Mental Coach for Classical Musician :: (9月8日から http://mc4cm.blog.fc2.com に引越しています) -55ページ目

Mental Coach for Classical Musician :: (9月8日から http://mc4cm.blog.fc2.com に引越しています)

音楽家のためのメンタルスキルを考えるブログ。メインテーマは『メンタルスキルをどのように活用すれば、本番で最善の演奏に導けるか』です。

"どんな楽器を弾くにしても、あるいは指揮をするにしても歌うにしても、自分のほしい音を出すためには、頭の中でほんの一瞬だけ早く、その音を聴くことができなければならない。これは、音楽の中でも教えることができない部分である。(中略) 実際に弾き始める前に音をーーたとえそれが私が説明しようとしているものとは違っていてもーー頭の中に思い浮かべることができなければ、その生徒は決して自分のほしい音を生み出すことはできない。この、内なる耳で自分のほしい音やフレージングを聴くという能力は、もっとも重要な資質の一つである。"

--- ダニエル・バレンボイム 『音楽に生きる』 p. 88. 音楽之友社 (1994)



このバレンボイム、言わずと知れた超一流の音楽家なのですが、この本の中で音楽するためのメンタルのあり方まで言及していることも多く、まるで超一流のメンタルコーチと言ってもおかしくないくらいです。


やはり、この本は「音楽家のバイブル」ですね。


この引用文では、音楽家にとってのイメージトレーニングとは何かを教えてくれています。


出す音の一瞬前、つまりまだ外に出ていない未然の音を自分の中で聴く「内なる耳」を使ったイメージ力が「最も重要な資質の一つ」なんですね。


このイメージ力を働かせるためには、ほしい音に意識を集める必要があるので、瞬間的集中力も伴わなければなりなせん。


メントレ理論では、集中というものを2つの物差しで判断します。内向きか外向きか、または、狭いか広いかの二つです。


ここでバレンボイムが「最も重要な資質の一つ」と言っているイメージ力を効果的に働かせるための集中とは、どのようなものになるでしょうか。


一つは、自分の中に向かう方向性を持っているので、内向き、ですね。


問題は、その意識の集中の範囲は狭いか広いかです。


これは、その演奏家がその未然の音を「どこで」聴くか or 感じるかによるのではないでしょうか。


単純に耳ではなくて、丹田(狭い)とか身体全体(広い)とか、その演奏家が音を出す原動力としてイメージしている部分とつながっているような気がしますが、どうでしょうか。


音楽に生きる―ダニエル・バレンボイム自伝/ダニエル バレンボイム

¥2,854
Amazon.co.jp