この試合勝てばセルティックのリーグ優勝がほぼ決定します。ここ数か月不調の続く旗手はついに先発落ち、ターンブルがケガから復帰後初めてのスタメンです。ターンブルにとっては久々のチャンスで何としても結果を残したいところ。旗手に関しては、ポステコグルー監督は何かしらの狙いがあってあえて不調の旗手を使い続けているのではないかと推測していたので、特に理由はなかったと思うとここでのスタメン落ちは少し残念でした。
試合のハイライトです。
試合開始わずか3分、ハーツがCFシムズのゴールで先制。若干のオフサイドではありましたがゴールの判定。
やや不意を突かれた感じではありましたが、その後のセルティックはいい意味で切り替えて、落ち着いて攻撃できていたと思います。ただハーツの方も、やはり現在リーグ3位のチームというだけあって下位のチームよりも守りは堅い印象です。
セルティックのCB、特にスターフェルトがあまりビルドアップが得意ではないのを分かってか、ハーツの選手は彼からのパスをことごとくカットしてカウンターを仕掛けており、戦術的にもレベルの高さを感じました。
それでもセルティックは28分、ボールを奪ったマクレガーが一気に左サイドを駆け上がり、フリーの古橋へクロス。古橋のシュートはGKゴードンにセーブされますが、改めてマクレガーの与える影響の大きさを感じました。
先日、今シーズンのリーグ年間MVPに選ばれたマクレガーですが、この試合ピッチのいたるところに顔を出し、チームをレベルをワンランク引き上げていました。このシーンでも中央でフリーになっていた古橋を見つけて正確にパスが送れるところ、そして一人でもチャンスを作り出せるのはやはり流石でした。
この日もMOM並みのプレーを披露したマクレガー。
そして30分、ジョタがドリブルでハーツのDFラインを突破し中へクロス、これを前田が流し込んでセルティックが同点!!
ジョタのドリブル突破の発想が良かったのと、前田もよく信じてゴール前へ走っていたと思います。
ここ最近好パフォーマンスの続く前田。リーグ戦5点目。
このゴールでセルティックパークは一気に逆転の雰囲気が立ち込めます。
そして37分、左サイド、オライリーからのクロスをジョタが頭で折り返し、そのボールを古橋がヘディングシュート。ゴールラインを超えたか超えてないかの微妙な位置でゴードンがボールを弾き出しますが、審判はゴールの判定。セルティックが逆転に成功しました。
分かりやすい角度からの映像でもボールはギリギリゴールラインを割っており、判定は正しかったようです。審判も正直自身の判定に半信半疑だったとは思いますが、これは来シーズン導入されるVARで解決されます。
今季の最優秀GKゴードン(39歳)。スコットランド代表正GKとしてW杯出場も視野に。
近年のELやCL予選などの国際大会の舞台では、セルティックは同点に追いついた後の楽観的な雰囲気の中、不意を突かれて再び勝ち越されるというシーンが多いのですが、この試合では無事逆転に成功しました。そういった国外のチームと比べると、ハーツをはじめ国内のチームはカウンターの切れ味が劣るような気がします。
前半はそのまま2-1で折り返し。久々先発のターンブルに関しては判断に迷いが見られ、ボールを持ちすぎるシーンが目につきました。レギュラー奪取へなんとかゴールを決めてアピールしたいという気持ちが空回りしてしまった印象です。
そして後半、ハーツはセットプレーによるチャンスがいくつかありましたが、セルティックは念入りな守備の対応でことごとくクリア。
ハーツが若干前寄りになっていたところの69分、セルティックはカウンターからオライリーが決めて3-1。
オライリーはロギッチとのスタメン争い真っただ中、そして直前にポスト直撃の惜しいシュートを放っていた分、いつも以上に嬉しいゴールだったと思います。
前半の物足りなさを補う一発。笑顔控えめのオライリー。
このゴールで勝負ありだったでしょうか。その後はハーツは全体が間延びし、セルティックからすれば得点を奪いやすい、言わばボーナスタイムだったと思います。
ただその時間はなかなかゴールが奪えそうで奪えないもどかしい展開が続きました。ジョタがゴードンとの1vs1を見事に決めましたが、わずかにオフサイドでノーゴールの判定。
それでも90分、途中出場のジャコマキスがゴール!!!
