初めてモデルの山口小夜子さんを見た時、田舎の小娘だった私に衝撃が走ったのを覚えています。
まるで日本人形が生きていて大人になったような人。
すべてが私と反対でした。
体も顔の部位もすべて丸々としていた私に対し、山口さんはすべて直線。
切りそろえた前髪も、黒く縁どられた目も、そしてスッと背中が伸びた姿勢も。
落書きが好きだった私は、山口さんをイメージして、おかっぱでスッとした女性のイメージを何度もノートに描いたものです。
特にきれいな黒髪に憧れ、同じ髪型にもトライしましたが、うねりの強いくせ毛で、きれいなストレートにならず、挫折。
いつの間にかその名前を目にしなくなったと思ったら、亡くなったと言うニュース。
淡雪のように逝ったような印象で、らしいなと勝手に思っていました。
月日は流れ、先日、五大路子さんのひとり芝居「横浜ローザ」を犬のお散歩仲間と観に行った時、その内の一人が山口小夜子さんのいとこだと分かったのです。
2007年に亡くなったと言うニュースを聞いて以来、久しぶりにその名を耳にし、おまけに「いとこ」と言う非常に近しい人だったので、ファンだった私は興奮。いかに自分が憧れていたかを主張しました。
するとこの写真集を貸していただいたのです。
素晴らしい写真ばかり。大人になって改めて見ると、唯一無二の人であることがわかります。
この写真集をお借りして数日後、テレビ東京の「開運！なんでも鑑定団」で、山口小夜子さんの写真パネルの鑑定があると知りました。
なんという偶然、なんというタイミング。
長いこと憧れだけだった人のいとこに会えて、貴重な写真集を見せていただき、テレビで再び見ることができる、それがこの数週間で起こったのです。
不思議～！
そしてその放送が今夜でした。
なんと鑑定団に持ち込まれた写真パネルは、私がお借りした写真集で使われていた写真と同じもの！
追加の偶然！すごい！
おまけに鑑定団に持ち込んだ方は、私と同じ横浜市中区にお住まいだそうな。
テレビを見ながら勝手に一人で盛り上がっていました。
本人評価額は310万円のところ、鑑定結果はなんと2,500万円！
さすが山口小夜子さん。亡くなってもその威厳は健在でした。
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