- 青い鳥―シナリオ集〈1〉 (幻冬舎文庫)/野沢 尚
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「人間は同じ過ちを二度犯す」というテーマのもと描かれたテレビドラマ作品。全11話。本書はそのシナリオ集。著者の作品の登場人物はよく不幸になるが、絶望の中でも必ず小さな救いをもっている。この展開自体はスタンダードな構図なのかもしれないが、著者の与える不幸はとにかく理不尽であり、登場人物たちをこれでもかと痛みつける。読まされる側(観せられる側)も大きなエネルギーを必要とする。
今作は、人物の言葉ひとつひとつの選び方も非常に洗練されている。受け答えが少しずれているように思えることがあるのだが、それが胸に残る。上辺だけのやりとりではなく、登場人物同士がきちんと互いの本質に向けて言葉を発しているからだろう。
ラストには疑問も残った。義理とはいえ、死んでしまった妻と自分の娘と結ばれる、という結末はいかがなものか。しかし、主人公の立場で冷静に考えてみると、やはり人間とは弱いものであるから、頼れる唯一の相手が異性であれば、結ばれることを望むのは自然なことなのかもしれない。人間のどうしようもなさ、単純さまでもが表現されている。
正直、読んでいて辛かった。しかし、引きつけられ、離れられなかった。人の感情を動かすことが感動なら、この本には大きな感動がある。私の一番の愛読書だ。