悩み苦しんで、あるいは得体の知れない現象が起きて、「前世」を視てもらったら、
「あなたが前世にやったことの報いを受けている」
「あなたが過去にひどいことをしたから、今世で仕返しされている」
と言われました……
と言うのを聞くたびに、残念だなと思います。
自分が前世で行ったことに対して、
「報い」「復讐」「仕返し」
を受けることなんて、
絶対にありません。
この13年間で6000件以上の過去世を視てきましたが、そのような例は、一例もありませんでした。
では、なぜ「報い」や「仕返し」が「ある」という人と、私のように「ない」という人がいるのか?
それは単に「解釈」の違いです。
仮に同じ過去世を視たとしても、それをクライアントさんにお伝えするときに、どのように伝えるかなのですが、
「報い」や「仕返し」があるという概念の人は、そのように伝えるし、ないという概念の人はそう伝える。
日本人の集合意識には、「たたり」「復讐」「怨念」「霊障」などの概念がわりと色濃く入っています。
現に私も、子供のころからそのような概念を、日本昔話やテレビの心霊特集番組などで「刷り込まれて」きました。
ですから、ヒプノセラピーの勉強を始めたころは、「報い」や「仕返し」などがあると思い込んでいました。
ところが、過去世を視たあと、中間世でガイドと話すときに、
「なぜ今日この過去世を視たのですか?」
と尋ねると、必ずといっていいほど、
「(人生の次のステップへいくために)もうこのときの感情を(解放して)手放す必要があったから」
と言われるのです。
人は輪廻転生するので、数え切れないほどの過去世を持つわけですが、なぜ、その中からわざわざ今日この過去世を視る必要があったのか?
そこが興味深くて質問をしていたのですが……。
「なぜ過去の感情が現世にまで影響するの?」
「前世の報いっていうけど、それはあるの?」
など、疑問に思うことをとことん聞いていくうちに、だんだん仕組みがわかってきました。
今までのヒプノセラピーのやり方のまま、単に「過去世を視て終わり」にしていたら、そのようなことは知る由もなかったかもしれません。
それに、私自身が過去世を視ているときに、登場人物の感情がそのまま自分に入ってくるのですが、人生が終わったあと、魂だけの世界に戻ったときに、
「恨んでやる」とか「絶対許さない」などという感情は一度も感じたことがないのです。
むしろ加害者側の「罪悪感」「後悔」「自責の念」などがとても強く感じられます。
かくして自分なりに得た結論は、こうです。
・・・・・・・・・・
まず、現世で仮に加害者(いじめた人)と、被害者(いじめられた人)がいたとする。
人生が終わる瞬間に、生まれてから死ぬまでを走馬灯のように一瞬で振り返る。
そのときに、自分のみならず、すべての人の「感情」「気持ち」も一瞬でわかる。
そのことにより、加害者は被害者への罪悪感が生まれ。後悔し、自分を責める。
愛を与えるどころか、逆の行為をしてしまった。
愛を学ぶどころか、相手を傷つけてしまった。
一方、被害者は魂に戻ると、すべてを許し、中立に戻っている。
次に転生してくるとき。
加害者は罪悪感などを持ち越してくる。
それが「心の闇」となる。
(でも、自分では覚えていないし、気づいていない)
ここまでの流れを別の表現で再度説明すると……。
(つづく)
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