次の四柱命式は韓国のTOP5大企業の主力系列会社の副社長の命式です。原局に官運がない彼は、どのようにして出世できたのでしょうか?
 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

大運

79

69

59

49

39

29

19

9

傷官

偏財

正財

偏官

正官

偏印

正印

比肩

食神

傷官

正財

偏官

正官

偏財

偏印

正印

 

 

30代後半にすでに韓国の5大大企業の専務に特別採用され、その後世界的なIT企業の韓国支社長まで歴任しました。特A級のサラリーマンですから、官運が良い人であることは間違いありません。ところが、四柱原局には正官や偏官が一つもありません。では、蔵干にある正官「辛」のために出世したのでしょうか? 一応答えは「はい」です。そして、蔵干に正官の辛が四つもあるのを見たならば、すでに大変な実力者です。ただし、もう一つ言及すべき点があります。地中に埋もれている蔵干の文字が有効に使われるためには、大運や歳運においてその蔵干の長所を引き出す気運が入ってこなければ、その潜在力が世に現れることはないという点です。
 

したがって、この事例も大運の流れが出世の核心です。原局を一つ一つ分析してみましょう。日干は甲であり、松の木にたとえられます。大木らしく天に高く伸びることを好みます。リーダーシップがあり、万事において主導的な性格です。先に学んだように、原局が寒すぎたり暑すぎたりすると調候用神が必要となります。丑月の戌時に生まれたので、太陽暦で1月初めから2月初めの間、午後7時から9時の真冬の夜に生まれたことになります。寒い季節の松というわけです。したがって、調候用神として火が必ず必要です。日支と時支の「戌」の下にはそれぞれ蔵干「丁」があります。地中の火種なので用神としての質は弱いですが、二つあるので無いよりはましです。ただし、原局の八字に現れておらず蔵干にしかないため、大運や歳運で暖かい五行が巡ってきて初めて満足できる水準で調候用神の機能を果たします。身強・身弱の分析をすると、「丑」は正財、「戌」は偏財であり、原局の地支のすべての文字が財星で、日干が求める「財物」に当たります。この過程で日干は自らの力を使うので、命式を身弱にします。

 

日干の気を助ける<甲・乙・癸>がありますが、地支がすべて正財と偏財なので、総合的に判断すると身弱の命式です。身弱の命式では抑扶用神の候補は「水」や「木」ですが、原局の<甲・乙・癸>は地支に根が弱く、用神としての品質が低いです。蔵干にある「癸」が多少の助けにはなりますが十分ではないと考え、大運や歳運で「水」や「木」が巡ってくるのを待ちます。初年の大運を見ると強い水の気が溢れています。<子・癸・亥・壬>へと続き、正印・偏印が身弱な木を生じます。初年の正印・偏印は学問運です。一度も浪人せずに韓国で最も優れた大学である国立ソウル大学に入学しました。もちろん、調候的に火の気が弱いのは惜しいところです。しかし、原局の天干に丙や丁がある状況で大運に強い水が入って原局の火を消すよりは、原局に火が全くない方がむしろ良いのです。とはいえ、20代後半まで調候的に火がないという惜しさはキャリアの頻繁な変化につながりました。

 

もちろん、他人から見れば羨ましい学歴ですが、さらに勉強を続けようと大学院に進学し(修士号)、最終的には学者の道ではないと判断して外資系コンサルティング会社に就職しました。しかし、業界で最も有名な、いわゆるTier 1グループの会社への就職には失敗し、その次のレベルの会社に入りました。紆余曲折の末、数年後に再び新入社員として望んでいた有名なコンサルティング会社に就職しましたが、しばらく勤めた後に転職し、留学を準備しました。米国MBAに進みましたが、やはりハーバード、ウォートンスクール、スタンフォードなど最上級の大学への進学には失敗しました。2003年の癸未年の秋に留学を準備しましたが、この時、大運・歳運・原局の地支が「丑・戌・未」で三刑を形成しました。もともと土の気が過多なのにさらに土の力が強まり、しかも三刑殺を成したため、望む結果を得られませんでした。その後、2005年の乙酉年に米国で当時急成長していた有名企業のインターンとして働くことになり、2006年の丙戌年に正社員として就職しました。乙酉年の「酉」を単純に解釈して「正官」の運だから、この時得たインターンの職が翌年の就職につながったといっても結果的には正しいです。ただし、本当の理由はそれほど単純ではありません。

 

主人公は身弱の命なので、正官運の扱いには注意が必要です。誤って使えば日干を「剋」してしまい、身弱な日干は傷つく恐れがあります。しかし幸いにも、この命式の原局構造を見ると正官運は良く作用します。なぜでしょうか。

 

「酉」は地支の「丑」と「巳酉丑」の三合の半合を成し、「金」の気を強めます。命式の欠点は「土」の気が過多なことですが、強い「金」の気は「土生金」によって過剰な「土」の気を引き出してくれます。「土」から生を受けた「金」はさらに強くなり、その強い「金」の気は「水」を生じます。連鎖的に日干である「甲」も強められ、身弱だった命式の問題が解消されるのです。これが2005年に貴重なインターンシップの席を得て、その後の正規職へとつながった理由です。もちろん正官運が「酉」であったため就職につながったのは事実ですが、単に正官運だから就職がうまくいったと解釈するのは危険です。2006年の「丙戌年」において、「丙」が寒い季節の命式に調候的に良かったことも、この時期に正規職のオファーを受ける助けとなりました。

 

歳運を分析する際の重要な技術があります。例えば丙戌年なら、「丙」に当たる歳運の天干がその年の上半期に先に影響を及ぼすという点です。天干は速く軽やかに動き、地支は遅く重く動くためです。この部分は天干と地支の合・沖にも影響しますので覚えておくと良いですが、まずは歳運では天干の効果が早く体感されるとだけ記憶しておいてください。

 

主人公は2006年(丙戌年)の正規職就職に喜びましたが、適応するまでには大変苦労しました。後半に強まる「戌」が有利な運ではなかったからです。 この命式のハイライトは39歳から始まる20年間の官運です。命式には「土」が四つもあり、身弱の命を作ることが欠点でした。しかし「辛酉」「庚申」と続く大運は非常に強い「金」の気であり、強すぎる「土」の気を十分に吸収します。つまり「土生金」が円滑に働くのです。旺盛な「金」は「水」を生じ、「水」は日干である「甲」を生じます。この気が非常に強いため、この時期は職業的に黄金期となります。

 

この変化をもたらす大運は正官10年、偏官10年の官運であり、この時期に組織のリーダーとして大きな成功を収めるのです。満39歳から始まる「辛酉」大運の期間中、2012年(壬辰年)には主人公は30代後半で大手企業の専務として特別採用されました。この時期には調候用神は考慮せず、抑扶用神で勝負するのです。「辰」という字は大運の「金」の気、歳運天干の「壬」とともに「土生金」「金生水」とつながるので大きな問題はありませんが、「辰戌沖」による多少の混乱はあります。転職して初期に適応するのに苦労した理由がここにあります。

 

もちろん命式に調候用神がないことは惜しい点です。もし「火」の気まで完璧であったなら、当時の会社でさらに順調に昇進していたでしょう。しかし様々な事情により、数年後には別の有名企業の幹部職へと転職します。新しい会社で3年ほどを過ごした後、外資系企業の韓国支社長に就任しました。大運の力によって高位職を維持し続けますが、調候用神がないために企業内で初期適応が難しかったり、成果を上げてもその過程で苦労が多い状況に直面します。そして「己未」大運に入ると命式の「土」が過多となり、その力を削ぐ構造が成立しないため、この期間には外部的に華やかな経歴は終了するだろうと予測されます。

 

今日は身弱で寒い季節に生まれた命式が、大運の力によって出世する事例を見てきました。命式の原局に不足が多くても、自分に有利な大運がキャリアの核心期に巡ってくれば、出世できるという点を覚えておいてください。

 

それでは本日もお疲れさまでした。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

今回紹介する命式は、外資系企業の韓国支社代表であり、本社でも上級役員に属する女性会社員のものです。

 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

 

大運

73

63

53

43

33

23

13

3

劫財

偏印

正印

偏官

正官

偏財

正財

食神

正財

食神

比肩

劫財

傷官

偏印

正印

食神

 

 

原局の核心は次の通りです。冬の「丁」というろうそくの火は弱そうに見えますが、幸いにも他の文字に木が二つ、火が三つあるため、温度のバランスには問題がありません。このような場合、調候用神の候補を無理に探すのではなく、すぐに扶抑用神の候補を探す方が良いのです。木と火が多いということは、力のバランスにおいても自分を助ける気が強く、日干は身強となります。したがって扶抑用神の候補は、強い火を抑える水である偏官の「子」と、強い火の気を抜く大きな土である傷官の「戊」となります。しかし用神候補の戊は、もう一つの用神候補である「子」を「土剋水」で攻撃する姿を見せています。用神候補同士が争うこのような姿は果たして良いのでしょうか。

