アルゼンチンがオーストラリアのブロックをまったく崩せなかったと違い、イングランドはブロックを敷かれていても、難なくパスを通し、そして突破してしまう。そこが今のアルゼンチンとイングランドの大きな差だろう。
セネガルの推進力のあるプレーは魅力的であった。2002年を知るシセ監督だからこそ、カウンターなどのスピードに乗った攻撃には力を入れているんだと思う。
ただフランスに負けたポーランドと同様、セネガルも前半の半ばに2回ほどあった先制のチャンスを決めきれないと、結果的にはやられてしまう。
ケインは点を取る能力があるのはもちろん知っていたが、味方を活かす能力もここまで優れているとは思わなかった。ケインがポストプレーに徹していた辺りが、今大会のイングランドの組織力の高さを物語っている気がする。
少し早いかもしれないが、今大会のMVPとしてイングランドの2人の選手に可能性があると感じている。1人はそのケイン、もう1人はベリンガムである。
得点シーンを見ても分かるようにプレーの選択が素晴らしいのだが、初心者目線からすると、ああいった、その時何をすべきかというプレーは経験と共に身に付いていくはずだと思ってしまう。それが19歳ですでにずば抜けているというのは末恐ろしく感じるし、それこそが怪物である所以なのではないかと思う。
今大会は、強豪国がグループステージで予想外の敗北を喫することが多い中、それに唯一当てはまらないのがイングランドである。順調すぎるというのが逆に不安なような気がするが、これは取ってつけたような課題であり、このままの勢いで優勝してしまうということもなくはないだろう。
次のフランスvsイングランドは決勝のカードでもいいような、ベスト8でやるにはもったいない試合である。組織力ならイングランドが上回るが、エンバペの個は正直イングランドの誰をも上回ると思っている。
両チーム負けるのが想像できないので予想は難しいが、より想像できないのはイングランドの方だろうか。