近年の日本で何度か経験があり,それが活かされつつあります。
しかし,原発事故との並行は初。
科学技術は使い方により,役立ったり,役立たなかったり,マイナスに働いたり,大きく変わります。
技術者がいくらすばらしい発明・発見をしても,使う側,原発で言えば保安院などの政府サイドがへぼいと,結果的に技術者の夢・希望・良心が奪われます。
私が理系から法律系にスイッチしたのも・・・これはまた別の話し。
過失があるとトクをする!保険のあべこべ。
ちなみに,アベコンベはドラえもんの道具。
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震災で,活躍すべき 保険 が,うまく働かない場合があります。
というのは,ノーマルの保険契約では,地震に起因する事故(損害)は補償対象から除外されているのです。
住宅の火災保険,自動車保険 など。
具体例!
地震で家が倒れた。
地震で調理中のコンロに小麦粉が落ちてきて大爆発→火事になった。
地震でストーヴが倒れ炎上→火事になった。
地震でガスの配管が損壊し,ガス漏れ→炎上→火事になった。
地震の揺れでハンドルが取られ,自動車が歩行者をはねてしまった。
こんなケースでは保険金が出ません。ノーマルの契約では。
「地震でもカヴァーします」という特約があれば別ですが。
そうすると話しは終わってしまうので,特約なし前提でどんどん進めます。
ここで!
微妙なケースがあります。
なお,一般論として,微妙なケースでどちらにも取れるようなケースは当事者によって見解が分かれ(当然それぞれ自分が有利な見解を取る)→もめて→訴訟を活用
という流れにより,弁護士は微妙なケースのノウハウがたまっていくわけです。
微妙なケースの話しに戻り。
具体例!
地震でコンロもストーヴも素早くオフにしたので無事に済んだ
→どこかの送電線が地震で切断され,そのエリアが停電になった
→(後から分かったが)電気ストーヴを転倒させてしまった
→停電から復旧,通電した
→転倒状態のストーブから床(絨毯)に着火→炎上→火事になった。
地震でマンションのガスの配管が損壊
→自動的にガスの元栓が止まった
→数時間後に元栓を開けた
→ガスが漏れ出てきたが気付かなかった(確認しなかった)
→ガス爆発!炎上→火事になった
地震でがけ崩れ
→岩が道路に落ちてきた
→数日後,そこを通行している自動車が・・・
→岩をよけきれず,ハンドルを切ったら・・・
→通行人をはねてしまった!
これらは,「地震に起因する」とは言えない,と考えられます。
「地震に起因」ではなく,地震のダメーヂが一旦終了した後の「単純な過失」となります。
そうすると,火災保険や自動車保険の保険金が出ることになります。
(※実際には他の事情も考慮して決まります。個別的な事案によっては違う結論となることもあります。)
以上の結論までの流れをよーく考えると・・・
「過失」があった方が助かる,つまり,保険金が出る。
「過失」がない,つまり地震によりストレートに(避ける間もなく)ダメーヂを受けた場合は保険金が出ない。自腹。
別の話しでもちょっと出ましたが。
大本は「地震などの天災は除外」から来ているのです。
他にもあるよ。
最近話題の原賠法。
3条で強制保険が書いてます。自動車運転するなら自賠責入らないかんのと同じ方式。
で,この,原発が入っている賠償保険についても,同じように地震などの天災は除外(免責)となっています。
ん?
「設計時点でやわな地震で事故るようになっていたから『過失』(地震が原因,とは言い切れない)→保険金出るはず!?」
具体例!に戻る。
1個の空き缶の上にうまーく重心を載せる形でストーヴを設置し,周囲に藁を敷き詰めておいて
→地震でストーヴが倒れて→藁が大炎上→火事に
この場合は,「地震に起因」と言えるのでしょうか!?
御用学者は「想定外」と言うのでしょうが・・・
普通は・・・「過失」ちうか「故意」では・・・
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