もちろん用神候補同士が争えば良いはずがありません。しかし幸いにも蔵干が解決者として登場します。巳が地支に三つもあり、それぞれの蔵干には「庚」があります。三つもあるため隠れている文字ですが弱くない金となります。「土生金」「金生水」によって戊と子の対立を仲裁し、葛藤の構造が解決されるのです。

 

これまでの解釈を原局全体の観点から振り返ってみましょう。日干の「丁」は「木」の生を受けて気が強まり、さらに三つの「巳」があるため、原局における「火」の気は一層強くなります。強い火の気が寒い冬の土である戊に放出されるので、戊も力を増します。戊はその強い力を蔵干の「庚」を生じるために使い、庚はその力を「子」に送り「金生水」となります。いくつもの段階を経て生の気が蓄積された「子」は、小さな陰の水ではなく「大きな力を持つ水」となります。偏官である水が華やかな組織運となる理由です。さらに重要な役割を果たす「庚」は安定した給料を意味する正財です。地蔵干に隠された給料の包みが三つもある形です。他人が羨む会社に勤め、高額年俸者となる可能性があるのです。

時期別に見ると、主人公は「壬辰」の大運から業界で頭角を現し、「癸巳」の大運ではさらに高い地位に昇りました。「壬」も水ですが、「辰」が月支の「子」と「申子辰」で三合の半合をして水の気が強まるため、官運上昇の時期となり、この時から全盛期が始まります。その後「甲午」の大運中に月支の「子」と「子午沖」をして官運の変動が起こるので、この時期に引退するか、少なくとも現在の職場を離れるでしょう。原局の八文字や隠れた蔵干の文字に長所があっても、結局は特定の大運や歳運によって原局の潜在力が発現する程度は異なります。したがって時期別の運の分析は常に細心の注意が必要です。そしてどんなに良い命式でも、上がれば下がる時期があるので、これも大運と歳運の分析によって判断します。まとめると、蔵干のおかげで用神候補である戊の傷官と子の偏官を両方使えるようになりました。二つの用神がともに力を持ち、互いに争わないので、傷官の長所と偏官の長所の両方が人生の武器となるのです。

 

ある人々は用神を一つも使えるかどうかという命式ですが、この命式は人生の武器が二つもあるので本当に羨ましいものです。傷官は旺盛なエネルギーであり、実際に弁舌が巧みで顧客を説得する能力が圧倒的です。もちろん営業成績も卓越しています。優れた営業マンの中には傷官をうまく活用する人が多いのです。また偏官の徳によって組織で高い地位に就くことができます。原局の構造を見ると、木・火・土・金・水の五行が順次「生」の作用をしています。このようになると大運や歳運による浮き沈みも少なく、格の高い人生を送ることになります。もちろん強い偏官をうまく使う場合は、一般的な大企業の管理職や官庁の高級官僚よりも、外資系企業や特殊分野の専門職、あるいは軍・検・警・報道など公共性を持つ機関で出世します。実際にこの命式の主人公は外資系企業で専門職に従事しています。

事例を締めくくる前に一つ確認しておきたいことがあります。もし地支の火の気が「巳」ではなく「午」であったならどうでしょうか。その場合「子午沖」が起こり偏官運が壊れるので、今のような出世は難しく、給料だけでは経済的自由を得られなかったでしょう。ここから分かるのは「火」が重要なのではなく、「巳」か「午」かがより重要だということです。五行を十干十二支に細分化して用いる必要がある理由です。

今回の事例は蔵干まで活用しなければならない難しいケースでしたが、最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。本日もお疲れ様でした。
 

 

 

 

今日の事例の命式には、財を意味する正財や偏財がなく、官運を示す正官や偏官も見られません。さらに、地支には『丑・戌・未』という『三刑殺』が存在しています。では、財運もなく、出世もできず、三刑殺によって何事も成し得ない命式だと言えるのでしょうか?

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

 

大運

80

70

60

50

40

30

20

10

正財

偏官

正官

偏印

正印

比肩

劫財

食神

比肩

劫財

傷官

偏財

正財

食神

偏官

正官

 

 

この事例は、理論を学び始めた初心者にとっては難しい命式です。主人公は韓国の有名な大企業の役員であり、ソウル江南地区にマンションを二戸所有しています。財運も官運も備わっている命式に違いありません。では、金銭と出世を同時に掴んだ秘訣はどこにあるのでしょうか。

 

主人公である太陽・丙は、真冬の丑月に生まれました。寒い季節に生まれた日干は、まず調候から見るのが順序です。命式の日干を除いた七文字の中には『火』がなく、『木』が三つ存在し、蔵干には『丁』が二つあります。出生時間の未時は冬の中では太陽がある時間帯であり、寒さによる大きな懸念は少ないといえます。

 

身強・身弱の分析では、この命式は身弱です。日干を助ける比肩、劫財、正印、偏印のうち、正印が三つあります。助ける気とその他の気の比率は三対四であり、極端に弱いわけではありません。総合すると、調候用神は冬の『火』を燃やす薪となる『木』であり、扶抑用神もまた身弱の日干を生じる『木』となります。調候用神と抑扶用神が一致し、しかも命式の中に存在するため、大運や歳運による浮き沈みは小さくなります。必要な気をすでに命式に備えているからです。

 

さて、ここからは用神の『品質検査』が必要です。用神である『木』が十分な力を持っているかを確認することで、命式の格を判断できます。用神が命式に存在しても力が弱ければ影響力は薄くなります。地支や蔵干に用神を助ける文字があれば、その用神は力を持つと考えられます。

 

『木』が用神であるため、年柱の『乙卯』を見ます。天干と地支がともに『木』であり、強い『木』なので有用です。惜しい点は主人公の日干と距離があることですが、日支の『戌』と『卯』が『卯戌合』を形成しているため救いがあります。日支は主人公の日干の生活環境や身体を表すため、用神候補の『乙卯』が日支の『戌』と合していることは用神との縁があると解釈できます。

 

さらに、もう一つの用神候補である時間の『乙』も、すぐ下の『未』の蔵干に同じ『乙』が含まれているため弱くありません。日支や蔵干に比肩、劫財、正印、偏印に該当する文字があれば『根がある』とされ、適切に使える気とみなされます。用神である『正印』は『文書運』や『学問運』を意味します。主人公は名門大学を卒業し、海外で世界三大経営大学院の一つとされるビジネススクールでMBAを取得しました。そして命式に備わる『文書運』によって不動産投資に没頭しました。30代初めから不動産の勉強を続け、時間があれば物件を見に行く努力を重ねた結果、10年余りでソウルの江南のマンション二戸を所有するに至りました。

では、この命式に正官・偏官という『官運(官星)』がなく、正財・偏財という『財運(財星)』もないことをどう解釈すべきでしょうか。官運がなくても全体的な運が良ければ官運を使わずとも組織で出世することが可能なのです。

 

典型的な官運とは、重い組織の圧力に耐え続ける力を意味します。もう少し分かりやすく言えば、成功した企業のCEOはジムで重いダンベルを持ち上げて耐える人に似ています。ある人は30キログラム程度で諦めますが、ある人は全身を絞りながらも200キログラムを持ち上げて耐えます。このように苦痛の中でも耐え抜く力こそが官運の本質です。ダンベルを10キログラム単位で少しずつ増やし、苦しくても耐え続けることで100キログラム、200キログラムを持ち上げられるようになります。新人から少しずつ昇進し、やがてリーダーになる姿は、責任の重さが徐々に増していく典型的な官運の歩み方です。

 

しかし、この命式の主人公は別の方法で出世しました。外資系企業に長く勤めた後、キャリア採用で部長として入社し、グループ最高幹部の信任を得て若くして役員となったのです。彼自身の特別な専門分野が認められた結果でした。さらに大運においてもしばらく官運が入ってこないため、他人とは異なる方法で昇進を狙う必要がありました。その鍵は何でしょうか。答えは用神である『乙』が40歳の大運から入ってくることです。これこそが40代前半で役員になった理由なのです。

 

さて、ここからはお金の話に移りましょう。正財や偏財といった『財運』がなくても、不動産によって富を蓄積できたのは、やはり用神である『正印』が十分に使えたからです。実際、他の事例を見ても、大きな富を築いた起業家の命式に正財や偏財が存在しない場合があります。そのようなケースでは、食神や傷官を活用することが多く、これらが発達している人は、時が来れば仕事の成果に対する報酬を必ず得られると解釈されます。

