● 「好きなものを食べていいよ」の裏でできた“お金のブロック”
こんにちは、野瀬春実です。
前回のブログでは、「お金のブロックは、子どものころの経験から作られる」というお話をしました。
今回は、私の実体験を交えて、《お金に対する思い込みが、どうやって作られるのか?》をご紹介したいと思います。
【回転寿司での小さな出来事】
私がまだ小学生のころ。
母、2歳下の妹、そして私の3人で、回転寿司に行ったときのことです。
当時は回転寿司がちょうど流行り始めた時期で、日曜日にたまに連れて行ってもらうのが、私たち姉妹の楽しみでした。
その日、母はこんなふうに言ってくれました。
「好きなものを取って食べていいのよ」
その言葉を聞いて、私は1皿100円の定番ネタで十分満足していました。
でも、妹はちょっと違っていて──
高級ネタが乗っている1皿500円のお寿司の、2皿目に手を伸ばそうとした時です。
母は、妹にこう言いました。
「高いお皿は取らないで!ひとつだけにしなさい!」
妹はぽかんとした表情で母を見ながら、小さな声でこうつぶやいたそうです。
「え?好きなもの食べていいって言ったのに…」
「やっぱり大人ってうそつきだ」
【たった一言が、心の奥に残る】
このようなやりとりが、実は「お金のブロック」を作るきっかけになります。
本当は母としては、家計を気遣っての言葉だったかもしれません。
でも、子どもにとっては、
「自分の欲しいものを選ぶと否定される」
「お金のことを考えると好きなことができない」
そんな思いが、心の奥にインプットされてしまうのです。
そしてそれは、やがて大人になったときに…
・高価なものを選べない習慣
・自分の欲求を後回しにしてしまう思考
…といった形で表れてきます。
あなたのお金に対する反応やパターン。
それは、昔の小さな記憶が作っているかもしれません。