(つづき)
山の上に住んでいます。
体の治療をしてほしい人がやってきます。
彼はとても熱心にヒーリングをしています。
あるとき、5歳位の女の子をおぶった父親が山を登ってきました。母親も後ろから一緒に登ってきます。
女の子は重い病気で、医者からさじを投げられた状態です。
彼は必死で手当てをします。
何とか助けてあげたい……。
何日間もヒーリングを続けますが、その甲斐もなく女の子は亡くなってしまいました。
息を引き取る最後の時。
女の子彼を見つめました。
そのつぶらな瞳から涙が一筋……。
かすかに何かを呟きます。
ああ……。
きっと、もっと生きたかっただろうな。
まだ5歳なのに。
彼は自分を責めます。
とにかくみんなを助けたい!
ヒーリングで人を助けたい!
自分の力が足りないから救えなかったんだ。
もっと修行せねば。
もっと勉強しなければ。
もっと、一生懸命やらないと!
もっと、もっと、
もっと……!
その必死さが伝わってきます。
中間世(あの世)で。
女の子が言ったことは……。
「私の寿命はあそこまでだった。
今回は5年で人生を終えることになっていた。
その短い人生の最後にあなたと出会えて、あんなに愛のあるヒーリングをしてもらって、幸せだった」
女の子は彼の愛に涙を流し、最後にありがとうと呟いたのでした。
私の話を聞いていたハナさんが泣き出しました。
(魂が当時の場面にタイムスリップするからです)
過去世を書き換えます。
病気の女の子のヒーリングをしている場面までは同じです。
彼は必死です。
その時……。
女の子の意識がまるでテレパシーのように彼に伝わってきました。
(私の今生の命は最初から5年と決まっている。
だから、大丈夫。
それよりもあの外の花を見て?)
ヒーリングをしている小屋の外には、可憐な白い花が咲いています。
(花は生まれた場所で咲いて、寿命のままに枯れていく。
そして地に戻る。
すべての植物も同じ。
私も流れのままに生まれてきて、自分の運命まで生き、そして光に帰る。
ただそれだけのこと)
彼は胸を打たれます。
そうだ!
誰も人の運命を変えることはできない。
自分は今まで「治す」ことばかりにフォーカスしていた。
なんとかして治してあげたいと思い、そのことばかりを考えてきた。
自分が、
なんとかしてあげたい、と!
しかし、人にはそれぞれ運命がある。
その人がどんな運命を背負っているかは自分にはわからない。
みんな流れのままに生きていて、自分はただ、その一通過点に立ち会っているに過ぎない。
だから、その時に、ただただ自分のできることをやれば、それでいいんだ。
彼はそう思いました……。
女の子はそれを教えるために生まれてきたのです。
私:ハナさん、この女の子が誰かわかりますか?
ハナ:(涙声で) 今、私の足元にいる人ですか?
足下ではカオさんがハナさんの足に手を当てていました。
私がカオさんを見ると、
カオ:私も(話しを)聞きながら、「私かな?」って思いました。
そう、カオさんです!
転生して、今ここに一緒に居ます!
そういえば……。
ハナさんはとても能力が高くて、過去世とかもバンバン見えるのですが、わたしが褒めても、「いえ、もっと勉強しないとだめです!」が口癖でした。
不思議に思っていたのですが、この過去世が影響していたんですねえ!
「解放」されて良かったです!
(解放すると、そういう思考がなくなるので、楽になります。
(つづく)
★東京都心はイルミネーションだらけ……
姉妹版ブログ
『聖なる樹のヒプノセラピー物語』も読んでね!