Mental Coach for Classical Musician :: (9月8日から http://mc4cm.blog.fc2.com に引越しています) -56ページ目

Mental Coach for Classical Musician :: (9月8日から http://mc4cm.blog.fc2.com に引越しています)

音楽家のためのメンタルスキルを考えるブログ。メインテーマは『メンタルスキルをどのように活用すれば、本番で最善の演奏に導けるか』です。

"自分の声に裏切られるときは、たしかにある。声にムラがあって、信頼できないというときだ。かと思えば、ビヴァリーが亡くなった晩のように、声が真の友となり、私が声を出すというより、声が私を運んでくれることもある。声はほんのちょっとしたことで損なわれてしまうが、それは精神状態と強く関係している。声に問題がある場合、単純に技術的に未熟というだけでは片づけられず、自信と信頼も大きく関係している。私が舞台に出ていけるのは、なによりも自分を信頼できるからだ。"

--- ルネ・フレミング 『魂の声』 p. 208. 春秋社 (2006)



心技体の一致という言葉がありますが、これは、あるパフォーマンスについて、心と技と体を切り離せないということが前提としてありますね。


スポーツ・メンタルトレーニング理論に、競技の出来に寄与する「心・技・体」の比重が、競技レベルによって異なる、というものがあります。


競技レベルが低ければ低いほど、技術と体力がそのパフォーマンスの出来を決めやすくなり、競技レベルが高いほど、心理面がそのパフォーマンスを左右するという考え方です。


それはそうですよね。トップレベルになると、技術と体力の差はほとんど無く、勝敗を決めるのはパフォーマンス時の心理状態となるでしょうから。


スポーツと芸術の違いはありますが、フレミングの言葉も、この理論を裏付けていると思います。


オペラ歌手としてトップディーヴァまで登りつめるほどの実力の持ち主の彼女にとって、歌唱の出来はその瞬間の心理状態によるところが大きく、だからこそ、自分を信頼する力(自信)を保つ努力も惜しまなかったのでしょう。


ちなみに、子供やエントリーレベルなど競技レベルがまだ低く技術と体力の向上の必要性がある人にとっても、競技レベルが高い人とは異なるメンタルトレーニングが必要です。


そのメントレとは、本番での実力発揮というよりは、技術と体力の向上やその練習の質を上げるための動機作り(ヤル気作り)が主な目的となります。


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