 

ただし、この事例では食神や傷官を直接使ったわけではなく、用神である正印の質が高かったため、不動産によって財運を掴んだのです。正印は文書運を意味し、不動産に関わる運は代表的な文書運であるため、ここで力を発揮しました。さらに、蔵干にある二つの『辛』は『財』を意味する正財であり、土の中に埋められた他人が容易に触れられない金庫の中のお金を象徴します。しかも二つ存在するため、安定した資産を持っていることを示している点も見逃せません。

 

もちろん、この命式にも懸念点があります。それは三刑殺』である『丑・戌・未』が原局に存在していることです。こうなると常に三刑殺が動く準備が整っている状態であり、大運や歳運で特定の文字が三刑を刺激すると、不安定性が発動します。

2024年の甲辰年には、寒い冬の太陽である日干を助ける木』である甲』が巡ってくる点は良い兆しです。しかし辰』は地支において辰・戌・丑・未』を形成し、三刑殺』だけでなく辰戌沖』も生じます。しかも辰戌沖』は日支を衝突させるため、夫婦宮』が揺らぎます。この時期に主人公は妻との離婚を前提に財産分割に関する訴訟を準備しているとされています。

 

土が衝突すると、蔵干の中にある文字が沖出』され、世の中に現れます。妻にとって財を意味する辛』の二文字のうち一つは、離婚によって渡さなければならない可能性があります。隠していたお金が表に出れば、他人に奪われることもあり得ます。離婚した夫婦はもはや他人になるからです。
 

高級解釈において応用される理論についても触れてみましょう。原局にある丙戌』と乙未』は白虎殺』に該当し、これは突発的な不祥事が起こる可能性を含んでいます。また、丙戌の戌』は日干である丙』にとって十二運星』の理論では墓地』にあたります。日干自身が墓地に落ちる可能性があるため、運が悪い時期には本人も困難に陥ることがあります。白虎殺』や十二運星』などの理論は、後に改めて詳しく扱う機会があるでしょう。

 

本日のまとめとして、官運が原局に現れていなくても、用神が命式の中でしっかりと役割を果たし、さらに用神運が巡ってくれば組織で出世できること、そして用神運が印星運であれば不動産投資に成功できることを確認しました。出世は必ず官星、財は必ず財星と単純に丸暗記するのではなく、多角的な視点から有利不利を判断することが大切です。本日もお疲れさまでした。

 

以下の事例は、職場での人間関係の葛藤をきっかけに転職した女性研究者の事例です。

 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

 

 

大運

73

63

53

43

33

23

13

3

偏財

正財

食神

傷官

比肩

劫財

偏印

正印

傷官

正印

比肩

劫財

偏印

偏官

正官

正印

 

 

海外で博士課程を修了し、有名な研究機関に契約社員として就職した主人公は、当時世界的に注目されていた分野を専攻していたため、入社直後に先輩から共同プロジェクトを提案されました。しかし、四柱の主人公はその先輩の専門分野では研究の相乗効果を生み出しにくいと判断し、提案を断りました。問題は、その先輩が組織内で大きな影響力を持つ人物だったという点です。その後、その先輩は公の場があるたびに主人公の社内評判に不利な発言を繰り返しました。ついには正社員への転換が難しいと考え、主人公は転職を決意しました四柱のどの特徴がこのような状況を生み出したのでしょうか。

 

まず原局の特徴を基に、生まれ持った要因を理解し、大運や歳運まで分析すれば原因を推測することができます。主人公の『日干』は『辛』という陰の金であり、宝石または刃物を意味します。十干の中でも最も鋭く繊細な性格を持つ日干として知られています。そして日干と接する文字の中に『偏財』である『乙』や『卯』が多い点に注目すべきです。さらに『木』へと変化する『亥卯未』の三合の半合である『卯未』の組み合わせが二つもあるため、『木』の気が非常に強いのです。主人公の日干は鋭い刃物として周囲の木々を切り払うため、周囲の不当な要求に従う性格ではありません。しかし日干である『金』の気が強く、周囲の『木』の気を制圧する状況でもありません。信念は守るが、損を被る理由です。もし命式に水の気があれば、『金剋木』という衝突ではなく、『金生水』『水生木』によって衝突を避ける柔軟性が生まれます。しかし原局には地藏干にさえ水の五行が存在しません。

 

この話を聞いて誤解してほしくない部分があります。周囲の不当な要求に従えという意味ではありません。四柱は自然の一部である人間の特定の状況を淡々と読み解くだけです。弱いながらも鋭い金属が周囲との葛藤を避けず、正面から勝負する姿を人間社会に置き換えると、このような様子になるのです。しかしここまでの解釈だけでは葛藤の全体像を理解できません。組織運を意味する『官運』まで見なければならないのです。原局の強い木の気は、月干の『偏官』である『丁』を『木生火』してさらに大きな火にします。『庚』や『申』は原石であり、強い火の精錬を受けることで新しい用途を得ることもありますが、すでに精錬を終えた『辛』や『酉』は強い火を嫌います。一度製鉄所を経て世の中での用途が定まった状況で、再び溶かそうと火を当てられれば嫌がるのは当然です。もちろん『丁』と『辛』の間に土の気があれば、『火生土』『土生金』という連続的な生の構造によって『火剋金』を避けることができます。しかし原局にある『未』という土は日干から遠く、『火剋金』を避ける中間の橋渡し、つまり媒介にはなりません。さらに『未』は藏干の中に『丁』を含み、すでに熱い土であるため『火生土』となればさらに熱い土になります。砂漠のような土が時を経ても岩という原石、すなわち陽の金へと変わる『土生金』になるのは難しいのです。この四柱の主人公はいつ転職したのでしょうか。

 

2019年の『己亥年』に転職しました。『亥』は原局に二つの変化をもたらします。第一に、『亥卯未』三合の強化です。原局の地支に『卯未』だけがあったところに『亥』が加わり、三合が完成して木の気が強まります。薪となる木が増えることで『木生火』も強まり、『偏官』である『丁』の力も増します。第二に、『亥』は『火生土』『土生金』の連鎖作用を可能にします。『己亥年』の歳運の天干『己』という土は、歳運の地支『亥』の水の気を含んでいるため湿った土となり、火の気を適度に吸収して『生金』を可能にします。したがって、これまで直接『火剋金』で日干を苦しめていた『偏官』の『丁』が、己亥年には原局を直接剋しないため、官運に有利な時期となりました。この時期に新しい組織への脱出口を見つけた理由です。

 

この事例は『身弱』な命式だからといって、日干を助ける気が無条件に良いと考えると誤解を招きます『未』は『偏印』として日干を強めますが、『卯未』の合によって木の気が強まり、木は火を強め、『偏官』の『丁』が日干を剋して負担を与える構造は依然として存在するからです。原局の『己』が一部『丁』の気を『火生土』で受け流しますが、その効果は限定的です。土が火と金の間に位置せず、『己』の下にある『未』は藏干に『丁』を含む熱い土であるため、『己』が火の熱を吸収する力は制限されます。まとめると、『身弱』な日干なので『偏印』を扶抑用神として生活を営むものの、官運の葛藤はむしろ強まる構造です。生計のために会社に勤めながらも、上司に精神的に苦しめられる典型的な命式の例といえます。

 

では主人公は今後、幸せな組織生活を送ることができるのでしょうか。その答えは『大運』にあります。43歳から新しい『壬申』の大運に入ります。大運の天干であり傷官である『壬』は、大運の地支で『金生水』を行う『申』とともに現れるため、強い水の気を持ちます。では官運、つまり組織運にあたる原局の『偏官』である『丁』と大運の天干『壬』が『丁壬合』をして官運を停止させるので、この期間に職を失うと解釈すべきでしょうか。結論から言えばそうではありません。

 

原局の年柱『己』が『土剋水』を行い、大運から入ってくる強力な水の気を適度に制御します。しかし水の気が非常に強いため、『己未』という年柱の堤防を越えて『丁』という火にまで水が及びます。火を完全に消すほどではありませんが、火力を抑えることができる状況です。つまり温度のバランスが可能になるのです。したがって、この命式では組織運を意味する火の気が自分を苦しめ、組織で葛藤を経験してきましたが、新しい大運の期間には職場での苦しみが減る可能性があります。また、大運の地支『申』も劫財ですが、身弱の命式では活用できます。ただし競争相手という劫財の特性上、自分の利益を一部分け合うことが共存の秘訣です。劫財は助けの代価を確実に求めます。そして、大運の天干である傷官はちょうど旺盛な活動の気を持っています。多くの活動を盛んに行い、周囲の仲間と利益を分かち合う心で過ごせば、組織内で調和を築き、安定した地位を得て昇進することにも問題はないでしょう。

