Mental Coach for Classical Musician :: (9月8日から http://mc4cm.blog.fc2.com に引越しています) -13ページ目

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音楽家のためのメンタルスキルを考えるブログ。メインテーマは『メンタルスキルをどのように活用すれば、本番で最善の演奏に導けるか』です。

"もし生徒自身がメトロノームを見ていて、自己の示すスピードの数字が、パールマンの数字に近付いてくれば、パールマンと同じ速さで弾けるはずがないと思って自分をセーブし、きっと弾くのを止めてしまうだろうと、私にははっきりと分かっていたの。人が何かをしようとする時、それを躊躇させるものは何かと、いろいろ考えたわ。この生徒の場合、メトロノームを本人に見せず、なんとかだましだまし、少しずつスピードを上げていったから、最終的に彼は速く弾くことが出来たのよ。怖いと思うと、それによって物事が出来なくなってしまうのね。それだけのことなの。"

--- バーバラ・L・サンド 『天才を育てる ― 名ヴァイオリン教師ドロシー・ディレイの素顔』 p. 90. 音楽之友社 (2001)



ドロシー・ディレイ、3日連続の3連発です!


この言葉は、パールマンのように!速く弾きたいと願う生徒に対する指導法として述べたものです。


自分で自分にリミットをかけてしまうこと。能力に制限を自分でかけることは実はよくあることなのではないでしょうか。


知らず知らずのうちに。。。


あの伝説のソプラノ、サザーランドは、高音練習で、その音程を知ってしまうと身体が固くなり出せなくなってしまっていたので、コーチが音程を知らせずに発声させていたらどんどん音域が拡がっていったという話がありますが、このディレイの方法と同じことですよね。


スポーツ界でも、松井秀喜選手は日本時代に「なぜ毎年毎年ホームラン争いが40本50本辺りになるのか。70本とか飛び抜ける年があってもいいはずなのに」と言っていましたが、これは、自分の能力を伸ばせるだけ伸ばせばいいものを、知らないうちに周りとの距離を図ってしまう危険があるということを述べているのだと思います。


私たち芸術のパフォーマーとしては、敵は存在しないわけですから「自分の能力に自分でストップをかける」ことがないように、またもっと言えば、「自分の成功が怖い」「成功を恐れる」という考えが自分内部にあるのか、あるならばそれはどのくらいあるかセルフトークやイメージを活用し把握して、なぜそう思うのかということはもちろん、その方向には行かないようにするには自分の価値観としてどうすべきなのか、考える必要がありますね。


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