交代でピッチに入るときも、同時に入った旗手よりサポーターからの歓声が大きかったように、サポーターの彼への期待は日に日に増してきています。個人的にも一番決めてほしかった選手が決めてくれて大満足です。
ついにリーグ戦二桁ゴール(10点目)のジャコマキス。
そして試合終了。セルティックが4-1で難敵ハーツを下しました。
右SBのラルストンに関して、MVP級の活躍を披露した前半戦と比べると、この試合含め後半戦の出来は物足りなく映ります。ローテーションにより常時スタメンで出れないこと、右サイドでコンビを組む選手がアバダからジョタになったことなど、いくつか原因は考えられますが、もっと攻撃的に高い位置で振る舞っていいと思います。
縦への上下動を持ち味とするプレースタイルはポステコグルー監督の理想とするサッカーとは異なると思われるだけに、少しでもゴールやアシストという目に見える結果を残してアピールしていきたいところです。正直、来シーズン出場機会が減らないかどうか心配ではあります。
逆に最近は左SBのテイラーが調子を上げてきており、左サイドからの攻撃で重要な役割を担っている印象です。この試合、気のせいかもしれませんが、ティアニーやロバートソンのようなチーム全体を押し上げられる、効果的なドリブルでの持ち上がり技術を身に付け、一皮むけたような気がしました。
この試合の結果、セルティックは今季のリーグ優勝がほぼ決定しました(残り2試合で2位レンジャーズとの勝ち点差6、得失点差9)。さらに先日、UEFAがロシアに対して来季CLへの出場を禁じる制裁を科したことで、今季のスコットランドのリーグ王者のCL本戦へのストレートインが決定しており、セルティックの5シーズンぶりのCL出場もほぼ確定しました。CLを味わえないこの5年は本当に長かったですね。
そして現在リーグ戦2位のレンジャーズも、先日のEL準決勝2legでライプツィヒに3-1で勝利し結晶進出を決めたことで、このまま優勝できればCL本戦への出場権が与えられ、もしかすると来季はCLというヨーロッパ最高峰の舞台でスコットランドのクラブを2つも見ることができるかもしれません。1クラブでも贅沢なのにいきなり2クラブとはまさに夢のようですね。
そのレンジャーズ対ライプツィヒの試合に関してですが、たくさん試合を見ても滅多に味わえないような、感動的で見応えのある内容でした。訪れた幸運を確実に活かすレンジャーズはさすがでしたし、だからこそこの長いトーナメントを勝ち進んで来れたのだと思います。試合終了直後のレンジャーズの選手たちの信じられないといった表情、特に決勝ゴールを決めたランドストラムの感極まった表情は胸に来るものがありました。
これでレンジャーズはゼニトに敗れた14年前のEL決勝の雪辱を晴らすチャンスを手にしたわけで、特にその試合出ていたMFデイビス、そしてその試合ケガのため出れなかったGKマクレガーに関しては、今回の決勝はレンジャーズで現役を続けていたというくらい価値があり、生涯で最も重要な1試合になり得るものだと思います。
そしてそのEL決勝の相手はフランクフルト。開催地はセビージャのホームスタジアム、5月19日(木曜日)4:00キックオフとなります。
ついにたどり着いた決勝。正直、今はセルティックよりも応援しているチームです。
一方のセルティックの次戦は5月12日(木曜日)3:30キックオフ、アウェイでのダンディー・ユナイテッド戦です。
レンジャーズが決勝に進出したという事実の前では、正直セルティックのリーグ優勝は小さなもののように感じられます。それでもリーグ王者の称号もレンジャーズに奪われるよりはマシなわけで、このもどかしさは来季のCLで晴らせばいいですね。セルティックの今季の戦いがほとんど終わった今、レンジャーズが到達した10年に1回あるかないかの奇跡を味わい尽くしましょう。