 

今日は官運が強すぎても問題になる場合を見てきました。官運は必ずしも組織生活に良いとは限らず、陰陽五行の構造の中で『温度のバランス』と『力のバランス』の観点から主人公に必要な気を見極めることがより重要であることが分かりました。この点は今後の他の事例研究でも繰り返し現れる重要な核心です。では今日もお疲れさまでした。

 

 

 

この事例の主人公は、韓国で士官学校を卒業し、大尉まで勤務した後に除隊し、現在は有名な外資系企業の幹部として働いています。果たして、彼の職業の変化をもたらしたのは、四柱推命のどの要素だったのでしょうか?
 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

 

大運

76

66

56

46

36

26

16

6

偏官

正財

偏財

傷官

食神

劫財

比肩

正印

比肩

傷官

食神

劫財

正印

偏印

比肩

正官

 

 

原局を見て「四柱推命に偏官である甲があり、月支と日支に同じ陽の木である寅が二つ存在し、甲の根となっているので軍人の命式である。しかも偏官は軍人、検察、警察などの強い組織と関係していると聞いた」と語るなら、よく勉強された証拠です。

年干に「偏官」があるということは、初年から偏官運が強いという意味であり、まさに軍人の命にふさわしいのです。年・月・日・時の文字はそれぞれ初年、青年、中年、晩年を意味するという理論があります。したがって「年干」の「偏官」は、19歳からの士官学校生活と軌道を同じくします。しかし問題は、この人が一生軍人であるかどうかです。先に述べたように、彼は任官後の義務服務5年だけで除隊しました。当時彼は20代後半で、韓国の名門私立大学に編入し、40代を超えた現在は外資系企業の高給会社員です。26歳の大運である「己巳」大運の「己」が原局の偏官である甲と「合」をなす点に注目すべきです

大運も2010年に変わりますが、ちょうど2010年は「庚寅年」です。歳運の天干である「庚」が原局の年干である「偏官」の「甲」と「甲庚沖」を起こします。偏官は大運では「甲己合」で束縛され、既存の官運が動けなくなりますが、歳運では「甲庚沖」となるため、新しい方向へ進路転換を望む心が芽生えます。大運は大きな環境を意味し、歳運は具体的な方向を示すので、大運よりも歳運の影響を強く受けます。したがって、この時期に除隊を決心したのです。もちろん大運だけを分析しても、「己」の大運で原局の偏官である「甲」が合で束縛されるため、官運という星が輝きを失うと解釈しても間違いではありません。

さらに、天干の偏官である「甲」を地支で支え根の役割を果たす寅が二つあることからも、一つの職場に一生勤めることはないとすぐに分かります。甲の根が二つあるため、仕事の分野や職場も二つ以上になると解釈できるからです。この事例は転職の有無に焦点を当てましたが、さまざまな分析に適した良い素材です。

 

「寅月」の「戊」という日干は、まだ寒い季節の土であるのに、なぜ「調候用神」となる「火」について語らないのかと疑問に思われたなら、すでに四柱推命の分析力がかなり高まったと自負してよいでしょう。調候用神は重要であり、しかもやや身弱な命式です。もっとも二つの印星である偏印の丙が地支に「寅」を持っています。後に改めて扱いますが、丙にとって「寅」は十二運星理論「長生」とされ、力を与える気です。十二運星まで語らなくても、丙にとって「寅」は偏印となり丙を助けると理解すれば十分です。したがってやや身弱ではありますが、極端に弱いわけではありません。ゆえに季節のバランスが力のバランスよりも重要であり、扶抑用神の面でも大きく弱くない命式の特徴を総合的に考えると、この命式は火の運で発福すると予測されます。

26歳の己巳大運の最初の数年間は「己」がより強い影響を及ぼし、命式の官運である甲を合で束ねるため、この期間は再び学部生として勉強し、その後小規模の会社で短期間働き、30代初頭を迎えました。己巳大運の後半で「巳」が強くなる時期に、業界最高水準の外資系企業の韓国支社に再び社員として入社し、その後超高速で昇進を重ね、40代前半には年収2〜3千万円を受け取る幹部となりました。「巳」の運は調候用神である丙の根となるからです。

 

今日の事例はいかがでしたでしょうか。大きく二つほど強調しておくと良いと思います。

第一に、原局の官星である十神の文字に、大運や歳運で合や沖が複雑に作用すると、職業や業務上の変化が生じるということです。

第二に、特に天干の官星が合となる時期には、既存の職場での運路が塞がれることになります。官星は名誉を意味するため、人の目に触れやすい「天干」に存在するときは、「地支」に官運がある場合よりも影響が現れやすいのです。ただし、原局の分析の結果、官星が自分にとって凶神・忌神である場合には、原局の官星と大運または歳運と合または沖となる時期に、むしろ組織の内外で良い機会が訪れることもあります。

それでは、今日もお疲れさまでした。

 

 

 

今日からいよいよ実際のケースを扱っていきます。最初の事例は、職場内での昇進に関するテーマです。

 

職場運は主に「正官」や「偏官」といった「官星」を通して判断します。つまり一言で言えば「官運」と呼ばれるものです。四柱推命の命式の原局に官星が強く存在し、かつ日干がその官星の「剋」を受けても耐えられるほどの気が強い場合、その人は「官運」を持って生まれたとされます。 しかし、命式に官運がなくても、大運や歳運で官運が巡り、その官運が用神に当たる時期は、会社員にとって出世に有利な時期となります。 逆に、命式の原局で官星が自分に凶作用を及ぼす場合や、大運・歳運で巡る官運が不利に働く場合は、良い職場運を期待するのは難しいでしょう。 また、時には正官や偏官ではなく、用神運や一般的な吉凶も会社員にとって重要であり、官星だけで職場運を判断することはできません。

 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

大運

78

68

58

48

38

28

18

8

偏官

正財

偏財

傷官

食神

劫財

比肩

正印

傷官

食神

偏財

劫財

比肩

正財

正印

偏印

 

 

2020年の年末に昇進できるかを質問した大企業の女性部長の四柱命式です。分析の概要は以下の通りです。 「甲」という松が「戌月」に生まれました。太陽暦で10月初めから11月初めの間なのでやや涼しく、温かい気があれば良いのですが、凍え死ぬほどではありません。それでも温かい気である火があるかどうか原局を調べてみると、存在しません。「戌」の蔵干に「丁」という火が隠れている程度です。 「調候用神」の候補は蔵干の中の「丁」一つです。しかし土の中に隠れているため、仮に取り出して使える状況になったとしても、天干の「壬」が「丁壬合」をして機能を停止させるので、用神候補としての期待値は高くありません。 用神候補のレベルを評価することを「用神品質検査」とも呼び、非常に重要な分析です。用神の品質を見極めることで、良し悪しの程度を正しく判断できます。理論的に見ると「戌月の甲木」は涼しい秋に生まれたため温かさが必要であり、原局の八字の中から火を探し、火がなければ「戌」の中の蔵干である「丁」を調候用神として用いるべきです

 

しかしこの事例は理論を単純に適用してはいけません。実際には蔵干の文字は、地支間に「沖」がある時に天に飛び出して使用されるのです。例えば「辰」という運が大運や歳運で巡ってくると「辰戌沖」が起こり、二つの地が衝突して地震が起きるように「戌」の中の文字が外に飛び出す状況になります。この瞬間に蔵干の文字を日干が使用することができます。 ところが、合沖理論では「丁」は「壬」と合を成しますが、ちょうど「戌」の上に「壬」という文字があるため「丁壬合」として結び付けられ、日干が使用しにくいという点まで分析しなければなりません。 したがって、原局の中の蔵干である「丁」という用神候補は、用神としての品質が高いとは言えません。ゆえに、この命式の主人公である日干は、大運や歳運で温かい気が巡ってくるのを待たなければならないのです。

 

