東京は2年ぶり?の積雪のようです。

冬用タイヤを履いていない車が、スリップして立ち往生。毎年のようにニュースで報道されます。さて今年はどうでしょう?

 

かくいう私も、むかーし、むかし大雪のときに、ノーマルタイヤで走ってしまったことがあります。

あの時は常勤で働いている病院から、別の病院へ当直バイトに行く時だったような気がします。

若い医師は、アルバイトをしないと生活ができないので、当直バイトをするのです。

基本的に当直のバイトでは、医師一人で100人から400人くらいの病棟管理をしなければなりません。

当直先ではベテランの先生が交代のため待機しています。「代わりはいないし、遅れて迷惑かけるわけにはいかない」となんだかひどく焦っていた気がします。常勤の大学病院での仕事をギリギリまで行い、白衣を脱いでできるだけ早く出発し、当直先へ。

高速道路が通行止めになっていたため、下道でひたすら走る。ハンドルを握る手も緊張していました。なんとかスリップもせず、事故も起さず、無事に目的地にたどりつきました。ヘトヘトになってたどり着くやいなや、また白衣に着替えて勤務に就きました。

 

別の雪の日は、これまた別のバイト先での当直中に大雪になりました。運悪く、自分が40度の発熱をしてしまい、フラフラになりながら勤務。この病院は当直室から病棟まで屋外に出なければ行くことができません。病棟に回診に行くときに、外でふらついて雪の上にぶっ倒れました。「一体俺が何をしたってんだ!」と虚しいやらやら、腹立たしいやら。泣きそうになったのを覚えています。

 

最近は医師の働き方改革も進み、研修医であっても適正な給与が支払われ、休みも確保できるようです。

私のときのように、「研修医は修行中だから」みたいなのはもう許されない時代です。

朝から晩まで働いて、月に6万円しかもらえなかった時代でした。

 

今振り返ってみると、苦い思い出です。安月給のことではありません。

若さゆえの判断ミスで、事故らなくてよかった。周りの人を巻き込まなくてよかった。

反省してもしきれません。

 

 

ゆとりとか余裕がないと、時に重大なミスが生じます。判断を誤ります。

特に若い時分は、良い意味でも悪い意味でも「勢い」があるため、無鉄砲な行動をとりがちです。

 

社会や周りの大人が、そうさせないような仕組みを作らなければなりませんね。

 

外を降る雪を見ながら、苦々しく感じています。

 

ロマンチックに雪を眺めている人がちょっと羨ましいです。笑