【デ1形】
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デ1形は横浜市内中心部から三浦半島一帯を運行することを目論んでいた湘南電気鉄道が1930年に浦賀・逗子~黄金町の開業に伴い製造した軽量高速電車です。湘南電気鉄道は関東大震災で、倒産の危機に見舞われましたが、京浜電気鉄道が資金援助をしなんとか開業にこぎつけました。そのため、役員や技術陣などは京浜電気鉄道との掛け持ちとなり、デ1形も実質は京浜電気鉄道の技術陣が設計したということになります。デ1形は京浜デ51号型までの路面電車スタイルを完全に払拭し、軽量な車体に浅い屋根、そして天地寸法1052mmという京急史上の中でも最大級の高さを誇る窓など、現在の速くて窓が大きいという京急のイメージの元祖ともいえます。
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車体前面。
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抵抗器。
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MCB-R台車。
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ウェスティングハウス式密着連結器(K-1-A)。このウェスティングハウス社の連結器は、都営地下鉄直通前まで使用がされていました。
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登場時の車内はセミクロスシート、戦時下の増え行く需要の中でロングシートへと改造されました。
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デ51号と同じくリコ式吊り手が!
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ロングシート部分。クラシックですね。
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運転台付近はこんな感じ。仕切りが低くて、観光電車という印象ですね。
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運転台。
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運転台横には各種スイッチが。電圧切替装置やドア開閉スイッチですかね?かつて、京急は都営地下鉄直通以前まで、ドアの開閉操作は運転士が行っていたようです。
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東京湾要塞地帯図。横須賀などをはじめとした三浦半島一帯は、軍施設が多かったため、写真撮影などは厳重に取り締まられていました。
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そしてこんな路線図が。三崎口駅が書かれていますので、1970年代後半の路線図でしょうか。レジャー施設や油壺延伸なども書かれています。
デ1形はその後京浜湘南の両方で派生形も登場し、戦前の京浜湘南の主力車として活躍しました。戦後は230形として形式統合され、1960年代には大幅な更新工事も行われました。そして晩年は大師線や空港線といった支線運用として活躍し1978年の春に惜しまれつつも引退しました。なお一部は高松琴平電気鉄道に譲渡され2007年まで運行されていました。デ1形は京急の現在の車両の礎を築き、戦前の関東の名車として非常にファンからの人気が高の車両となっています。このデ1形がいなければ、1000形や2100形といった車両が登場しなかったかもしれません。
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