「温度のバランス」を確認したので、次は「力のバランス」を見る番です。日干を助ける比肩・劫財・正印・偏印に該当するものは、正印が一つ、偏印が二つで、いずれも天干にあります。地支には偏財が一つ、正財が一つ、偏官が二つあり、これらは私を助ける気ではないため、この命式の主人公は「身弱四柱」となります。 日干を助ける十神が三つ、日干の気を抑えたり奪う十神が四つで、単純比較でも「身弱」と言えますが、身強・身弱の分析では地支の比重を高く置きます。その理由は、天干は精神的領域であり、地支は肉体的領域・社会活動領域だからです。人が持つ気の強弱には精神的影響よりも肉体的・社会的影響が大きいと仮定します。 身弱の命式なので、日干を助ける文字が扶抑用神の候補となり、原局にある文字の中では正印・偏印が該当します。日干により近い「壬」は、一つ離れた「癸」よりも困難な時に手を差し伸べやすい存在です。したがって扶抑用神の候補は「壬」を優先します。ちょうど「壬」は地支にある二つの「申」が水源となるため力も強いのです。陽の金は岩であり原石にもなりますが、水源にもなります。また「金生水」という相生理論を思い起こせば、「壬」という水は大きくならざるを得ません。用神の品質が高まるのです。 さらに偏印が用神となる場合、偏印は学問運・文書運を意味するので頭も良いことを示します。ただし冷たい水が強すぎると命式原局自体がやや寒くなる可能性があります。春や夏に生まれた命式なら心配はありませんが、太陽暦10月初めから11月初めに生まれているため温度のバランスがやや惜しいところです。惜しいにとどまる理由は、幸いにも冬に生まれていないからです。もし冬に生まれていたなら、身弱の命式に力を吹き込むために水を加えることが、日干である「甲」という松に水を与えた結果、むしろ凍りつかせてしまうような象となり、生命力を損なう恐れがあるためです。

 

この命式の主人公は「2020年の年末に昇進できるか」を問いかけました。当時の大運は「丙寅」、歳運は「庚子」でした。「丙寅」大運は調候の側面から良いとされます。「丙」という太陽が「寅」という木を持っているので「木生火」の効果により「丙」は力のある火となります。もちろん原局と出会うと「丙壬沖」となるのはやや惜しいですが、10年単位の大運は全体的な環境としても作用するため、命式に温かさを提供できます。さらに補足すると、大運を分析する際、大運の天干は10年の前半5年、大運の地支は後半5年に割り当てて考える専門家も多いです。私は天干・地支ともに10年間影響すると考えますが、前半5年は天干、後半5年は地支に重きを置いて分析しています。専門家の間でも意見が分かれる部分なので参考までに述べます。

 

身弱の命式に入る大運「寅」は比肩であり、主人公に力を与えます。ただし、日支の「申」と「寅申沖」となるため会社生活は不安定になります。この期間、主人公は数年間海外で勤務しました。以前、日支が「申」であれば「寅」は驛馬殺になると述べました。したがって「寅申沖」は驛馬沖、すなわち忙しく各地を移動する姿であり、実際の状況と一致します。 歳運を見ると「庚」は偏官、「子」は正印です(2020年は庚子年)。「庚」という歳運の天干は原局天干の右側から接近し、「子」という歳運の地支は原局地支の右側から接近します。大運の天干と地支も同じ方法で接近します。

 

 

 

 

「庚」という偏官は、身弱な「甲」を「金剋木」で抑えるので、身弱の命式では不利に見えますが、実際は異なります。右側から接近すると「甲」に出会う前に「癸」と「壬」という水が「庚」と先に出会います。「庚」という金は「癸」や「壬」という水を「金生水」して、むしろ水の力を大きくします。水は木を「水生木」で助けるので、「金生水 → 水生木」という連鎖効果によって身弱の命式を強化します。 では、地支の「子」も水なので「水生木」の効果があるのでしょうか。答えは逆です。右側から歳運の地支が原局に接近すると、「子」はまず「丑」と出会います。地支の六合理論で「子丑合」を思い出してください。「子」は「丑」と合で結び付けられるため、期待したほど主人公である日干「甲」に「水生木」をしてくれません。合は良く、沖は悪いという単純な考えは捨てるべきです。 最初の事例から合沖理論の核心を扱うので難しく感じるかもしれません。しかし、この程度まで分析しなければ「身弱の命式に『子』という水が入って良い」といった単純な解釈になってしまいます。結果が同じでも過程を異なって理解すると、後に別の命式を解釈する際に誤りを生む可能性があります。

 

総合すると、この命式の主人公は秋に生まれた身弱な松である「甲」です。命式の原局を見ると調候用神の候補が適切ではなく、大運や歳運で待つ必要があります。しかし、身弱ではあるものの扶抑用神の候補は十分に備わっています。「丙寅」大運は「丙壬沖」がやや惜しいですが、調候の面で欠点を一部補います。大運の地支「寅」も「寅申沖」という驛馬の運で慌ただしい生活を送りますが、「寅」という文字自体は身弱な日干に比肩として力を与えます。 「庚子」という歳運では、「庚」という偏官の凶が、むしろ「金生水 → 水生木」という連鎖効果によって身弱な命式を強めます。偏官も官運、すなわち組織運なので、凶だと思われたものが吉に転じました。これが昇進運に有利と判断する根拠です。さらに歳運の天干「庚」は原局の日支と時支に同じ陽の金である「申」があり、旺盛な気の官運です。官運も旺盛で、金生水を受けた日干も強くなります。専門用語で「官旺自旺」と言い、十分に官運を使える場合です。官運とは重い負担を意味します。組織は常に個人を圧迫するからです。官運の重さが大きくても、その重さに耐える力があれば官運は大きなものとなります。大きな官運が巡ってきて、強まった自分の力で耐えた結果、韓国のTOP3大企業系列会社の常務に昇進しました。もちろん発表直前までは昇進の可否が不確かで、心配しながら待っていました。これは命式の温かさがやや不足して心に余裕がなく、「寅申沖」が原局を不安定にしたためです。 続いて迎える「丁卯」大運では、「丁」という火が「丁癸沖」となり弱まるため温かさが不足します。したがって心の余裕は依然として欠けるでしょう。ただし「卯」の劫財は競争相手を意味しても、身弱の命式では日干を助けます。したがって問題を一人で解決しようとせず、社内の先輩・後輩、同僚を包容するリーダーシップを発揮して生きることが望ましいのです。

 

 

今日は初めての深層事例分析をご一緒しましたが、いかがでしたでしょうか。初めてなので少し詳しく解釈した部分が、かえって難しく感じられたかもしれません。それでも事例学習を繰り返していけば、ある時点で自然に解釈できるようになると信じています。では、本日もお疲れさまでした

 

ついに本格的に四柱を分析する段階まで来ました。これまでに四柱を解釈するために必要な理論は一通り学んできました。もちろん、まだいくつか残っている理論もあります。「格局論」「十二運星」「神殺」「空亡」などです。特に「格局論」は丁寧に学ぶべきだと主張する専門家も多いです。しかし、残りの理論については事例分析を並行しながら学習しても十分だと判断し、今後少しずつ紹介していく予定です。

 

四柱推命を学問として深く追求しないのであれば、理論をある程度学んだ後はすぐに事例に入るべきです。その方が面白く、実力の向上も早いからです。残りの理論は事例の中で随時説明していきます。

 

これから紹介する事例は、実際の人物の四柱ですが、それぞれ特徴的な相談分野があります。「財運」「恋愛運」「合格運」などがその例です。四柱推命によって一人の人生全体を理解することも可能ですが、一般的に「四柱を見てもらいたい」と思うのは、特定の時期に具体的な悩みや質問が生じた時です。悩みが全くないのにただ四柱を見たいと思う人は多くありません。特定の時期に生じる深刻な悩みに対して洞察と代案を提示することこそ、四柱推命の存在理由だと考えます。

 

事例に入る前に、これまで学んだ内容を復習する意味も込めて、四柱を分析する手順を簡単に整理しておきましょう。

 

四柱分析の手順

1. 原局に必要な五行と、原局が嫌う五行を把握します。原局に必要な五行は「用神」または「吉神」と呼び、原局が嫌う五行は「凶神」や「忌神」と呼びます。用神を見つけるためには「温度のバランス」と「力のバランス」を分析する必要があり、まずは温度のバランスが優先されます。

1.1 温度のバランス ― 調候用神

まず日干を中心に、寒すぎる季節か暑すぎる季節に生まれたかを確認します。命式の温度を調整する用神を「調候用神」と呼びます。寒すぎれば暖かい五行が、暑すぎれば冷たい五行が候補となります。初めて四柱推命を勉強する際、自分に必要な運である「用神」を探す練習をたくさんしますが、その中でも「調候用神」が最も重要です。お金や名誉がなくても生きていけますが、砂漠で水がなかったり真冬の野原で火を焚ける場所がなければ生存そのものが脅かされるのです。

1.2 力のバランス ― 扶抑用神

温度のバランスを分析し、調候用神が必要かどうか、必要なら原局に存在するかを確認した後は、日干を中心に全体的な力のバランスを見ます。比肩・劫財・正印・偏印が多いか少ないかを確認します。食神・傷官は働く気であり、日干の力を消耗させます。正財・偏財は成果を得るために努力が必要で、日干の力を奪います。正官・偏官は日干を抑制するので助ける力ではありません。

