(つづき)
頭に手を当てたリカちゃんが驚いた顔で、
リカ:いろんな色に見えます。赤い人がいたり、青い人がいたり…
全身鳥肌。
そして沈黙…
思わず店内をきょろきょろと見回してしまいました。
そこから話は進まず、
私:なんだかざわざわしてきた。
入店したときから薄暗くて店内の波動が合わないと感じていました。
リカ:場所、移します?
この近くにファミレスの頂点に君臨してるロイヤルホストがありますよ?
私:ファミレスの頂点? 笑
そこへ行きましょう!
お店に一歩足を踏み入れると、
私:わ~! なに? この明るさ? めっちゃ波動がいい!
思わずパフェを注文。
これはヨーグルトがメイン。
リカちゃんもがっつり!
イチゴパフェです。
キャラメル味のブリュレの下はナッツがぎっしり。
「う~ん、美味しい!」と幸せそうに食べるリカちゃん。
前日、ハキリアリの話をしていたときに、「なぜ人間は体に合わないものを食べるようになったのか」と嘆いていましたが、体に不要な糖分を美味しい、美味しいと口に運んでいます。笑
ちなみに、ハキリアリはお菓子などには見向きもせず、葉だけを運ぶそうです。
食べ終わると、「あ~あ、なくなっちゃった!」って。
おうどんのときも最後にそう言ってたっけ。笑
私:ねえねえ、リカちゃん、ここにも色のついた人がいる?
リカ:(頭に手を当てて)あ、いますね!
でもここは赤い人しかいません。
私:へ~、そうなんだ。
あっ……!
もしかして…
あの漫画には転生者と、1年ごとにタイムトラベルする人種しか登場していないけど、この世界にはさまざまなタイムトラベラーがいるのかも!
その人たちがこの世界から消えると、周囲の人たちの記憶からも消えてしまうので気づかないだけかも。
結局リカちゃんに会いに来た目的はわからないまま、おうどんを食べ、パフェを食べただけで帰宅しました。
しかし、翌朝、まどろみの中で
そうか!
リカちゃんに会うのが目的なら、リカちゃんがうちに来てもよかったのに、なぜ私が会いに行ったのかなと不思議だったのですが、
会えばカフェに入る、
そこでタイムトラベラーの話をする、
この店内にもいるの?と確認する
……という展開になるためだったようです。
もちろんそれを知る必要があったからです。
理由は…
内緒です。笑
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