに来てかなり大きく効果を発揮してくると思います。散々不満をこぼしてきた身で言うのもあれですが、ポステコグルー監督のそういった采配は結果的には功を奏すということになります。

 

またダンディーについてですが、この試合が恐らく今シーズンの最後の対戦だったと思います。現在最下位と降格の確率が一番高いチームではありますが、面子や戦い方は個人的に好感が持てます。この日のチームにあとはアダムが加われば最高に魅力的なチームだと思うので、できれば今季残りの試合で頑張って残留してもらって、来シーズンの対決も見てみたいです。

 

今シーズンのリーグ戦が早くも3分の2を消化しました。これ程に接戦なタイトルレースは久しぶりなので、それがたっぷりと味わえている現状はものすごい幸せなことだと思います。そしてこの日の試合は忘れられないものになりそうです。