 

助ける力が多ければ「身強」の命式、逆なら「身弱」の命式と呼びます。身強なら力を抑える正官・偏官や力を奪う食神・傷官・正財・偏財が用神候補となります。身弱なら力を補う比肩・劫財・正印・偏印が用神候補です。ただし従格の場合は、原局で強い力をさらに強める十神が用神候補となります。従格は大勢に従うことが必要だからです。力の過不足を調整する用神を「扶抑用神」と呼ぶことを覚えておいてください。

 

 

2. 10年単位の運である「大運」と、1年単位の運である「歳運」が、原局に必要な五行と原局が嫌う五行をそれぞれどの程度持つかによって、時期ごとの吉凶を分析します。

 

最も良い命式は、原局に必要な用神が存在し、その文字が合によって束縛されず、沖によって壊されていないものです。このような人は大運や歳運の影響をあまり受けず、幸福に生きる可能性が高いとされます。しかし、このような命式を持って生まれる人は思ったほど多くありません。そのため、多くの場合はその時々に変わる大運や歳運の中で、自分が待ち望む用神運が巡ってくるのを期待することになります。

 

大運でも必要な運が入り、歳運でも必要な運が入る時期は「発福」の時期であり、非常に良い時期です。大運か歳運のどちらか一方だけが良ければ、概ね無難な時期と解釈されます。しかし、大運も歳運も悪い運が入る場合は、非常に注意すべき時期と判断されます。

 

 

3. 良い状況や悪い状況が十神のどれと関連しているのかを見て、直面している悩みの原因と解決策を探ります。

 

吉凶を分析するだけでなく、その内容が人生のテーマのどの分野に関わっているのかを理解する必要があります。これは「十神」を通じて判断します。お金に関する質問なら正財や偏財を、文書に関することなら正印や偏印を、組織での出世に関することなら正官や偏官を重点的に分析します。男性の恋愛問題なら正財や偏財を、女性の恋愛問題なら正官や偏官を分析対象とします。

 

そして、このような分析を行った後でも忘れてはならない重要なことがあります。それは主人公である「日干の心」を理解することです。その人が持つ命式において、現在の大運や歳運の時期にどのような「心」を抱くのかを理解してこそ、現実的に役立つ解決策を提案できるのです。

 

 

今は上記の手順を順番に適用して解釈するのが難しく感じられるかもしれません。暗記したとしても、実際に応用するには多くの経験が必要です。だからこそ、実際の事例を数多く分析することが大切です。事例を繰り返し見ていくうちに、自然と上記の段階が身につき、概念や理論が実戦でどのように適用されるかを体感できるようになります。

 

それでは次回からは本格的に事例分析に入っていきましょう。本日もお疲れさまでした。

 

 

 

 

 

 

 

正官

 

十神の最後の関係である「私を制御する関係」について見ていきましょう。五行の関係では、私を「剋」する文字にあたります。日干と陰陽が異なれば「正官」、同じであれば「偏官」と呼びます。両者を総称して「官星」といいます。

 

制御の関係においても、陰陽が異なる方が自然であると考えられるため、「正官」は「偏官」よりも安定的に制御される姿となります。安定した職場に勤める姿を思い浮かべれば理解しやすいでしょう。先ほど少し触れましたが、「官」という言葉は組織を意味します。昔は官運といえば公職運のことでした。現在では組織運を広く捉え、「官星」、すなわち「官運」と呼びます。

 

「正官」は「正しい」という字からも感じられるように、安定した職場を意味します。公務員、大企業、その他安定的な組織です。「偏官」は「偏る」という字から分かるように、組織の業務や文化が特に強いところです。軍・検察・警察・言論機関などが代表的な偏官の組織です。そのほかにも、組織の業務的個性が強ければ偏官組織とみなすことができます。現代では多様な組織文化が存在するため、単純に「公務員や大企業は正官、軍人や警察は偏官」と決めつけるのではなく、理論が示す概念を理解し、現実に柔軟に適用することが重要です。

 

 

 

天干

地支

 

藏干

 

 

韓国の十大グループの核心系列会社の副社長の四柱命式です。陰の水である「癸」が、陽の火である日干「丙」を剋しているので、「癸」は「正官」となります。月と時の「巳」が火であるため、日干も暑い気が強いように見えます。したがって、時干の「正官」である「癸」が太陽である「丙」を十分に制御できるかどうかが、この命式の主人公が持つ官運の品格を判断する基準となります。

 

まず、水が表に現れている他の文字はなく、月干に「辛」があるので金生水によって「癸」を助けるかどうかを見ます。しかし「丙辛合」で結ばれているため、容易に助けることは難しそうです。年干の「庚」は水源として使うには「癸」と距離があり、遠くに存在しています。それでも総合的に判断すると、正官の力は十分に使えると見ます。なぜでしょうか。その答えは「蔵干」にあります。

 

「巳」の蔵干に「庚」があり、距離は遠いものの年干にも「庚」があるため、蔵干の文字が天干に透干されています。透干された文字は意味を持って使うことができます。逆に透干された文字と呼応する蔵干内の文字も有意義です。また「辰」の蔵干にも「癸」があります。

 

したがって、時干の「正官」である「癸」の立場から見ると、蔵干の文字がいくつも自分を助けています。もちろん、表に現れた天干の「辛」と「庚」も距離が離れているため直接生じるのは難しいですが、ある程度の力は与えると見ることができます。結論として、この命式の「正官」の格は高いと判断されます。この命式の主人公は他社から引き抜かれてきましたが、その時期は大運の文字が「戌」であり、日支の「辰」と「辰戌沖」をしている時期でした。日支の文字が衝突すると環境の変化が起こる場合が多いです。「沖」は必ずしも悪いと解釈するのではなく、その環境変化が良いか悪いかを読み取ることが重要です。

 

 

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偏官

 

偏官とは、軍・検察・警察・言論など、強いまたは個性的な組織文化を持つ職場を指すと説明しました。しかし、21世紀の多様な組織文化が形成されている現在の状況では、柔軟に解釈する必要があります。実際に軍人や検察の高位職にある方の中にも、偏官運を必ずしも用いない場合が多いからです。「正官」と「偏官」の属性だけを理解し、解釈は幅広く行うことが重要です。では、例を挙げてみましょう。

 

 

 

 

 

 

有名な外資系企業の韓国支社長の四柱命式です。日支を見ると「偏官」である「申」があります。時支を見ると「正官」である「酉」もあります。「正官」と「偏官」が同時に存在すると「正偏官混雑」と呼ばれ、「官運が悪い」と解釈する理論もあります。つまり、組織運が悪いということです。では、この命式は正偏官混雑なのに、なぜ主人公は出世したのでしょうか

 

繰り返しになりますが、四柱推命において理論を暗記してすぐに解釈へ適用するのは非常に注意が必要です。ある理論があるなら、その根拠を理解し、適用は柔軟に行わなければなりません。命式のディテールが異なれば、単純に理論を当てはめるだけでは解釈が難しい場合が多いからです。

 

まず命式の原局をそのまま読んでみましょう。この命式は「甲」という松の木が周囲に木がなく根が弱そうに見えます。このままでは金が二つもあるので木が折れてしまうのではと心配になります。しかし幸いにも「癸」という水が両側にあります。二つのうち一つが使えなくても、残りの文字が役割を果たします。飛行機のエンジンが二つあるので、一つが止まっても飛行できるのと同じです。したがって、特定の年の運が多少悪くても毎年順調に成功できるのです。

 

また、金が木を剋するのを金生水、水生木で循環させる「通関」機能も見られます。つまり、水である「癸」は「通関用神」です。そして日干の「甲」を助ける木はないものの、水によって木を生じるので弱い気を助ける「扶抑用神」にもなります。この命式は「通関用神」と「扶抑用神」が両方とも二つ存在するため、出世したのです。二つの「官星」と二つの「印星」があることも、それぞれ一つしかない場合より主人公の生まれ持った出世の器を大きくしたと考えられます。「正官」と「偏官」が両方あるからといって「正偏官混雑で悪い」と決めつけてはいけません。そのように解釈すると、給与を蓄えて経済的自由を達成したこの命式の主人公の人生を完全に誤解することになります。ちなみに、この命式の主人公は数年来、年収で1億円以上を受け取っています。

 

 

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身强 & 身弱

 

先ほど「扶抑用神」についてお話ししました。「扶抑用神」をよく理解するためには、「身強」「身弱」についての理解が重要です。四柱の原局において、日干である「私」を除いた七つの文字に「比肩」「劫財」「正印」「偏印」など、日干の気を強める文字が多ければ「身強」、少なければ「身弱」の命式といいます。気を強める文字とは、日干と同じ五行、または日干を生じる五行です。

