(つづき)
潜在意識が見せてくれた書き換えは感動的でした。
神様が、病院全体を上空からバーッとまばゆい光で照らしています。
その手からは、透明でガラスのように光る小さな球体が、ポンポンポン…と次々に投げ下ろされていきます。
下から見上げると、まるで、光るシャボン玉が空から降り注いでくるように見えます。
そして、一人ひとりの魂がその球体に包まれて、病院から 一斉に上昇していきます。すべてが赦され、癒されて、天へと還っていくかのように…。
私:個人の感情の解放というよりも、そのときの「国民として義務を果たさなければいけなかった」ことへのねぎらいみたいな感じですね。
そうか!
Gさんがこの解放を依頼してきた理由がようやくわかりました。
戦時中、多くの人たちが「お国のために」と働きながら、それぞれに複雑な思いを抱えていたのです。特に、医療という命を扱う現場では、常に矛盾や葛藤が渦巻いていました。
たとえば特攻隊員は飛び立つ前に覚醒剤入りのチョコレートを渡されていたそうです。
工場でチョコレートを紙に包む作業をしていたという方の話を読んだことがあります。
チョコレートは円柱の形で、菊の紋章が入っていたそうです。
また、鹿児島の航空基地で軍医をしていた方は、出撃前の特攻隊員に覚醒剤を注射していたそうです。それは夜間の出撃で眠らせないようにするためだったそうですが、注射を打ったことを後悔しているそうです。
人の命を救う仕事に就きながら、時代の流れに逆らえず、苦しみと戦いながら生きるしかなかった…。
何が正しくて、何が正しくなかったかなんて、語りようもない時代。
それを踏まえて今80年の時が経ち…。
その魂たちをねぎらっている感じがきます。
ありがとうね、ありがとうねって。
私:あのときの魂たちも、その後、転生を重ねて、今また赤ちゃんとしてこの世界に生まれてくるわけじゃないですか。
そして、Gさんたちは、その赤ちゃんたちを迎える仕事に就いている。
私:あのときは本当に大変だったね。
自由に生きられる時代ではなく、ただ「国のため」って、自分たちに課された生き方をするしかなかった。でも、今こうして、新しい命としてもう一度生まれてくるんだよって。
ありがとうね、っていう、そんな書き換えになってますね。
私:私に視えているヴィジョンでは、最後に病院全体が白光に包まれ、光の粒子に分解されていきました。
そして、病院の跡地に一つのガラスの球体がコロンって転がっている。
次の瞬間、その球体が弾けて、Gさんの職場の人たちの胸に光として飛び込んでいきました。
私:手のしびれはどうですか?
Gさん:スーッとしました。
(つづく)