では、金(きん)について学んでいきましょう。 土(つち)が集まり、時間が経つと岩(いわ)になります。 岩は鉱物であり、原石でもあります。 岩から金属を採掘する原理を考えると、理解しやすいでしょう。金の第一のタイプは、鉱物状態の原石であり、「陽(よう)」の金です。 第二のタイプは、加工や精錬が終わった宝石や刀で、「陰(いん)」の金です。 「庚(かのえ)」は、第一のタイプである原石を指します。
庚は岩のような堅さを持ち、義理・決断力・信念を意味します。 しかし、このような特徴は柔軟性に欠ける面があります。 あまりにも強すぎると、是非を争ううちに不要な噂話に巻き込まれることもあります。それでも、四柱命式がうまく構成された庚の日干の主人公は、勤勉で誠実であり、世の中に役立つ存在となります。
庚に生まれた人は、通常二つの生き方を持っています。 第一は、原石として加工・精錬され、有用な宝石や道具へと変わる人生です。 削られたり溶かされたりする痛みはありますが、世の中に必要とされる人となるのです。第二の生き方は、水源池としての人生です。 山頂の岩から一滴、二滴と生まれた水が、滝や小川をつくり、やがて川や海となります。この二つの生き方のどちらを選ぶかは、命式の残り七文字の中で火と水がどのような組み合わせで構成されているか、また他の文字が主人公の人生に何を期待しているかによって決まります。
庚は、絵の左側にある岩や原石を意味します。
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時 |
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月 |
年 |
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庚 |
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命式の日干が「庚(かのえ)」の人を見ると、 「義理があり、決断力もあるが、柔軟性には欠けるだろう」 と考えながら解釈を始めます。
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時 |
日 |
月 |
年 |
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庚 |
庚 |
庚 |
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四柱命式にこのように「庚(かのえ)」が多い場合、柔軟性に欠け、組織生活に順応しにくいと考えられます。 もちろん、尊敬できる上司に出会えば問題はありませんが、そのような縁はそう多くはありません。
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時 |
日 |
月 |
年 |
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庚 |
甲 |
丁 |
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日干が庚である人は、陽の金であると述べました。 少し想像力を働かせて、庚を斧にたとえてみましょう。 もちろん斧は精錬された金属ですから、岩や原石である「庚」そのものではないと判断されるでしょう。 しかし、刃が鈍い斧は鋭く加工されていないため、原石としての庚という金属に近いと考えられます。
庚が斧となり、月干の甲(きのえ)という松を伐ると、薪が生まれます。 このようになると、年の天干である火(丁)がさらに大きくなります。 火は金属を溶かすことができるので、火が強まるということは、金属に対する制御・統制が強まることを意味します。 つまり、この命式の主人公である庚は、自己抑制と管理がよくできる人になるということです。
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時 |
日 |
月 |
年 |
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丁 |
甲 |
庚 |
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視点を変えて、日干が「丁(ひのと)」であるとしましょう。 斧が木を伐り、主人公の火を大きくします。 これを専門用語で「劈甲引丁(へきこういんてい)」と呼びます。 甲という木を割って、丁という火を引き出すという意味です。「劈甲引丁」を成す日干丁は、火の力が強い主人公となります。
次回は「陰の金」である「辛(かのと)」について学んでいきましょう。 今日もお疲れさまでした。