 

四柱推命の理論はバランスを重視します。したがって、身強の命式には強い気を抑える「正官」や「偏官」、強い気を活用して発散させる「食神」「傷官」「正財」「偏財」が必要です。逆に身弱の命式には「比肩」「劫財」「正印」「偏印」が必要となります。自分に必要な気を「用神」と呼びます。身強・身弱の力のバランスを整える用神「扶抑用神」といい、助けたり抑えたりして力の均衡を保つという意味です。

 

では、日干の気が身強か身弱かはどのように判断するのでしょうか。「比肩」「劫財」「正印」「偏印」がいくつ以上なら身強で、いくつ以下なら身弱でしょうか。日干を除いた命式の文字は七つなので、四つ以上なら決まるのでしょうか。七つの文字を同等の重みで見る理論もありますが、地支の四文字により比重を置く理論が優勢です。そのため、初学者は「身強」と「身弱」の判断が難しいとよく言います。これは多くの事例を経験して理解される部分なので、今はこの程度で理解していただければ十分です。今後一緒に事例研究を重ねていくので、心配しなくても大丈夫です。

 

最後にもう一つ重要な概念があります。それが「従格」です。これは命式の気が極端に強すぎたり弱すぎたりする場合、無理に均衡を取ろうとせず、大勢に従うべきだという考え方です。そのため「従う」の字を使って「従格」と呼びます。「身強」が極端に強ければ、日干の気を抑えることはかえって大勢に逆らうことになるので、日干の強い気をさらに強める運が良いとされます。同様に「身弱」が極端に弱ければ、中途半端に助けるよりも周囲の強い気に従う方が良いと理解されます。「従格」についても、今後事例を扱いながらさらに説明していく予定です。

 

 

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これで「十神」をすべて学びました。自然的存在である人間の社会的意味を解釈する準備が整ったのです。理論的にはほぼ準備ができたといっても過言ではありません。もちろん、まだ扱っていない理論もありますが、解釈しながら学べば十分です。しかし、いざ一人で分析を始めるとなると気が引けるでしょう。それは当然です。これまでの準備は、これから出てくる事例を学ぶための理論的な準備にすぎません。

 

四柱推命の学習の核心はやはり事例研究です。事例まで学べば、多くの事例を自分で分析してみたいという気持ちが強くなると信じています。次回からは事例を学んでいきましょう。時には解釈が難しい事例に出会うこともありますが、その際は理論を最初からやり直すよりも、実際の事例を見ながら必要なときに理論を辞書のように参照する方がはるかに良いのです。学習において基本概念だけを無理に暗記するよりも、実際の問題に触れながら学び、理論を復習する方が効率的であるのと同じ原理です。今日もお疲れさまでした。

 

 

 

 

正財

 

今回は、私が「統制する関係」について考えてみる番です。ここでいう「統制」とは、私の所有を含む概念です。仕事の成果や財産など、私が支配・管理するものを指します。五行の相剋関係で見れば、「剋する」ことが統制にあたります。たとえば、火が金属を溶かす、木が土に根を張って制する、水が火を消す、金が木を切る、土が堤防となって水の流れを止める――こうした関係が「剋」です。

 

私が「剋」する場合、陰陽が異なれば「正財」、同じであれば「偏財」と呼びます。助け合う関係である「正印」「偏印」などの「印星」を区別する際も、陰陽が異なる方が助け合いやすいとされ、「正印」は陰陽が異なる関係と見ます。統制も同様で、陰陽が異なるときに自然で円滑な統制が可能だと考えられます。「正財」と「偏財」をまとめて「財星」と呼びます。「財星」はお金を意味し、正財は給料のように安定した収入、偏財は投資などリスクを伴う収入を指します。ただし、正財でも規模が大きければ大金となることもあります。

 

もう一つ付け加えるなら、男性にとって「財星」は妻や恋人をも意味します。四柱推命学の理論が成立した時代は、現代とは異なり男性が社会的に優位な立場にありました。そのため、「財星」が男女ともに金銭を表す一方で、男性にとっては女性も含まれるのです。これを別の解釈で説明する専門家もいます。社会的地位とは関係なく、自然界の生物の交配を観察すると、雄が雌を統制する姿が見られるという説です。もちろん、カマキリのように、交尾の最中に雌が雄を食べてしまうという例外もありますが、ここでは「財星」が男性にとって妻や恋人を意味するという点だけを述べることにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の例は、松である「甲」が「癸」という水を吸ってすくすく育ち、「午」という赤い花を咲かせ、「己」という大地に根を下ろして豊かに生きる姿です。日干が「剋」し、陰陽が異なる「己」は「正財」となります。努力して働く「傷官」である「午」があり、給料や安定した財を意味する「正財」があるので、経済的に安定した生活を送ることができます。

 

しかし二番目の例では、いくら「正財」があっても安定した経済生活を営むのは難しいのです。木は水を吸って育ちますが、命式に水が一つあるものの、日干から離れていて「己」と「未」という土に阻まれています。水は私に届く前に土に吸収されてしまいます。さらに、私を助ける他の木も存在しません。

 

命式の中で自分と同じ五行、あるいは自分を助ける五行が不足している場合、その命式は「身弱」と呼ばれます。たとえ「正財」が四つもあっても、それを統制する力がなければ経済的に困難になります。専門用語では「財多身弱」と言い、「財星」が多く、日干が弱いため財を得られず、むしろ財に関する問題が生じると解釈されます。

 

さらに、この二番目の命式の持ち主は、太陽暦7月初めから8月初めの「未月」の午後1時から3時の「未時」に生まれ、日支には火である「午」まであります。したがって、真夏の炎天下における松の渇きは極みに達し、命式の主人公の問題は容易に解決できないことまで理解しなければなりません。

 

 

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偏財 

 

「日干」が統制する場合、五行が同じであれば「偏財」となります。「正財」が給料のように安定した財であるのに対し、「偏財」は「ハイリスク・ハイリターン」の財です。ある専門家は「偏財」を事業所得に限定して解釈しますが、副業が珍しくない現代において、「正財」と「偏財」を特定の所得範囲に固定するのはやや無理があると考えます。財の安定性や規模の観点から理解することをおすすめします。

 

さらに、男性にとって「財星」が女性を意味するため、「正財」は妻、「偏財」は恋人と解釈する説もあります。しかし、これも過度に規定しない方がよいでしょう。命式に「正財」がなく「偏財」しかない男性が「偏財」を妻とする例は非常に多いのです。

 

 

 

 

 

 

上記の例は男性であり、命式に「正財」がなく「偏財」である「戌」だけが存在するため、「戌」を妻と見ます。彼は「午月」「午時」に生まれ、命式は暑さを帯びています。「寅午戌」の三合のうち、「午戌」が半合として「戌」を中心に両側に位置しています。本来、両側が揃って三合となる場合、「戌」は両隣の「午」のどちらと手を取るかを迷うため、状況に応じてどちらかと合する準備だけをしていると考えられます。したがって「午戌」の半合が火に化しているわけではありませんが、両側の火の影響で「戌」という土が非常に乾燥しているのは事実です。そこで命式の温度を下げる陽の水「壬」の役割が極めて重要となります。

 

ところが、2006年の「丙戌年」には、ちょうど10年の大運も「丙戌」でした。「丙」は「壬」と「丙壬沖」を起こし、「壬」の役割を一時的に停止させました。まるで温度調整装置が故障したような状態です。大運と歳運の「戌」が、命式の「午」と合をする過程で、命式の「午戌」関係は一時的に結びついたり離れたりする混乱を迎えます。このとき潜在的に存在していた「午戌合」が発生し、「合化」して火の気が強まります。実際、この命式を持つ方は「丙戌年」の立春、「寅月」に妻を亡くしました。「寅月」の「寅」を加えると「寅午戌」の三合がその月に成立し、さらに熱気が強まります。温度調整装置である「壬」が停止した状態で火の勢いが増し、「戌」という土が完全に乾ききってしまったのです。日支の「偏財」である「戌」を配偶者とする命式において起きた、痛ましい出来事でした。

 

 

 

 

 

 

今回の例も男性であり、「日柱」が「甲戌」である点では直前の事例と同じです。ただし、前の例が暑い季節の暑い時間に生まれた命式であったのに対し、今回の例は寒い季節(太陽暦 2月初め〜3月初め)の寒い時間(午前 3時〜5時)に生まれた命式であるという違いがあります。

 

