- プランB 破壊的イノベーションの戦略/ジョン・マリンズ
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育児・仕事の合間で、ちんたら読んでいます。
起業・新規事業を想定した内容ではありますが、既存事業のイノベーションンももちろん有益でしょう。
当初想定する事業計画(=プランA)が大成功するのはまれであり、失敗をもとに、さらに類似例・反例との比較や、参照元がない仮説について自ら検証していくことにより、固まっていく事業計画(=プランB)の段階で成功に至るのだ、という内容です。
検討しなければならない視点は5つ挙げられています。事業を考える上では、当然無視できないものです。
①売上
②粗利(=売上‐原価をいかに大きくするか)
③販間費
④運転資金
⑤投資
上記の視点で革新的な新たなビジネスモデルをどうつくっていくのか、それぞれについて事例比較→仮説検証が必要となります。
本書では①~⑤について、実際の優れた特徴的モデルをいくつか挙げ、一般化しています。
各章にきちんとまとめがあるので、後からも使いやすい書籍。
一般化されている論点がすべてという訳ではないだろうけど(事例が少なすぎるから)、
事業を評価できる視点を得る点では参考になります。
ただ、一番重要な示唆は(本書の主たるテーマではないかもしれないけど)、「実行しながら最高を絶えず目指していくこと」であると思います。
極端にいえば、事業の出発点、アイデアの独創性など、破壊的成功には実は関係ない、ということです。
どれだけうまく実行するのか、ここで決定的な差が生まれる。
本書でいえば、ラインエアーの事例なんかまさにそうでしょう。
サウスウエストのコピーとしてはもっともよくできているといわれた同社が、結局収益性でサウスウエストを圧倒的に上回り、サウスウエストより成功したサウスウエストモデルを作った訳ですから。
戦略構想力ではもう企業間に大差などなく、いかにうまく実行するか(例えば、本書のように仮説検証の繰り返しで事業モデルの精度をあげていくことも一面だけど、組織・リーダーシップという推進力の面も当然ある)が重要であるかということは、他の書籍(「戦略と実行」日経BP)とも通じるものがある。
創発戦略を提唱するミンツバーグの考え方も、これに近いでしょう。
実際の自社のケースで考えてみても、この部分が答えの「核」と思われることがある。グループ会社の競争力強化という意味で、近い規模の競合と雲泥の差がついてしまったことも、この「実行力」にかかる部分が多分にあると思われる。