序盤でオーストラリアの負けを覚悟した。
第2戦での初勝利で雰囲気が良くなったのは伝わってきたが、それが必要以上であって、自分たちを強者と勘違いしているような気の緩みを感じたからだ。
なのでデンマークが前半半ばまでのチャンスでゴールを決めきることが出来なかったことには感謝したい。オーストラリアの方も幾度もピンチを迎えて現実を突きつけられたことで、次第に落ち着いて安定感が増していった気がする。
オーストラリアはひたすら守備で耐え続ける中、わずかに生まれる得点チャンスをいかに確実に仕留められるかがこの試合のテーマであったが、見事にそれをクリアしてくれた。
レッキーはここ2試合見た感じでは実力が、特に攻撃面で不足している気がしたので、まさかあそこで決めてくれるとは驚きであった。さすが3大会連続でW杯に出場しているだけのことはある。
またデュークも相変わらず良かった。だからこそなぜ彼が今Jリーグで、しかもJ2でプレーしているのかよく分からない。日本代表に欲しいくらいの実力である。
そして何と言ってもCBのソウターである。第2戦も活躍していたが、この時はチュニジアの攻撃の方に問題があったと思ったので評価しなかった。しかし今日のプレーで、ソウター自身に世界で通用するだけの実力があるということが分かった。
DFに高さは大事だというのは分かるが、彼ほどに圧倒的になると、想像以上にチーム全体の守りに与える堅さや安心感が増すということが分かった。久々に母国の象徴であるエアーズロックを体現できるような、良い守備の選手が出てきた。
しかし彼がMOM並みに活躍したということは、デンマークの攻撃に問題があったというのも事実だろう。特に後半は諦めの色が見え、それにより攻撃が単調になったことで、ありがたいことに終盤に入っても決められる不安は一切感じなかった。
特にチュニジアがフランスに勝ったということで、結果的にはオーストラリアには勝利しか許されなかったということを考えると、なおさら感謝である。
次の相手はアルゼンチンとなったが、今のオーストラリアが直近の2連勝で得た、自分たちは世界でも通用するという希望をもって戦えば、その先へ進む可能性は十分にある気がする。
個人的にあとはデヴリンやボイルなど、スコットランドでプレーしている馴染みのある選手も見たいが、今日の試合はそんなスコットランドのチームに所属している選手たちでも世界と戦えるというのを示した試合として、おこがましいがとても誇らしい気持ちになった。