日干の「甲」という松は、地支に二つの「寅」を持っています。同じ五行・同じ陰陽の木である「比肩」が二つの根となり、自身の気は強い状態です。しかし、あまりに寒い時期の松であるため、温かさが必要です。そこで「時干」にある太陽「丙」が貴重な役割を果たします。命式で特に重要に用いる文字「用神」と呼びます。この命式では、時期ごとの運において用神である「丙」がどのように働くかが吉凶の核心となります。

 

さらに注目すべき構造は、「戌」が上下左右の三面で陽の木と接している点です。原局には「正財」がなく、「偏財」である「戌」だけが存在するため、「戌」は財であると同時に男性にとっては配偶者を意味します。「戌」の立場から見れば、あらゆる方向から木が自分に根を張ろうとしている姿であり、財を狙う者が多い形勢で、配偶者の安定性も欠けています。もし「寅」が一つだけであれば、日干である「甲」の根と見ることができるため、大きな問題にはならないのです。しかし「寅」が二つあることで、「戌」の立場からは誰が自分の土地の主人なのか混乱するのです。ここまで理解した上で、大運や歳運を見なければなりません。

 

この命式の持ち主が実際に結婚したのは「丙申年」でした。用神である「丙」が運に入り補強され、「申」が「寅申沖」となり二つの「寅」のうち一つを取り除きました。配偶者である「戌」の立場からは、許すべき木が誰なのか一時的に明確になり、婚姻の時期となったのです。しかし構造的に配偶者の姿は不安定であり、運によっては葛藤が懸念されます。実際に「庚子年」にこの命式の持ち主は離婚を決意し、「辛丑年」に法的に完全に別離しました。「庚」が日干「甲」を沖して精神的混乱をもたらし、「子」の年は誰にとっても寒い年です。「亥子丑」の三年間は地球が冬である年と見なせます。

 

寒い気を待ち望む人にとって「庚子年」は良いかもしれませんが、この命式の持ち主のように「丙」という火を用神とする場合、寒い時期は不利です。実際、その年は経済的にも困難でした。特に「庚子年」は「庚」という水源が「子」という水を生じさせる年であり、水の気が強く、さらに寒さが増します。翌年の「辛丑年」には「辛」が用神である「丙」と「丙辛合」を起こし、用神の機能を停止させました。命式で有用な用神が働かない時こそ人生の危機となるのです。

 

この命式で「丙」が束縛されると、もう一つ構造的な問題が生じます。原局にある「戌」の立場から見ると、三方向から木が土に根を張ろうとしているため悩ましい状況です。このとき火である「丙」には重要な機能がもう一つあります。それは木の気が土を剋しないようにすることです。木の立場からすれば、隣に火と土があれば「木剋土」をせず、まず「木生火」を行い、その後「火生土」をしようとします。生じることができるなら、剋を先にしないのが自然の摂理です。したがって火は葛藤を仲裁する役割を果たします。こうして葛藤関係を迂回させる機能を「通関」と呼び、通関の機能が用神級に重要な場合、その文字を「通関用神」と言います。季節の温度を調整する用神「調候用神」と呼ぶので、この命式では「丙」が調候用神であり、同時に通関用神でもあるのです。だからこそ「丙辛合」は痛烈な影響をもたらすのです。

 

解釈が長くなりましたが、多角的に考えるほど分析の精度は高まります。一つの視点だけで吉凶を判断すると自信が持てない場合があります。そのようなとき、複数の視点から見ても一貫して同じ解釈になるなら、その方向が正しい可能性は非常に高いのです。

 

話が長くなったついでにもう一つ触れておきます。「辛丑年」の別の葛藤要因についてです。「丑」という文字は偏財である日支「戌」と出会うと「丑戌刑」を起こします。以前「三刑」について学んだ際、「丑戌未」の三刑を説明しました。三刑の三文字のうち二つが出会っても刑となります。したがって男性にとって配偶者を意味する「戌」が揺らいだことも、離婚にある程度影響を与えたのです。

 

今日学んだ「財星」に関する内容はいかがでしたでしょうか。命式を読む理由の一つは財運であり、「正財」と「偏財」は非常によく登場します。今回の学びが理解を深める助けになれば幸いです。今日もお疲れさまでした。

 

食神 

 

今回は、私が他者を助ける関係について学ぶ番です。日干がある文字を生じるとき、陰陽が同じであれば「食神」、異なれば「傷官」と呼びます。「食神」は漢字からも分かるように、食べて生きる生業に関わる文字です。私が何かの仕事を誠実に行い、力を尽くすことはまさに「食神」の働きです。「食神」の心は「誠実さ」や「一つの分野」がキーワードとなります。陰陽が同じものを「食神」とするのは、同じ陰陽が変わらない同一性を象徴しているからです。

 

 

 

 

「辛」という宝石は「土」三つに埋もれる可能性がありました。しかし隣に別の「金(庚)」があるため、「金」の気が「土」の気に完全に埋もれることはありません。さらに「子」は生まれつき器は小さいものの、適切な時期に水の量が増えれば、宝石に付着した土を洗い流すことができます。「子」は日干である「辛」から生を受け、しかも陰陽が同じなので「食神」となります。

 

この場合、十年単位の大運で「申」の運が巡ってくる時が良いとされます。原局にある「庚」という水源が単独で水を生み出していますが、大運で陽の金である「申」が水源の役割を強化することで、ついに「子」という水が大きくなります。まさに「食神」が本来の役割を果たす時です。大運が「申」であった時期、本命式の主人公は業務能力を大いに発揮しました。彼は三十代という若さで特進を果たし、韓国の五大グループの中核系列会社の「常務」となり、当時グループ史上最年少の記録を打ち立てたのです。

 

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傷官

 

「傷官」とは、官を傷つけるという意味です。ここでいう「官」とは官庁や公務員を指します。四柱命理の理論が生まれた遠い昔には給料をもらえる職業といえば公務員しかありませんでした。現在では、給与を支払うすべての組織を「官」と呼ぶようになっています。では、組織を「傷つける」とはどういう意味でしょうか?一言で言えば、自分のエネルギーが強すぎて、組織という器に収まりきらないということです。

 

例えば、ある社員が創造的なアイデアにあふれ、早く成果を出そうとします。しかし組織にはそれなりの事情や論理があります。社内政治が存在することもあります。組織生活では多くのことを考慮し、正論であっても慎重に言葉を選ばなければなりません。強い情熱だけで周囲に負担をかけると、成果が出ても組織内では評価が下がるのです。正しいか間違っているかの問題ではなく、組織とはそういうものなのです。だから情熱的に働く度合いが過ぎると組織と対立し、それを「官を傷つける」と表現します。では、「傷官」を持つ人は必ず職場生活に適応できないのでしょうか?

 

四柱推命において「必ず」や「絶対」という言葉が出てきたら、それは誤りです。「傷官」が強い人でも、営業職など自分のエネルギーを発揮できる部署で働けば、個人の情熱と会社のビジョンを一致させることができます。ただし「傷官」があまりに強すぎる場合、仕事はできても組織内で摩擦が生じ、やがて起業すると言って会社を離れることもあるのです。

 

 

 

 

 

 

陰の火である日干「丁」は、日支に陽の火「巳」を持ち、大きな火柱となりました。太陽暦では四月初めから五月初めの「辰月」に生まれ、春から夏へ移る直前なので、火の気は季節的にも弱くありません。

 

陽の土である「戊」と「辰」は、日干「丁」が生じ、陰陽が異なるため「傷官」となります。年干の「己」は「食神」ですが、「食神」が「傷官」と群を成すと「傷官」の性質を帯びます。一点を見つめる「食神」の気も、情熱的なエネルギーである「傷官」の群に混じれば力を添えるからです。したがって、強い火が三つの土を「傷官」としてエネルギーを放出する姿となります。

 

弁舌に優れ聡明なこの命式の主人公は、有名な報道機関の記者として社会生活を始めました。報道機関は忙しく世の中を取材し、文章や言葉で自分の考えを強く主張するので、典型的な「傷官」の職業です。組織内部の規律は厳格ですが、それぞれの領域が明確であるため、「傷官」を活かしながらも組織生活を送ることができます。広告代理店、経営コンサルティング会社、企業の営業職などにも同じ説明が適用できます。

 

今日は「食神」と「傷官」について学びましたが、いかがでしたでしょうか。仕事の性質が日々変化する現代社会では、「傷官」であっても組織生活をうまくこなす場合が多いのです。古典的な解釈も重要ですが、時代に応じて変わる解釈について考える機会になればと思います。本日もお疲れさまでした。

 

 

『休暇のため、数日間席を外しますので、3〜4日ほど記事を更新できません。その間、これまでの記事をゆっくりお読みいただければ嬉しいです。』