きっかけは、中学生のときの親友の裏切りでした。
Ａ： きっと、私を裏切るんだろうな、ってわかってた。
でも、一方で、まさか私を裏切らないよね？って、信じたい気持もあった。
だけど、やっぱり裏切られて・・・・
親友を裏切っても平然としている友人に対して、
悲しさ、怒り、やるせない気持ちなどが渦巻きます。
私： それで、どうしたの？
Ａ： なんでそんなことするんだろう？って思った。
でも、親友だったから、仲良しを続けたかった。
それで、自分のそういう（負の感情）に注目しないで、「なかったこと」にしようと思った。
（負の感情を）思い出すと、モヤモヤするから、何もなかったことにして、気にしないようにしようと。
その友人とは高校卒業後は会うこともなく、その出来事自体はすっかり忘れていたのだそうです。
でも、彼女はそのことをきっかけに、
人に利用されたり、裏切られたり、理不尽な思いをしても、
「まあ、いいや」と、
いつも、「なかったこと」にして、
怒りや悲しみの感情を「見ない」ようになりました。。
Ａ： 何があっても、自分さえ気にしなければ苦しくなかったから、自分の心に蓋をしてきた。
本当は、苦しかったり、つらかったり、悲しかったりしてたのに、それすらも「ない」ことにしていた。
「怒る」っていう気持ちは、自分にはないんだ、って。
そういえば、彼女は日頃から、「人に対して腹が立ったりすることはほとんどない」と言っていました。
その言葉を聞いて、
なんてキャパの広い人だろう、と捉える人もいるかもしれませんが、
こんな風に、本当は怒っている自分の感情に気づいていないという場合もあるのです。
このあと、子供のころの出来事を書き換えて解放しました。
Ｘさんが、
「自分の気持ちを正直に出せないこと」を解放したい、と言ったので、
その場にいた５人で順々にブロックの解放をしました。
さて、これでメデタシ、メデタシとはならず・・・・
講座が終わって皆が帰った後も、Ｘさんは呆然と座り込んで動けずにいます。
これまで蓋をしてきたパンドラの箱が開いて、
「見ないようにしてきた」怒りの感情が一気に吹き出してしまったようです。
怒りやつらさや悲しみがどっと胸に押し寄せてきて、
苦しくて、
もうどうしていいのかわからない、
明日仕事にも行けそうにない・・・・と。
その後、２時間かけて解放を続け、
ようやく落ち着きました。
自分の感情に気が付いていない人は意外に多いのかもしれません。
子供のころから、「いい子でいること」を演じてきた人や、
誰とでも「ソツなく接する」人の中に、
たまにその片鱗を垣間見ることがあります。
このセッションを見ていた別の生徒さんも、
「私もそうかな？」と気にしていました。
いつも明るく、気配り上手な方です。
ガイドさんに聞くと、
「大丈夫、これから自分で少しずつ変わっていくから」と。
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