オランダはデ・リフトとデ・フライがベンチということで、それだけ見ても守備の充実が伺える。
逆に攻撃陣は寂しいと思っていたが、開始してすぐにゴールを決めたデパイが歴代2位のゴール数で、コンビを組むガクポもここまで3試合連続ゴール中と、意外と攻撃陣も充実しているのかもしれない。
オランダはアメリカにボールを持たせて余裕の守備を見せるし、ボールを奪ってもカウンター一辺倒ではなく、上手に繋いで時間を使うこともできる。まさに、若く勢いのあるアメリカを老獪なファン・ハール監督がいなすような試合である。
手詰まりのアメリカは、もっと本能に任せてプレーしても良かった。考え過ぎていた気がするし、身体能力でいえばオランダと互角のはずなので、戦術が完全に封じ込まれた今、ロングボールなど五分のプレーで活路を見出すのも一つの手だと思う。
あそこまで確実に崩そうとするのはやり過ぎな気がするし、そもそも見ていて面白くない。
ただ振り返ると、身体能力はオランダの方に一日の長があった気もする。ファン・ダイクはとことん堅かった。後半のアメリカにあまり期待が感じられなかった理由もその辺りにあった気がする。
結局、オランダとアメリカには目に見えない大きな壁があった。あのアメリカでもオランダを完全には焦らせることはできなかったが、世界のあちこちで活きのいい若手が育っている最近の状況を考えると、4年後に期待である。
ついに始まった決勝トーナメントだが、今大会は刷り込まれた戦術を組織で使うチームが多い分、突き抜けた個というのが見えにくいのが寂しいところである。