(つづき)
ある生徒さんの先祖の過去世を視たときのことです。
ご先祖の方は、ある村を治める村長でした。
ある時、夢枕に神様のような人が現れ、お告げをします。
これから村に大変なことが起きる。村の男どもが悪霊に憑りつかれ、次々と正気を失って暴れ出す。残念ながらそれを止める手立てはなく、彼らを皆、倒すしかないと。
信心深かった村長は、その人を本物の「神」だと信じてしまいました。
するとしばらくして、本当に「神」が言った通りのことが起こります。
男たちが斧を手にし、狂ったような目で村長に襲いかかってきたのです。
村長は彼らを殺めるしかありませんでした。
けれども、人生を終えて中間世に戻ったとき、村長は衝撃の真実を知ります。
夢枕に現れたのは本物の神ではなく、偽物だったのです。
村人たちが悪霊に取り憑かれたのも、その偽物の仕業。
自分を神だと思い込ませ、村長を操り、この村を支配しようとしていたのです。
私:村長はものすごくショックを受けた。自らの手で村民を殺めてしまったから。
このときの罪悪感と自責の念が半端なくて、子孫にまで影響していたから、それを「解放」する必要があったの。
私:こんなふうに偽物が「神の姿」を借りて、夢枕に立つことだってある。
ワンネスだから自由自在に人をコントロールできるんですよ。
私:ある意味、「現実の世界」より怖い。
現実の時って顕在意識が起きてるから、まだ自分をコントロールできるけど、「夢の中」では顕在意識が働いていないから。
私:それでね、気になったのは、むらちゃんが10代のころから睡眠障害を抱えているってことなの。寝ている間、夢ばかり見ていて脳が休めていない、だから朝起きたときも疲れている、って。
睡眠は大きく分けて2種類あるそうです。
「ノンレム睡眠(脳が休んでいる睡眠)と、「レム睡眠(体は休んでいるが、脳が活動して夢を見る睡眠)」
通常、眠っているときは、このノンレム睡眠とレム睡眠がバランスのよい周期で繰り返されるそうです。
ところが、むらちゃんの場合は、眠っている間、ほとんどレム睡眠の状態なので、脳が休まらず、熟眠感が得られないため、疲労感が残るわけです。
私:でも、みんなそうだと思っていたみたいなの。
社会人になって、仕事で夜勤もあるから、眠れないとつらくて、で、病院で検査して、今は薬を服用しているんだって。
私:この「睡眠障害」の原因が、「石屋のオーナー」と関係しているんじゃないかと思うの。
「夢の世界」で起きたことが、今のむらちゃんの「現実の世界」と繋がってしまっているんじゃないかと。
(つづく)