昨日の2試合とは対照的で、両チーム、後方へボールを下げるシーンの少ない、積極的な戦いぶりであった。90分間常に見応えがあり、昨日の失望からの反動もあり感動すら覚えた。
ポーランドはフランスの爆発的な攻撃に耐え凌ぎ、その中で巡ってくるワンチャンスを仕留めるしか勝利する方法はなかっただろう。だからこそ、前半の最後の方のジエリンスキの決定機は決めなければならなかった。そして決められなかったからこそ、ジルーの決定力にやられてしまった。
ジルーは過小評価されていると思う。オーバーヘッドのゴールに関しては、認められなかったとはいえ、あれだけ大柄で重さがあり、それでいて身軽に動くこともできるという、彼ならではのゴールだったと思う。36歳でフランス代表レギュラーというのもすごい。
そのジルーだけでなく、ポーランド代表は左右のエンバペとデンベレにも注意しなければならなかったという点で、すでに限界があったか。
エンバペの2点目は見たことのない衝撃があった。あのコースにあのスピードで決められる選手はなかなかいない気がする。そして3点目に関しても、もはや次元が違う。
エンバペの緩急のあるプレースタイルは彼だけのオリジナルなものである。緩のシーンで、一瞬その場の時が止まるところに一流選手のオーラが見える。PSGに留まっているのが本当にもったいないと、いつも以上に強く感じさせる試合であった。
結局ポーランドは先制されてから全くのノーチャンスであり、さすがのレバンドフスキでもどうしようもなかったと思う。
これを見ると、日本が後半にドイツとスペインに逆転できたのはとんでもないことだったんだと実感するし、もし今後フランスと戦うとなると、今度は1失点も許すことはできないのかもしれない。
ただ、エンバペにフランス代表の隙を見出せるのも事実である。まだ2点差の段階ですでに手を抜いてプレーしていたし、守備にもあまり参加しておらず、同サイドの選手に2人分の負担を掛けていた。
そういうエンバペのキャラクターも、個人的には王者の風格というか、圧倒的な個性が見えて好きではある。そしてそれはフランスが無敵と断定できない要素でもあり、日本にも勝機はあるだろう。
冒頭でも述べたが、この試合は見ていてずっと面白かった。昨日で見るのを止めなくて本当に良かった。今のサッカーもまだまだ死んでいない。